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ただいま暴走中!  作者: 呪理阿
九月だろうが暴走中
213/410

213 溜息の原因はケンカ売ってるのか?

「はぁー」

「ため息を吐くな夏。幸せが逃げる。ついでに言うとお前の陰気がうつる」

「……篠さん、陰気ってうつるモノでしたっけ?」

 夏だ。

 下校中、今になって思い出したことがあってすっげぇ落ち込んでるトコ。

「何かあったのか?」

 ちなみに、一緒に居るメンバーは篠、清、俺。

 忍は何か超音波みたいな声出す奴に拉致られて、純はそれから逃げるべく……どこに行ったかは知らんがどっかに行って……と言っても、普段から学校に残ってるが。

「おーい、人の幸せ逃がしといて何も言わずに済むと思うなよ?」

「……清、ため息吐いて幸せが逃げるのに他の人関係あったか?」

「溜息の原因は何か聞いてんだよ!」

 最初からそう言ってくれよー。分かってたっちゃ分かってたけど。

「お前等知らねぇだろーけどさ」

「うん、知らないな」

 篠さん、話の腰をいきなり折らないでください。

「夏、続き続き。篠はちょっと黙ってろよ」

「ケンカ売ってるのか?」

「何でそうなるんだよ!?」

 息が苦しい。なぜなら笑ってるから。大爆笑中につきしばらくお待ち――ぷはっははは!

『夏、お前ケンカ売ってるのか?』

「やるかっ? あはははは」

 これでも純やら忍やらたっちゃんやらの相手してきたから、多少はできるぜ?

 ……あぁうん、純とやったら白星より黒星の方が多いことは認める。

 でも、俺の笑いをとぎらせたそこらへんの奴屍にするくらいなら楽勝だ!

「って、だぁから! 何でお前の溜息の原因聞くだけなのに喧嘩になってんだよ!」

「そうだそうだー」

「喧嘩の原因がそうだそうだ言うな!」

「清、お前ケンカ売って「だぁから!」」

 このループいつまで続くんだ?

「もう夏! スパッといけ! 遠慮なく!」

「遠慮した覚えは「スパッと行けと言っただろうがぁあああああ!」」

 清、そんだけ大きな声出るなら応援団でもやりゃよかったのに。

 そしてきっと近所迷惑だ。

「んだから、お前等知らねぇだろーけどさ」

「んむ、んむうむむ」

「……篠さん。あなたは口にガムテはるのが趣味ですか?」

「んーむー」「いや、また話の腰折られたら面倒だからオレがはった」

 結果、またも話の腰は折られたと。

「意味ねぇじゃん」

「やっぱ甘かったか……」

 やっぱて。そしてさらに出したガムテをどうするつもりだ。

 ……ってか、持ち歩いてんのか? それ。

「…………ぅ……む」

 何かもごもご言ってるけど聞こえないな。

「ほら、今度こそすぱっと行け!」

「いや……十日前、俺誕生日だったのに誰も何も言ってくれなかったなーって……これだけ」

 十日前が誕生日だったってのに今更気付いた俺も俺だけど。

「……そーだったの?」

「うん、そーだったの」

「おめでと」

「ありがと」

 ……何かスッキリした。

「ぷはぁっ!」

 あ、篠。口のガムテ取るの早かったな。ぐるぐる巻きだったのに。

「おめでと」

「あ、ありがと」

「幼馴染にさえ誕生日を忘れられた可哀そうな奴」

 ケンカ売ってんのか。

 ……我ながら不思議なサブタイ。



 夏の誕生日が夏にあることを忘れてて書いたわけじゃないですよ!

 嘘です、忘れてました(汗)

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