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ただいま暴走中!  作者: 呪理阿
八月だけども暴走中
187/410

187 誕生日と誕生日?

「菜美ー、お誕生日おめっと」

「おめっと? おめん?」

 ごめんなさい、ちゃんと言います。おめでとう。

 忍でーす。

 蜂蜜にレモン汁入れただけの蜂蜜レモンをプレゼントとして、ハッピーバースデー言いに仙波家へ突撃してみました。

「あっ! 忍姉ちゃん!」

「あ、神谷もおめでとー」

「……神谷、誕生日明日なんだけど……」

「いや、いっぺんにやった方が豪華粗品貰えるでしょ?」

 豪華な粗品。あれ? 豪華でもないけど。

「とまぁ、美味しいよー。水で溶いて飲んでもいいし、かけすぎるとぽたぽた落ちるけどパンにかけてもいいし」

「わぁっ! 嬉しい!」

 と言ったのが二人の母親ことなっちゃんというのはどうなんだろう。

「丁度ジャム切らしてたの。ありがとう、忍」

 一番喜んでるのがなっちゃんと言うね、なんだか達成感が無い気のする状態になってるけど。

 まぁ感謝されてるしいいや。

「しのぶちゃん、あそぼ!」

「うんうん、遊ぼっ!」

 あれ、あたしはプレゼントじゃないですよー。

 とか言いつつ遊ぶけど。いや、言ってないけどね。

「何しよっか」

「ぶんぶん!」

「羽音?」

「ぶんぶんってするやつ! ほら、んと、ぶんぶん!」

 考えたけど結局変わっとらんじゃないか。

「んー、とりあえずぶんぶんってすればいいよね?」

「うんっ!」

 んー。とりあえず持ち上げて。うわ、軽っ。流石四歳なりたてホヤホヤ。

「行くよー」

「おー!」

 とりゃっ。

 壁やら棚やらに当たらないように気を遣いながらも振り回してみる。

「きゃぁあっ!」

 怖かった? ……って顔笑ってるよこれ。

「神谷もっ!」

「はいはい。そんな訳で菜美、交代ねー」

「どんなわけー?」

 どこで覚えたその返し。

 あ、あたし等の会話か。

「こんな訳ね。はい神谷ー」

 持ち上げて、うわっ、重っ。流石六歳一日手前の男の子。

「ほーいじゃ行くよ」

「おぉーっ!」

 うん、声もでかい。

 とりゃっ。

 振り回すのは菜美ほど簡単じゃない。

 ダイエットを考えている女性の皆様! きっとこれ痩せますよー。

「子供達ー! おやつだよー」

『ケーキ!?』

「ケーキは夜ね」

 じゃああたしは食べられないのか。チェッ。

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