116 トイレの〇〇さん姉妹
「はーなっこさん!」
「ねぇ、本当に居るの?」
「イマイチ信じられないな」
いるってば。
こないだお前等妖怪&死神ご一行様見ただろ!
カメラごしで。
岳だっ!
昨日のといれの華子さんに誘われたから、ちょい臭いのをがまんしてきてみたんだ。
姉妹見てみてぇし。
『きゃーっ! 男の子!』
『きゃーっ! 女の子!』
「うわっ!?」
「きゃあああ!」
「マジか……」
マジなんだなぁコレが。
あ、先生にカメラ借りてきたから他の三人にも見えてるぜ。
『お静かになさい』
……全員おかっぱ赤いスカートなんだな。
でも髪とスカートの長さが違うな。
年上っぽい奴から年下っぽい奴になるほど短くなってる。
『あーっ! こそあど言葉!』
「それ、オレの名前!?」
『あたりまえでしょ?』
あたりまえなのか!?
「高山、お前アイツに何したんだ」
「色々と」
「何ぃ!?」
おい翔。お前何に驚いた?
「ごめん、自己紹介よろしく」
『わたくし、花子と申します』
『私のことは知ってるでしょう? 華子』
『あたしはなこよっ!』
『自分、ハナコね』
……って。
『全員音同じじゃねぇか!』
『そうでないと『トイレの花子さん』になりませんわ』
……いや、そうか? そうなのか……?
「修也ぁ……怖い」
「……大丈夫だ」
えー、何かピンク色になってるあそこはほおって置いてだな。
あぁ、何か華子とはなこは興味あるっぽいけど。
『華子がお世話になりましたね。お茶でもいかがです?』
「こんな嫁が欲しい」
翔、お前はいくつだ。
『どうぞ』
早っ。
…………。
「ごめん、花子さんちょっといいか?」
『はい?』
「このお茶、何で白いんだ?」
『洗剤茶です』
飲めねぇよ!
「うぅっ……」
「翔!?」
飲んだのか!? 飲んだのかあれを!
「お、おいしかったでぇっ……す。キュゥ」
「気絶した!? 保健室に運んだ方が良くない?」
「運ぶに決まってんだろ!」
あぁもう!
「花子さん、少し聞きたい。この茶? を作った水って……」
『トイレで汲みました』
「やっぱりか!」
修也! やっぱりってそう思ってたなら最初に聞け!
「けほっけほっ」
古閑!? お前も飲んだのか!?
……今日の発見。
翔と古閑はアホだ。
後、花子さん等に出されたお茶? は飲んではいけない。
……いや、普通に飲む方が間違ってるよな、コレ。






