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ただいま暴走中!  作者: 呪理阿
五月だけど暴走中
106/410

106 リコーダーを吹こう

 ぽーぱーぱー、ぱぽぱーぽー、ぱーぽーぷー……

「リコーダーか? 久し振りに聞いたな」

「うん、五ヶ月ぶりに吹いた」

 忍でーす。

 棚で綺麗サッパリ忘れ去られて転がってたアルトリコーダーを見つけて、んで吹いてます。

 二年の時ちょっとはまってたんだよね~。

 ほんっとにちょっとだったから一ヶ月も持たなかったけど。

「お姉ちゃん~、私もやる~」

「やればー? …………あ、コレを? アルトの方を?」

「やってみたい~」

「いいよ」

 ……指、届くのかなぁ?

「……ラから高いレまでしか出来ないよ~!」

 それはアルトだからレからソね。

「ソプラノの方やったら?」

「うぅ~、分かった~」

 はーい、取りに行ってらっしゃい。

「リコーダーの何が楽しいんだかサッパリ分かんねぇな……」

「純兄、リコーダーは中の下だもんね!」

「……上の上に言われると馬鹿にされてるとしか思え「馬鹿にしてるんだよ」……」

 純兄に勝てるのなんて殆ど無いんだもん!

「お姉ちゃん~、取ってきたよ~」

「おー、おかーり」

 ソプラノリコーダーって、アルトリコーダー見た後だと凄くちっちゃく見えるよね。

「にーちゃーん! 百マス計算! 今日こそ勝つっ!」

「後数十年は無理だろ」

「あ゛!?」

「ほら、やるならさっさとやるぞ」

 純兄も岳も、好きだねぇ、百マス計算。

「お姉ちゃん~、何吹くの~?」

「んー……、茶色の小瓶とか?」

「何~? それ~」

「こんなの」

 ぽぱっぱぱー、ぽぱっぱぱー、ぴぴっぴ、ぽっぱっぴっぷっぱー

「あ~、前にお姉ちゃんが吹いてたやつ~」

「そうそう。これ楽譜」

 音楽の教科書だけど。

 オマケに岳のだけど。

 五年のだからいいよねっ!

「高いミってどうやるの~?」

「普通にミの指して。んで、後ろの穴をちょっとだけ開けるの。そんだけ」

「お~。簡単~」

 ぽぱっぱぱー、ぽぱっぱぱー、ぴぴっぴ、ぽっぱっぴっぷっぱー

「吹けるようになんの早っ!?」

「えへへ~」

 前にやってたんじゃないの?

「前にお姉ちゃんが教えてくれたもんね~」

 はて。それはいつだろう。

 覚えがない。まさかボケたかっ!?

 ……ただの物忘れか。

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