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ただいま暴走中!  作者: 呪理阿
五月だけど暴走中
103/410

103 何かわけのわからん事に

「修也ー、こっちこっち」

「……これってもしかして卒業まで続いたりするのか……?」

 いんや。中学行っても続けるつもりだぜー、オレは。

 岳だー!

 何かいつも通りのようで最近ちょっと変わったとこがあんだよな。

 それは……。

「修也がホーキを使わなくなった!」

「何を今さら……」

 あ、声に出てた。

 何か修也曰く気分的に自分が悪いような気がしてくるかららしい。

 何を今更。

「岳くーん!」

「岳お兄ちゃん~」

「……岳、くん」

 あ、美代含め妹三人組。

「あ~っ、岳お兄ちゃん後ろ~!」

「んぁ?」

『ぴゃぅぁ!?』

 どんな驚き方だよ。

「何も居ねぇじゃん」

「何々!? もしかしてユーレイ居ちゃったりするのォ!?」

 里山大正解。

 ……いや、何か今回はでっけー耳がついてるけど。

 ほら、えーっと……うん、何か分からんがでっけー耳がついてんだ!

 で、耳で立ってんだ。

「なんじゃこりゃぁ!?」

「おい高山、お前は頭がおかしくなったか」

 せめて疑問系にしてくれよおい。

「なんじゃこりゃぁ!?」

『え?』

 せんせーもまさか見える人?

「何々!? ビデオカメラがどーしたのォ!?」

「見せて!」

 ………………。

 沈黙。

『なんじゃこりゃぁ!?』

 あれ?

「どーなってんのアレ」

「さ~?」

「凄いよ! ひーちゃん! カメラにね! 目では見えない変な物体が映ってんの!」

 まさかそれって……。

『むみゅみゅ! 変な物体とは何でしゅかぁ!?』

『お前だよ!!』

 あれぇ?

 あのカメラ越しだと皆にも見えてんのか?

『みゅーちゃんは変な物体では無いのでしゅよぉ!』

『ドコが!?』

『ちゃんと耳で立って『おかしいだろ!』みゅみゅっ!?』

 えー……なんだろ、なんなんだろコイツ。

「おーい、ちょっとお前」

『みゅーちゃんはお前では無いのでしゅ』

「いや、それはいーから『よくないのでしゅよぉ!』はいはい」

 何かすっげー疲れんだけどコイツ。

「はい~、みゅーちゃん~?」

『はいでしゅ』

 はいにも『でしゅ』ってつけんのかよ。

「私の質問に答えてね~」

『おっけーでしゅ!』

「みゅーちゃんは幽霊~?」

『違うでしゅよぉ! 何を隠そうみゅーちゃんは妖怪なのでしゅ!』

『妖怪!?』

 実在するのか!?

 しかも隠せてねーし。

 いや、幽霊が居るんだから妖怪が居ても……

「おかしいだろ!」

 やっぱおかしいか。

「何でお前等何も無しでそいつ見えてるんだ!?」

 あ、そっち?

「何でって言われても……なぁ?」

「ねぇ~」

 まずはそのビデオカメラから突っ込むべきじゃねーかなー。

『むみゅみゅっ! そーいえばそーなのでしゅ! 何ででしゅか? なんででしゅか?』

「だぁもう! 見えるもんはしょーがねーだろ!」

「死神トリオに分けてもらったら見えるよ~」

『死神ぃ!?』

 何か……余計話がややこしくなった気がする。

「よばれて飛び出てなんとやらー! 未理阿ミリアちゃんでした!」

「噂をすれば影が差すー。霧瑠依ムルイくんでしたー」

 ……あれ、こいつらって確かねーちゃんが言ってた……。

 忘れた!

「あぁっ!? 先生のお菓子が凄く減ってる!?」

「おかしいよ! お菓子が浮いてるの!」

「あ、カメラで見たら何だか人が増えてる……」

「未理阿ちゃん、これおいしいよー」

 ……すっげー早業。いつ盗った!?

「いっただっきまー」どかっ

『わーっ!』

 あれ、何か急に二人吹っ飛んだけど。

「貴様等……これは遊びでは無いと何度言えば分かる?」

 なんか知らんがさらに増えた!?

「あぅ、妙羅みょうら先輩・・…」

「いきなり蹴るのは酷いですよー」

「知った事か。ミュウ、お前も勝手に人間界に出るな」

 うわっ踏ん付けてる。止めた方がいいか?コレ。

『あ、みょーら! みゅーちゃんね、みゅーちゃんね』

「黙れ。勝手にふらふらするな」

『はーい』

 うっわ、素直!

「貴様等もいつまで転がっている。戻るぞ」

「先輩が吹っ飛ばしたんですけどねー」

「じゃっ! おやつもおいしかったし帰るでした!」

 ……窓から出入りするのは死神と妖怪のお決まりなのか!?

「……衝撃映像が取れた……さすが『卯津屡出うつるで』だ」

『何だよそれ!?』

 当て字にしか見えねぇっ!

 あ、当て字か。

「岳……なんだったんださっきの?」

「知るかよ!」

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