記憶喪失
赤熊の勇者って‥‥
エルミーナの父親のことなの?すごくなんというか‥‥複雑だ
とりあえず、盗賊達も居なくなったしこれからどうするか考えなければ
そう思い口を開く
「あっあの‥‥」
「ん?どうしたの?」
「これからどうしましょう‥‥」
「そうだね 多分捜索しに来てくれると思うから、しばらくここで動かずにいるか、上まで上がるか‥‥だけど」
じっと私を見つめると、しばらく考えたあと
「二人でここで待機していよう ここなら幸い水はあるし、後は身を隠すところはないか、近くを探してみよう 僕たちはあまり離れない方がいいと思うしね」
確かにそれがいいだろう
コクリと頷く
少年と周囲を歩き、大きな木のくぼみを見つけたため、そこでしばらく待機することにした
探している最中に薪になりそうなものを集めた
子供二人事故にあったのだ、そう遅くなる前にきっと助けが来るだろう。
念の為誰もこなかった時に薪を使おう
少年と二人で座り込む ふと視線を感じ顔を上げると少年がこちらを見ている事に気が付いた
「ん?」首を傾げてみせる
「えっ?ああごめん なんだかいつものエルミーナじゃないから気になって‥あっごめん何言ってるんだろう。怖かったよね」
記憶がないことを伝えるべきか、一瞬迷いが生じたが、自分の名前すら知らない状況のため、伝えたほうが得策だと、正直に彼に伝えた
もちろん前世は伏せてだ
「実は私、起きてから今自分の名前もわからなくて‥」
「え?」
「どうしてここにいるのかも思い出せないんです 何も‥‥」
「そっそんな」
みるみる青ざめていく彼を見つめる
しばらくした後ポツリと彼が答えた
「僕のせいだね‥‥ゴメン 巻き込んでしまったせいで」
「あなたのせいでは…」
「でも‥‥あっもしかして、あなたって‥‥僕の事わからない?」
「はい」コクンと頷きながら答えると
両手で彼は頭を抱えるようにうつむいた
「そうなのか。でもどうしたらいいんだろう」
少しして、やっと落ち着いたのかゆっくりと話しだした
「僕の知ってることだけ話すね、何かのきっかけで記憶が戻るかもしれないし」
少年の話では私の名前は予想通りエルミーナというらしい
現在4歳 4歳!?
ランカスター公爵の一人娘であるらしい
ランカスター公爵は、剣を得意とする一族で代々男が多く産まれるそうで、私の上には3人のお兄様がいるらしく、
二番目の兄は彼と同級生で、仲が良いようだ。一人唯一女の子の私は大変可愛がられているという
そしてこの国の名前ははファーランド王国
驚いたことにこれは昔私が過ごしていた国と同じだった
あっ前世になるのか
彼と私は私のひいお祖父様と、彼のひいおばあさまが姉弟で、あったことから昔から交流があったようだ
彼は、私より6つ歳上の10歳で一応私は彼の婚約者候補なのだ
私がまだ小さく、彼にとっても妹のような存在というのもあるが、
エルミーナが王子達の派閥争いの中でも派閥の勢力図が変わるくらいの権力者の娘で、今は中立の立場にいるが側妃に息子の婚約者にと狙われていたため、候補として一応は守っているらしい
彼が13歳になる頃までに婚約者は決まる予定という
それまでにエルミーナが婚約したい相手がいればそちらと婚約するという私の父と約束しているらしい
ちなみに彼の名前はアレキサンダーなんと驚くことにこの国の第一王子だと!
エルミーナはアレク兄様と呼んでいたとのことだった
そのまま呼ばせてもらおうと思う
「アレク兄様?アレク兄様はなぜ私をエルミーナと呼ぶの?ミーナとか、エイミーって呼ばないのですか?」
ふと、疑問に思い聞いてみると、
アレク兄様は苦笑いしながら、
「君が今よりちょっと小さい頃は呼んでいたんだけど、婚約の話が出た途端に君のお兄さん達や公爵から、馴れ馴れしく呼ぶなと言われてね。許してもらってないんだ」
頬をポリポリ掻きながら殿下は苦笑いで答えた
覚えてない父と兄がすみません




