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側妃様の庭園?

「ギルバート殿下!勝手に抜け出したら怒られますわ。」

ギルバート殿下に振り回されている間、側妃様をチラリとみると、私とギルバート殿下が仲良くしているのが嬉しいのか、ニコニコしている。


大人があれだけ周りにいたのに、抜け出したのにもかかわらず、誰もついてきていない。


予想通りということなのだろうか。

一度ユリアーノと目が合ったが、睨み付けはしてこないものの、ゾクッとするほど冷めた目でこちらを見ていた。


恨みのこもった目をしていて、正直なぜここまで嫌われているのか分からなくて怖い。


何度かマリエラやアンジェラとも目が合ったが、抜け出すタイミングが無いようで、困った顔をしながらロバート殿下と談笑していた。


庭園を奥へ行くと大きめのドーナツ型の池があった。真ん中の島へは柵のない橋が架かっており、渡ると庭園があるらしい。


なかなか凝った作りになっている。庭園の入口にはアーチがあり、小さな門がある。


人が迷い込まないように鍵がかかっているようだ。


側妃様の庭園だ。簡単に入れないように工夫しているのだろう。


「見て!エルミーナ!池には魚もいるんだ!」

池を覗き込むと白地に赤い模様の魚や、金色の魚、黒い魚などが泳いでいた。あまり深くは無さそうだ。



ギルバート殿下曰く、魚たちは東方の珍しい国からの貰い物らしい。

そちらの庭園を真似てこの橋もかけられたのだとか。

なるほどそれでこの様な珍しい形なのだと感心していると、橋を走って渡っていたギルバート殿下がバタバタと戻ってきた。


「エルミーナ!ココで待っていて!近くに鍵を管理している庭師の小屋があるから鍵をもらってくる!」


慣れた様子で私を置き去りにギルバート殿下は走り抜けていった。


まぁいっか。そう思いつつ池のふもとに達魚を覗き込む。白地に金の模様の魚もいる。


初めて見たが、色とりどりでとても美しかった。

天気もよく、涼しい風に庭園から甘い花の香がしてくる。


目を瞑り風を感じていると


パキッ

草木を踏みしめる音がした。ギルバート殿下もう帰ってきたのかしら。

そう思い振り返ろうとした瞬間、


ドン!と強い背中に衝撃を感じた。声を出す間もなくバシャンとそのまま池へ落ちた。ゴボゴボゴボ驚いた瞬間水を飲み込んだ。苦しい、

えっ?誰かに押された?前からそのまま水に落ちたため、振り返ることすら出来なかった。

あわててもがこうと動くが、ドレスが水を吸って浮上できない。せめて誰に押されたかだけでもみたい!

そう思うが顔が出せず池の底へ背中をついた。思ったより深くないのが幸いだ。


息苦しさに意識が朦朧とする。

ありったけの魔力を込めて、水の中の地面に水魔法をたたき込む。その反動で起き上がると、池の淵に前のめりで捕まることが出来た。しかしドレスが重くて上がれない。朦朧とする意識の中で、キョロキョロと池の周りを見渡すがすでに誰もいなかった。

ゴホッゴホッ

むせて水を少し吐き出した。

必死にしがみついてはいるが、このままじゃずり落ちてしまう。必死に登ろうと力を入れるが、とっさに水魔法を叩き付けた反動で波ができている上、魔力を使いすぎて力が入らない。


「パパ。ママ。」小さく弱音を吐く

体が重い。

「エルミーナ!!」

必死に捕まっていると、庭師と、護衛と共にギルバート殿下が走ってこちらに向かってきているのが見えた。


よかった〜助かった。小屋が近くて良かった。

安心したからから、そのまま私は意識を失った。



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