側妃様のパーティー3
用意された立食パーティーのコーナーの方へ移動すると、マリエラがこちらへ向かってきていた。
マリエラと話しをしたいのか、数名の男の子達がちらちらとマリエラを見ている。
確かにマリエラは美人だ。活発的なタイプで性格だってさっぱりしている。
うんうん。マリエラを気になっている君達は中々見る目があると思うよ。
心の中でまだ幼い令息達を褒めてみる。
今日知り合ったアンジェラは、可愛らしい感じだ。
ふんわりとした雰囲気をまとってはいるが、先程から同じテーブルにいた令息達に話しかけられても、素っ気なく返していたので、さっぱりした性格なのかもしれない。話しかけると頰を染めて上目遣いで、返答してくれる。むちゃくちゃかわいい。
まだよく知らない子だけど、好かれて悪い気はしない。変な扉が開きそう。
そんな事を考えていると、
「エルミーナ!」とマリエラが声をかけてきた。
いつの間にこんなに近くにいたの?考え事しすぎていたわ。
「マリエラ!」
こんな恐ろしいパーティで油断なんかしていたら、足元すくわれてしまうんだから気をつけなきゃ。
はぁ、子供のパーティーだって言うのに、純粋に楽しめないのが貴族の嫌なところね。
マリエラにアンジェラを紹介し三人でスィーツをシェフに取り分けてもらい談笑する。
近くに同じテーブルだった者達もチラチラこちらを見つつ、談笑しているようだ。
側妃様の場所を確認するとロバート殿下と話をしている様子が見えた。口元を扇で覆っていて、読唇術は使えそうもない。ギルバート殿下の方は、ユリアーノ様と話しつつこちらに向かってきている。
ギルバート様の頬は少し紅潮していて、すっかりユリアーノに骨抜きにされているようだ。その状態が気に入らなかったのか、側妃様が目でロバート殿下に何やら指示していた。
ユリアーノ様って男爵令嬢だったのよね?全く臆することなくあの席にいるなんて、堂々としてるわ。
なぜあの席に行くことになったのかはわからないが、私がこっそり交換した令嬢はユリアーノ様ではなかったと思うのたけど、代わってあげたのかしら?
いやでも、そんな暇はなかった気がするのよね。
同じテーブルに居たと思われる公爵令嬢、侯爵令嬢などは置いてけぼりにされたもんだから、ユリーアーノ様にかなり厳しい目を向けている。
きっと高位貴族だから我慢の練習はさせられてるし、躾けられてるとはいえ、まだ子供同士だし、そのうち喧嘩になりそう。
後から歩きながらユリアーノ様の背中を睨み付けている。
「エルミーナ?殿下たちの事が気になるの?」
そういいながら声を潜めていたマリエラが小さくあっと呟く
「殿下と話ているあの子って、以前エルミーナに似てるって言ってた子だわ。」
「エルミーナ様に?」
首を傾げながらアンジェラがそちらへ視線をたどる
「あっ。遠くから見たら一瞬似て見えますね。でも全然違いますわ!エルミーナ様のほうが何倍も綺麗です!」
「当たり前よ!あなたよくわかってるじゃない!」
なぜかアンジェラに得意気にマリエラが返す。
「自分ではよく分からないけど」
「顔も似てないけど、雰囲気も全然違うわ。エルミーナからは何か清浄な空気が流れてくるもの。ホントよ?」
「わかります〜!そこだけ聖域かのような安心感があります!」
2人は何やら盛り上がってしまった。




