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側妃様

「エルミーナ・ランカスターです」

同じテーブルの人たちに挨拶する。王子たちのテーブル以外はホントにランダムのようだ。


私が席に座る時、ロバート殿下も驚いた顔をしていたが、側妃様も同じように驚いた様で側付きらしき人たちに指示を出し、確認しているようだった。


他の人は予定通りの者達なんだろうな。

私一人くらい見逃してほしい。ちらちらと伺う視線に気が付かないふりをしてみる。



殿下達のテーブルでは私の引いた9番に、以前ユリアーノ・トランチェスタと紹介を受けた、私に似ているらしい少女がいた。ギルバートが話をしているようだった。


側妃様が不機嫌そうな顔でユリアーノを見ている。


私が席を交換したのは近くの別の令嬢だと思っていたのに、ユリアーノが座ったのは驚いた。


以前一度しか会っていないのになぜか彼女に対しては苦手意識が働く。


見た目は儚げな美人だ。まだ5歳くらいだからあどけなさが残る可愛らしい顔をしているが、将来はかなりの美人になると思う。


現にギルバートはうっすら頰を染めて楽しそうに話している。


ただ、私が昔の記憶を持っているにも関わらず、苦手意識が働くのだから、見た目通りの子でないことは確かだ。

胡散臭いというかなんというか。私と同じように中身が大人だと言われたら納得する。


大人が子供を演じているかのようなのだ。


私もエルミーナの部分がもちろんあるから、エルミーナのままで記憶を思い出した感覚なのもあって、お父様とお母様のことは大好きで、お兄様達も、困ったところはあるが大好きだし、

前世苦手だったスイーツが今は大好きだ。

マリエラとのおしゃべりは楽しいと思う。


でも、やっぱり大人の部分がほとんどを占めていて、時折意識的に子供らしくすることはある。


ユリアーノも同じなのかしら。


あれから予言書は見ていないけど、聖女の残した物語の通りなら、中身が大人だったような記載はなかった。ふと昔の会話を思い出した。


『頑張って書き起こしてはみてるんだけどね。おおまかなストーリーはわかるのに、全然かけなくて。よくある物語なんだけど、泣けるとこもあるの。それぞれのキャラクターの背景とか、みんな憎めなくて。思い出しつつ書いてるのに、やっぱりプロじゃないから上手く繋げられないし、心情とか全然かけない。』


『男爵令嬢が、最終的に高位貴族の人と結婚するんだよね?』


『王子の時もあるの』


『現実ではなかなかありえないわ。』


『そうだよね〜。ここにきてそれは感じてる。それぞれと恋愛が発展した時の物語をifと書いて、自分が見たいキャラクターとの物語を読むの。前編と後編に分かれてて、後編で好きなキャラクターの話を買う感じだったんだ。』


『でね。コンプリートしたら、隠れキャラとの恋愛の後編本を購入できるのだけど、その話がまた泣けるの。』


『泣けるねぇ。泣き虫なだけなんじゃないかしら。』


『もう!主人公は小さい頃から苦労しながら前向きな性格で。ちょっとおっちょこちょいなとこがかわいいのよ。すぐ表情に出ちゃうし色々な人に愛されるけど、私は隠れキャラを救って欲しいなぁと思うから、書くならその人の話を思い出してかけたらいいなぁ。』


『そんなに沢山の人との恋愛の可能性があるの?』


『あははは。物語だからね。定番は王子だけど、その弟とか。騎士団関連とかね。主人公に選ばれた人は大成するんだから。』


『そうなんだね。王子の弟って、派閥争いになるじゃない。』


『そうだね。王子の弟の話はあんまり良く覚えてないけど、物語の中では泥ついた話だったわ。一番人も亡くなるし。』


『え?亡くなるの?』


『確か。主人公に似た女の子がいて、その関係で知り合うその子の家族が何人か亡くなった気がするなぁ。なんでだったかなぁ。後、確か・・・。』


ふと、昔の聖女との会話を思い出していたら横から声をかけられた。



「エルミーナ様とお呼びしてもよいですか?」

うっすら頰を染めてこちらを見ている令嬢。


えっ?誰だっけ?


貴族についてはざっと目を通したが、子供まではまだわからない。色白の金髪に、グリーンの目で皆より少し体が小さい。私も小さい方だが、同じか少し相手のほうが小さいように見える。


「ええ。もちろんよ。」

引きつりそうになる顔を隠し微笑んでみる。


「私はなんとお呼びしたら良いかしら?」


「アンジェラでもアンジェでも!」そう言いながら手を前で組む。

アンジェラ。アンジェラ。あっ

アンジェラ・グーデンパーク!伯爵令嬢だわ!

「アンジェラ様」

「アンジェラ!で」

「あっアンジェラ?よっよろしくお願いしますね。」


なぜか強い圧に引き気味だ。







誤字脱字はすべて終わってから直していこうと思います

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