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退屈だったけど

「あっあの」

魔塔の人達の前で絶対やってはいけないこと


彼らの研究の邪魔をすること、

彼らの研究を貶すこと


そして、彼らの研究している事柄に必要な存在になること

私のバカ!昔少しだけとはいえ魔塔に居たのに忘れるだなんて!


自分の興味のあることをとことん追求するタイプの彼らは、基本研究のためならプライドも捨て、手段も選ばないところがある


自分の知りたい欲求に忠実だ。

そのためならとにかくしつこいし、周りなんか見えない。特に上へ行けば行くほど。


はぁーとため息を付く

きっとここで断っても諦めないんだろうな。

どうするかな〜ごまかすしか無いよね。



「あの。たまたま図書の中にあった本で覚えた文字があって。それでわかっただけなんです」


昔の記憶があるからうっかり読んだだけなんだよ。

中身は凡人なんです。


たまたまそこの文字が読めただけなんですよ〜アピールだ。


「素晴らしい!あの文字は我々には似て見えて、解読が難しいんですよ!特にあの表紙の文字なんか同じ文字の羅列に見えるくらいです。もちろん!全て読んで欲しいとは言いません!解読に協力してほしいだけなんです」


キレイな顔をぐいっと近づけて熱く語る

もうこりゃダメだ。諦めてくれそうにない。


「あなたが望むならお金でもなんで。あっ公爵令嬢ですからお金はいらないですね。僕の知る魔法のすべてを教えます」


「えっと」


さっきまでおまえ呼びしていたくせに

急な態度の変化には苦笑いしか浮かばない


あーうっかり口にするんじゃなかった!

本当に後悔だ。


どうしよう。協力する?断る?魔法魔塔なら魔石を使わない魔法も使用してるのかしら



うんうんと悩んでいると、ざわざわ後ろの方から声が近づいてきた。


ちなみにルドルフは跪いたままだ。


「ルドルフ!え?ルドルフ?」


後ろから家庭教師のバーバラ先生がやってきた。

お母様も一緒だ。知らせを聞いて駆けつけてきてくれたらしい。


助かった〜この変な魔塔関係者から解放される!

そんな事を思っていると、ルドルフが口を開いた


「母上!私に是非ともお嬢様に魔法を教えさせていただきたいと思っています!」


膝まづいた状態から目をキラキラさせながらルドルフが訴える


「え?あっあなた。その格好はなんなの?どうしてそんな体勢なのよ。跪いて。まるで求婚のようね。ハハ。えっ?あっあなたまさか結婚しない理由って。うそ。ちょっと待って頂戴。お嬢様は5歳なのよ?」


顔を真っ青にしながらバーバラ先生が呟く。


ルドルフ!なにか勘違いされてるわ!


「先生!落ち着いてください。ルドルフ様でよろしいのかしら?わたくしエルミーナの母でございます。それでルドルフ様一体何をしているのか説明いただけますか?」


ルドルフは二人に目もくれず、私の返事を待っているようだ。ちらりとバーバラ先生のことは見たものの、答えることなくじっと私を見つめている。

えっ?何この沈黙耐えられない

もしかしてルドルフさん?私の返事待ちなの?

諦める気ないみたい。


「わっわかりました。時々でよいなら」


根負け。お母様もバーバラ先生も来ているからこれ以上色々言われたくない。


「ありがとうございます!」

そう言うと私の手を両手で握り握手をした


「ルドルフ!あなたどういうことなの?」

バーバラ先生も真っ青だ。


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