誕生日パーティー
「ミーナお誕生日おめでとう」
まだ5歳、されど5歳
意識を飛ばしながらひたすら笑顔を保つ
お父様とお母様の挨拶を皮切りに色々な人達が挨拶に来た
身内だけ、小規模でって言ってたじゃない!
顔がピク付くのも許してほしい
昼間のガーデンパーティーにはお兄様はもちろん、アレク兄様、ジョン以外にも同じ年頃の令嬢令息が集まっていた
親たちの配慮なのか、大人のパーティーに比べて気を使わない感じにしたかったのかもしれない
見事に大人と子供に分けられた
お兄様達とアレク兄様はお母様指示の父様の命令で少し歳上の令息達と共に別席で談笑している
アレク兄様へは親子連れが挨拶に向かう姿も見られていたが、すぐに大人も子供に分けられたため、アレク兄様も同世代の参加者と誰にも邪魔されず楽しそうだ
こうしてみると子供まだまだ子供だな
第一王子なのに兄達と共に一纏めにされているが大丈夫なのだろうか?
お母様としては私に同世代の友人を作ってほしいという思惑もあったのだろう
お兄様達がいるとうるさいからね
仕方ないので子供同士当たり障りない挨拶をして、話の輪に入る
中身大人だからね。ほほえましい気持ちで話を聞いていると
「ねぇ!あなた」
横から声をかけられた
私のことだよね?
ピンク色の髪にピンクにも赤にも見える目の可愛らしい女の子だ
「あなた公爵令嬢??エド様の妹?」
じろじろと全身を見られる
まだ幼いとはいえ貴族社会。挨拶くらいはしなきゃいけないのだよ〜
心の中で叫びながらにっこり微笑んでみせる。エド兄様の知り合いなんだろうか?
私と変わらない歳に見えるけど
「申し訳ありません。どなた様でしょうか?」
一応うちは公爵令嬢であっても、同じ公爵同士でも、お父様と王様が従兄弟なこともあり、一番格上の貴族だ。
この子がまだ小さいとはいえ、私の誕生日パーティーへの招待ということになっているのだから、
きちんと挨拶するように親から教えられているはずだが?
子供に目くじら立てるつもりはないが、私の周りに控えているメイドや護衛達の目が冷ややかだからやめてほしい
とりあえずこの場を穏便におさめたい
「私エルミーナ・ランカスター。ランカスター家の長女です。あなたは?」
子供同士だからと軽い挨拶をしてみせる
ピンク髪の子は難しい顔をしながらブツブツと何やら言っていたが、ハッとしたように私を見た
「マリエラ。マリエラ・カルロスです。カルロス家長女です。この度はお誕生日おめでとうございます」
急に大人びた返事をされ面食らう。カルロス家は、確か伯爵家だったかしら?
暇すぎて図書室で貴族図鑑は見ていたものの自信はない。とりあえず
「あっありがとうございます」
と慌てて笑顔を貼り付けた。
マリエラ嬢はじーっと私を見た後に周りを見回して耳打ちするように言った
「で、あなたなんで生きてるの?もう事故にはあったの?」
!!
ゾクゾクゾクッ!
事故のことを急に言われ一気に鳥肌が立つ
まだほとんど知られていない情報だ。特にアレク兄様はまだしも、私がいた事は隠している
まさか敵なの?誰?こわばった顔で後ずさる
「あっあなた何者なの?敵?」
小さく返す
目を見開いた相手が慌てたように言った
「あっ私じゃないわ!ちがう!私はあれよ!予言の書を見たのよ」
「予言の書?」
予言の書なんてものは見たことがない。何の話をしてるんだろうとマリエラ嬢をみつめた




