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お母様の言う通り

自室に帰り、さて、しばらく何をしようかしらとソファーにちょこんと腰掛ける


トントントン


すぐにノックの音がした


「ハーイ」


返事をすると侍女が開ける前にガチャリとリチャード兄様が入ってきた


「ミーナ〜兄様は寄宿舎に帰ったらしばらくまた会えないよ〜」


そう言いながらソファーにいた私を抱きかかえ、膝に座らせる


ほっぺたをツンツンしながら嘆いている


あらあら始まってしまったわ

準備はできたのかしら


お兄様のことは大好きではあるが、以前のエルミーナと違って、子供を育てた過去を持つマリアの記憶を有した今、寂しさより自由がほしい


今の魔法のことも調べたいし、その後の歴史も知りたい


魔物のことも調べたい


なんとしても学校には行ってもらおう



「お兄様!寂しくなりますが、次の各学年の対抗戦、お母様と必ず見に行きます…楽しみにしてます!」


「ミーナ達が見に来てくれるの?嬉しいなあ!それは優勝しないとね!でも、ここにいたらミーナと毎日‥‥」


「はい!絶対応援しますね!お兄様が優勝したらかっこいいです!みんなに自慢しちゃいます」


「えっ?かっかっこいい?自慢?」

リチャード兄様はデレデレとした顔をしながらギューギュー抱きしめてくる


「でも参加資格は、学園に通う人でも品行方正な人と聞きました!成績が悪すぎたり、学校をサボる人は駄目なんですよね?」


「そっそうだね!将来王族直属の騎士になる人はここの成績に左右されるからね。騎士団に入る人もこの試合に出れなかったというだけでも、評価が下がるんだ」


「そうなのですか?」


「ああ。仕事や領地の視察、体調不良で休む場合は基本申請書を出してから休むからね。


無断で休んだり、サボりがちな人などは大会出場資格が貰えないこともあるんだ。


まぁ僕たちの学校は基本貴族の多いところだから参加できない人はほとんどいないけどね」


「でも、お兄様、ミーナのために沢山休んだから、このまま休んだら出れなくなりますよね?」


「えっ?あっそれは‥‥いや申請書を出してるから‥‥」


「ミーナが起きて元気になったので、寂しいけどお兄様が学校に行けるようにミーナも我慢して、大会に行くの楽しみにします!」


ゴリ押ししたのが聞いたのか、


「あっ‥‥うん。頑張るよ!」


とリチャード兄様はトボトボ準備に戻っていった


はぁ~よしよしこれでゆっくり‥‥


トントントン


ちょっと次は誰よ!もう!全然ゆっくりできないじゃない!


「ハーイ」


ため息をつきつつ返事をすると、今度はエド兄様が、訪れたようだ


リチャード兄様同様に、大会に出る兄様を応援する


「優勝目指すけど、アレクも出るんだよなー」

エド兄様は、自信がなさそうだ


「アレク兄様も出るんですか?アレク兄様は強いのですか?」

私がそう聞くと


「俺のほうが強いんだぞ!」

と口を尖らせながらエド兄様が答えた


ふふふかわいい〜きっとアレク兄様は強いのね?優勝候補なのかしら?

エド兄様とは五分五分?つきはいや、アレク兄様のほうが少し勝率が上なのかしら


「はい!ミーナはエド兄様のことを一杯応援しますね!」

そう言うとエド兄様は機嫌が治ったようだ


「まぁ‥‥楽しみにしとけよな!」


私の頭をぐちゃぐちゃと撫でるとエド兄様は、そのまま準備に戻っていった


お母様ったらお兄様達がこうやって私の部屋に泣きついてくることごわかっていたのね


流石だわ‥‥


そう思い、侍女に入れてもらったミルク入り紅茶を飲もうと手を伸ばすと、


トントントン


はぁ~また来た‥‥


次は誰かしら?


「ハーイ」





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