仙台へ
「ついでに裕子さんを虐めた
バツを与えておきました」
「なに?」
「胸椎11から腰椎2をずらしておきました。
1年くらいエッチが出来ません。
どうせ刑務所ではエッチは必要ないですからね」
「よし!!」
裕子は手を握りしめた。
「少しは気がはれました?」
「うん」
裕子は嬉しそうに笑った。
「亮さん、運転したいんです。
運転していいですか?」
「良いですよ、疲れましたから」
「早いですよね」
「早いですよ。それにこの車
リミッターを切ってあるから
何キロ出るか分かりません」
「うふふ」
元レディースはアクセルべた踏み状態だった。
5時過ぎに森から亮の元に電話が入った。
「今何処だい」
「中央高速から初台です」
「おい2時間で松本から来たのか?」
「はい、レースのような事しちゃいました」
亮が森のいるホテルへ着くと亮と裕子は
1022号室に入った。
「彼女が人質になった雨宮裕子さんです」
亮が裕子を紹介すると女性になれていない
森は無愛想に言った。
「どうも、大変でしたね」
「はい」
「どうですか?1021号室の様子は」
亮はヘッドフォンをつけている森に聞いた。
「変化はまだない」
首を振った森が時間が掛かりそうなそぶり
をしたので亮は裕子に聞いた。
「裕子さん、これからどうしますか?」
「ごめんなさい。今日は怖い目に
有ったので亮のそばに居たいの」
「わかりました。時間が掛かりそうですけど」
亮は裕子の手を握った。
「森さん川野専務は昨日内田めぐみと一晩やっていたんですか?」
「ああ、タフだな。どうせ薬を使っているんだろう」
「はい、今のED薬は良くなって24時間から36時間持つ物もあります」
「なるほど、それはすごい」
「それから森さん。時々松本へ行って、
三井と会っている美人の女がいたらしいですよ」
亮は男たちがそれほどまでして女性と
やりたい理由が分からなかった。
「それも、森田の差し金だな」
そこへ森田と川野が1021号室へ入った。
「音だけ?」
「いやDVDも撮っている。おい、話が始まったぞ」
~~~~~
「森田君、三井が昨日データを落として
それを組のやつが受け取って、持ってくるはずなんだが」
「連絡は?」
「全然連絡がない。スマートフォンも通じない」
「研究所へ連絡はしないんですか?」
森田は予定通り事が進んでいない事に
イライラしていた。
「それはまずいだろう。直接連絡は
取れないし。それで運び屋の方は?」
「そうですね。連絡して見ましょう」
森田は山田組長へ連絡した。
「なに、連絡が取れない。それは無いだろう。
連絡取れないでは済まないぞ!」
森田が怒鳴り散らして電話を切ると
頭を不安がよぎった。
「まさか持ち逃げしたんじゃ」
そこへ森田に組長から電話があった。
「逮捕、罪は?わからない?」
「そんなバカな」
森田の話を聞いていた川野が呟いた。
「川野専務まずいですね。やつら逮捕されました。
三井が口を割る可能性があります。
その後は松田の所へ警察の手が・・・」
「すると次は私か」
「何とか松田でおさえなければ。大至急動きます」
森田は山田組長へ電話をした。
「松田を抑えろ、馬鹿野郎きっちり責任取れよ」
森田は相当山田組長より立場が上らしく、
大声で恫喝していた。
「それより二十歳くらいの新しい女いないのか?
すぐに連れて来い」
川野が言うと、危機感のない川野に森田は唖然とした。
川野と森田の会話の話を聞いた亮は
森と早苗に言った。
「すぐ松田さんを保護しましょう。彼はいま何処に?」
「大丈夫だ。早苗が張っている」
森は早苗に電話をして場所を確認した。
「早苗今何処だ?」
「はい、渋谷のカウンターバーにいる。どうしたの?」
早苗は森が急に電話をかけてきたので驚いて答えた。
「やつらが松田を抑えるらしい、早く保護しないといけない。
松田は誰かと待ち合わせか?」
「わからないわ、早く来て」
「すぐ行きます」
早苗の助けに亮が答え亮は智子に電話をした。
「智子さん今何処ですか?」
「渋谷よ」
「道玄坂のメガネやのとなりにラグーンと言う
カウンターバーがありますそこで、
松田さんを捕まえてください、彼の命が危ないんです」
「了解」
智子はしっかりとした口調で答えた。
「ところで、智子さん今なにやっていたんですか?」
「デートよ」
「そうですか、楽しんでいる所用事を頼んですみません」
「別に大丈夫よ。簡単な事だから」
20分後ラグーンに亮と森が着くと
松田の隣りに智子が座っていた。
「あのう、松平と申します」
「やあ、今彼女から話を聞いていたよ」
松田は亮に向かって親しげに答えた。
「やつらは佐藤いずみのマンションで
松田さんを張っているはずです。
すぐに逃げましょう」
「はい、命取られるよりはましです」
「松田さん、奥さんと娘さんも危険なので
呼んでください。大至急です」
「はい。しかし、どういう理由で?」
「理由は・・・・・。会社の研修とでも言ってください」
「はい、分かりました」
松田はすぐにスマートフォンで連絡を取った。
「ところで松田さんの実家はどちらですか?」
「浜松です」
「そうですか、では逆方向の東北方面に行きましょう」
「どうして?」
隣に座っていた智子が亮に聞いた。
「まず人を探すのにその人の土地勘があるところを探します。
ですから土地勘のないところへ行くべきです。
もし仙台なら高速道路、JRが東北本線、
常磐線線、新幹線飛行場も有ります」
「私、秋保温泉の知り合いのホテルを紹介します」
亮の後ろにいた裕子が言うと亮が森に連絡をした。
「智子さんデートの途中すみませんでした・・・ところで誰と?」
亮は智子の付き合っている男性の事が気になっていた。
「松田さんよ」
「そう、タイミングいいねえ」
松田が大声で笑った。
「違うわよ、森さんに言われて。
向こうで事件が起きたから次は松田さんだって、
だから会う約束をしていたの」
智子は森の方を見て笑っていった。
「えらい!」
亮は森と智子の連携プレイに感動した。
「それより、どうして雨宮さんと一緒に松本にいたのよ」
智子が亮をしかりつけた。
「そ、それは松本は彼女の実家だからです。
今から僕は仙台へ行きますから。
こちらの方を頼みます」
「はいっ!またお留守番!」
智子はせっかく松田を抑えていたのに褒美無しなので
怒っていた。
「裕子さん今日は一緒にいてあげたかったけど、
緊急なので智子さんと一緒いてください」
「いいえ、休みは後一日有りますから一緒行きます」
裕子は亮の指示に首を横に振って言った。
そこに松田のスマートフォンが鳴った。
「松平さん家族は7時30分過ぎには
渋谷へ来られるそうです」
「森さんの車何人乗れますか?」
「8人乗れるぞ」
腕を組んで低い声で答えた。
「では僕達はこのまま秋保温泉に先に行って準備します」
「うん」
「森さんたち秋保まで約350kmだから
23時ごろまでには着きますね」
「ああ、そうだな」
森はとっさに計算して指示する亮の判断力に舌を巻いた。
「智子さん事情伝えておいてくれますか?」
「わかった、気をつけて」
亮と裕子は秋保に向った。
~~~~~
「僕達は22時ごろには着きますから
少し休息が出来ますね」
「はい」
亮は車の流れに乗って仙台に向かって走ると
22時に秋保温泉蘭亭に着きフロントには女将の
和江が待っていた。
「こんばんは」
「あら裕子ちゃん、綺麗になっちゃって」
和江は裕子を抱きしめた。
「電話で言った予約の件だけどだいじょうぶですか?」
「だいじょうぶよ」
「こちらは、私の彼です」
「松平です」
亮は和江に頭を下げた。
「あら素敵。お似合いよ。裕子ちゃん」
和子は亮と裕子を部屋に案内した。
「裕子さん女将さん知り合い?」
亮は和子の後ろを歩きながら小声で裕子に聞いた。
「ここは母の実家で女将は母のお姉さん。
私が親と喧嘩すると蘭亭に家出してくるの」
「おばさんですか。今日は裕子さんの親戚巡りですね」
亮は一息つくと電話を美咲にかけて経緯をはなした。
「今秋保に居るの!」
美咲はさっきまで松本にいた亮が
仙台近郊秋保温泉に居たので驚きの声を上げた。
「偶然ね、私の最初の赴任先仙台なのよ。
山田組を調べておくわ」
「お願いします」
23時過ぎに、森達が着いて亮は
フロントで森たちを出迎えた。
「お疲れ様チェックインはして
ありますからすぐに部屋へ」
仲居が松田親子を案内すると
森が亮の耳元で囁いた。
「松田さんは奥さんと娘さんに事情を説明したよ」
「大丈夫でした?」
「ああ、愛人の事は話さかったけどな、あはは」
「わかりました」
亮は松田の脇に行って話しをした。
「松田さん夜食が部屋に用意してありますから、
ゆっくり温泉に入ってください」
「ありがとうございます」
松田と部屋の入り口で頭を下げた。
「森さん僕達も休みましょう。
さすが800km走ると疲れました」
「それはお疲れだったな」
森が亮の肩を叩くと亮は早苗に向かって指示をした。
「早苗さんは明日から松田さんたちに付いてください」
「はい」
「僕たちは明日一度東京に帰って明後日SUGOに
来ますからその時決着がつきそうです」
翌朝10時に亮と裕子は秋保を出た
森は新幹線で東京へ向った。




