松本
亮と奈津子の二人がホテルに着くと
奈津美はフロントの後ろの部屋に入った
亮が部屋に入ると仲居がお風呂を進めた。
「出来たばかりの露天風呂なんですぜひどうぞ」
「そうですか。それでは」
亮はすぐに浴衣に着替えると仲居が風呂を案内した。
そこは檜作りの露天風呂だった
「ここは、混浴ですから」
そう言って仲居は笑って立ち去った
湯気の向こうに数人の男性が入っていたが
女性の姿を見ることは出来なかった。
しばらくすると、女性が風呂に入って
来て近づいてきたので
亮は気を使い目をそらし後を向いた。
すると、女性は亮の横に座り
「亮、私よ」
「なんだ裕子さん」
亮は驚いて裕子の姿を見た。
「ど、どうしたんですか?」
見なれた女性でも亮は妙に色っぽく感じた
「会いたくて来ちゃった」
「でも」
亮がオドオドしていると裕子が誘った。
「亮、背中流すわ」
そう言うと裕子は周りの男性の目も気にせず
全裸で亮の背中を洗い出した
「裕子さん実家に泊まってください。せっかく帰ってきたんだから」
「いいの、目的果たしたから」
「なに?」
「妹に紹介したし、お父さんもお母さんも良い人だねって言われた」
「ええ?いつ?」
亮は裕子の言っている意味が理解できなかった
「さっき料亭で母と」
「ええひょっとしたら女将さん?」
「うん」
「じゃあお父さんは」
「昼間そばやで」
「じゃあ、そばを打っていた男性が?」
「実はこのホテルの女将が母で、若女将が妹。
グループ店をまとめているわ」
「裕子さんの罠にはまった。さあ出ましょう挨拶をします」
亮は覚悟を決めて言った
「わかったわ。みんなを部屋へ連れていくから、
着替えなくていいわよ。浴衣のままで」
亮が部屋戻ると裕子たちが来た。
「父親の源一郎です。色々だまして済みません。
ご存知の通り裕子は色々苦労しまして、初めてなんです。
男性を紹介したいというのは」
昼間そば屋の店主が手を付き亮に頭を下げた
「とんでもありません。團亮と申します」
亮も手を付いて頭を下げた
「まさかこんな立派な男性だとは思いませんでした」
女将の文江が亮の顔を見て微笑んでいた
「こちらこそ、逃げていました。ただ、
知り合ってまだ2ヶ月なものですから」
亮は言い訳がましく弁解をすると文江は
裕子の話をした。
「実は今まで、1年に一回電話が有るか無いかなのに
今は毎日のように電話をかけてきて、
すっかり明るくなりました。ぜひ、長く付き合ってください」
「わかりました。お互い良いお付き合いができるようにがんばります」
四人と亮は打解け部屋でくつろぎ、源一郎と文江のマッサージを始めた。
しばらくすると、四人は部屋から出て、それから裕子が戻ってきた。
「一緒に寝ろって言われた。いまさら遠慮するなって」
裕子は浴衣をめくり座椅子に座っている亮の上に乗り、
裕子の長い足は腰までからみ、ゆっくり腰を上下させた。
「うれしい、家族に会ってくれて」
「裕子さんがこんなにいいところのお嬢さんだなんて知りませんでした」
「そうだね。話していなかったね」
「でも、どうして後を継がなかったんですか?」
「私、不良で家を飛びだしていたから」
「そうなんですか。それでお母さんが苦労したって言っていたのか」
「うん、話せば長いけど」
「いいですよ、今の裕子さんが一番だしそれに
カリスマ美容師
として一人前になっている」
「うん、ありがとう」
裕子は亮に覆いかぶさりキスをした
「そうだ、仲居さんはここへ来ないから私が布団を敷くわ」
「じゃあ、二人で・・・」
亮と裕子はふざけ合いながら布団を
敷きながら裸になって抱き合った
翌朝、亮が朝風呂から戻ると裕子はいなかった。
しばらくすると、朝食を裕子が運んできた。
「おはよう、妹と母の髪をセットしてきたわ。喜んでいました」
「よかった。親孝行しましたね」
「うん、少しだけどありがとう。亮のおかげだよ」
「いいえ」
「こうしていると、夫婦みたいだね。今日は、どうするの?」
「実はお願があって」
「この男調べて欲しい。噂でいいから」
メモには三井の住所が書いてあった。
「やはり怪しいよね。いいよ、調べておく」
裕子は亮に頼まれて張り切っていた
「お願いします。僕は研究所へ行って来るから連絡下さい」
「はい」
ホテルのロビーへ出ると、亮を監視する二人の男がいた
亮が研究所へ着くと小川が慌てて来た。
「実は昨夜、データを盗もうとした人間がいたらしいんです」
「データは?」
「盗めなかったみたいですね」
「よかった、昨日僕がパスワードを変更して置いたんです」
亮はコンピューターを調べた、
「良かった。元のパスワードが3回打たれていますね。
それで、パスワードのミスで自動的にロックがかかったようです」
「はい」
小川は勝手にパスワードを変えた亮を快く思っていなかった
「ところで、賊の進入経路は?」
「玄関です」
「内部犯行ですか?」
「ええ、コンピューターにアクセスした10分前に三井が来たんです」
「21:10に忘れ物をしたと言って、会社に戻っています」
「それで三井さんは?」
「今日は休んでいます」
そこへ裕子から電話があった。
「亮、三井って男、昨日山翔を9時出ているわ。
それで、一緒にいた男達二人は横浜ナンバーの車で来ていたわ」
「はい」
「それで店には凄い美人と良く来ていたらしいのしかも、
翔峰にも泊まっていたわ、支払いはクレジットカード使っていた」
「了解、そんなところでいいですよ。危険だから」
「うん」
「所長、やはり三井さんが怪しいですね」
「はい、私もそう思います」
それから30分後、亮のスマートフォンがなった。
「どうしました?」
「もしもし、あんた松平さん?」
聞きなれない男の声が聞こえた
「はい」
「これ、だれの電話かわかるね」
「はい」
「彼女を預かっているから、来て欲しいんだ」
「何処へ?」
「美ヶ原桜ヶ丘コテージへ来い、もちろん他言無用だ」
「わかっています」
「いいか。ドラマと違うからなそんなに人質に優しくないぞ
ションベンもさせないし食い物もやらないからな」
「わかりました」
亮はデータルームを出ようとした。
「どちらへ」
小川が亮に聞いた。
「ちょっと出かけます」
そう言って亮は外にあるNSXに乗り
指定されたコテージに着くと、一人の男と三井が立っていた。
「裕子さんは?」
「そこだ」
裕子は隣の部屋に全裸で猿ぐつわをされ、ベッドに大の字に
縛られていてその隣りにサバイバルナイフを持った男が座っていた
「パンティを履かせるのはTVくらいだ、実際はこうするんだよ」
「いい眺めだ」
三井がニヤニヤして裕子の裸を眺めていると
ナイフを持った男は裕子の大きな胸をつかんだ
「なぜこんな事をするんだ?」
亮が怒鳴った
「あんた、昨日パスワード変えたろう。困るんだよね。
余計な事すると予定が狂っちまう」
三井は亮を睨めつけた
「松平君、教えてくれないかなパスワード」
「教えても三井さん、研究所には入れないでしょう」
「いや、大丈夫だ」
「どうですか、素人のお嬢さん傷物になっては、
あんたの責任じゃ済まないだろう」
そう言って裕子の下半身をなでた
「突っ込んだら気持ちいいだろうな」
「わかりました。パスワードです」
亮はメモを渡した
「ただ、ダウンロードすると暗号化されてしまいますけど、
大丈夫ですか?」
「あんたに心配されたくないね」
三井が声を荒げて言った
「そうですか、では彼女を帰して下さい」
「だめだ。確認を取ってからだ」
「せめて、彼女に服だけでも」




