智子の危機
「ねえ、どうしてメガネをかけているの?
ヘアスタイルもラフな感じが良いのに」
「ああ、このメガネ度が入って
いないんです。UVカットだけ」
「ううん、そうじゃなくて
メガネかけていない方が良いのに」
「そうですか?メガネかけていた方が
真面目そうに見えるじゃないですか」
「えっ?真面目じゃないの?」
「小学校、中学校、高校、大学無遅刻、
無欠席ですから真面目かな?あはは」
「でも、すごくいい体している」
直子は亮の上半身を指先でなぞった。
背中から首筋前に回って乳首に爪を立てた。
「うっ」
「うふふ、感じている」
直子は目を細めて微笑んで亮の腰に巻いたタオルを取った。
「こっちも真面目みたい。それに・・・」
直子は亮のそれを握りしめ膝をつき顔をうずめた。
「あっ・・・・」
程々女性に慣れてきた亮は積極的だった。
バスタオルを取った直子は透き通るほどの色白で
興奮で全身がうっすらとピンク色になっていた。
直子のキスは飢えたように激しく、蛇のように
這う舌が亮の舌に絡まって来た。
亮は直子を抱えベッドに優しく下ろした。
「だめ!ベッドに放り投げて」
「えっ?」
亮は言われるがまま直子を
抱き上げベッドに放り投げた。
「うっ!」
直子声を上げた。
「私、ちょっとマゾ気味なの激しい男が好き!」
「はい」
亮はそう言われていきなり直子の乳房を鷲掴みにした。
「いい」
亮はいきなり直子の全身に舌を這わせながら
時々かむように刺激を与えると直子は声を上げた。
そして、ツルツルのあの部分の周りを
舐めて秘部を吸い。
強弱を繰り返し最後にちぎれるほど強く吸って
舌で皮をめくると直子は悲鳴をあげた。
「下手なんて嘘!いい」
亮の激しさは次第に増していき直子の体は
壁に押し付けられていった。
気を失っていた直子が目を覚ますと
亮が直子の全身を眺めていた。
「どうしたの?」
直子は恥ずかしくなって毛布で体を覆うった。
「いいえ、きれいな体だなあと思って」
「ありがとう」
「ねえ、うそばっかり、下手なんて
あなたいつもこんなに激しいの?」
「すみません、何が激しいかわからなくて」
「そうよね、比べるものないものね・・・」
「ただ、全力で頑張っています」
「アメリカの女性そんなに良かったの。それとも浮気禁止とか」
「浮気かあ、彼女に言ったら怒られるかな?」
「普通は怒る。あなたみたいないい男他の女に取られたくないもの」
「たぶん、取られないと思いますよ」
亮は絵里子と絢香が大好きなので他の
女性に夢中になるとは思えなかった。
「じゃあ、私との関係一回限りなの?」
「いいえ、どちらでもいいですけど誘ってくれれば」
SEXをまるでスポーツのように言う亮が
不思議だったが、直子はそれで満足だった。
「ほんとう、嬉しい」
直子が亮の上に乗ってキスをした。
そこに電話が鳴った。
「あっ、大原さん」
亮はスマフォの送信先を見てボタンを押した。
「何時になったら来るのよ」
智子はかなり酔っていた。
「えっ、僕は今日用があって行く予定はありませんよ」
「うそ、大橋君達があなたの契約の
お祝い会をやるって誘われたのよ」
「それは断りましたけど・・・」
「なんだあいつ、私を散々酔わせて・・・」
亮は智子の話を聞いて嫌な予感がした。
「まさかあいつ・・・今何処ですか?」
智子の電話が切れて返事が無かった。
「まずい、直子さん急用ができました」
亮が直子に言うとすでに服を着ていた。
「大丈夫、行こう」
直子はそう言って口紅を付けた。
「ありがとうございます。
でも部屋は朝まで大丈夫ですよ」
「ううん、一緒に出たい」
直子は亮と腕を組んで部屋を出た。
「どうしたの?」
「知り合いの女性が酔っていて
危ないかもしれないんです」
「それは大変」
直子は自分の経験から他人事では無かった。
「居場所は?」
「たぶん池袋の東口のシャングリアです」
亮は歩きながらシャングリアに電話を掛けた。
「恐れ入ります。DUN製薬の松平と申しますが
うちの社員行っていますか?」
「はい、いつもお世話になっています。
今お帰りになったところです」
「そうですか、ありがとうございます」
亮の頭の中には池袋の地図が浮かんだ。
「池田さんすみません、今日はここで・・・」
亮が渋谷駅改札で直子に頭を下げた。
「私も池袋まで連れて行って、
もしもの時には役に立つと思う」
「そうですね、お願いします」
亮は看護師が傍にいて心強く思った。
「山手線外回りで池袋まで17分、
駅から店まで徒歩2分。
酔っぱらいを連れて歩くと20分で
半径500m。東口のラブホテルは
3軒か・・・」
「その前にカラオケとか行く事は無いのかしら」
亮の独り言を聞いていた直子が聞いた。
「電話の様子ではとてもカラオケなんか
歌える状態じゃないと思います」
「それは心配だわ」
「シャングリアの場所から一番近いのはサンシャイン通りから
右に曲がったところです。
そこへ向かいましょう」
「ええ、ずいぶん詳しいのね。池袋のラブホテル
何度も行った事があるみたい」
直子は自分が日本に帰って一人目の
女と言うのが嘘だと疑っていた。
「えっ、違います、違います」
亮がいい訳をしようとしているとLINEが入って来て
それを読んだ亮はLINEのやり取りを始めた。
「池田さん、間に合いそうです」
亮はニコリと笑って池袋のホームに降り速足で歩いた。
「大丈夫ですか?」
「大丈夫です。看護師は足が丈夫なんです」
「そうですね」
亮と直子がサンシャイン通りを早歩きして右に曲がると
ホテルルイスの前に大橋が智子の
腕を肩に回し持ち上げるように歩き
智子のミニスカートのワンピースは
めくれ上がって尻が見えていた。
「あっ、いた」
「えっ、前の二人?」
「はい」
亮は大橋と智子の元に行こうと
すると智子がそれを制止した。
「私に任せて」
そう言って直子は小走りで智子の方へ向かうと
急に引き返してきた。
「名前なんて言うの?」
「大原智子です」
「了解」
直子は智子のところへ駆け寄った。
「智子!」
直子が回り込んで大橋と智子の前に立ちはだかった。
「智子、お久しぶり」
直子が智子に声をかけると
大橋はそっぽを向いていた。
「こんばんは、これからどこへ行くんですか?」
直子は大橋に声をかけた。
「ええと、酔いすぎたのでどこかで休ませようかと」
大橋は目の前のホテルを見た。
「私が家まで送っていくわ」
「いや、酔いが醒めたら家まで送ります。
会社の同僚ですから」
「ねえ、あんたこのまま智子を
ホテルに連れ込んでやったら
準強制わいせつ3年以上の懲役、
わかっているんでしょうね。
それにこのまま歩いていると
警察に職質受けるわよ」