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グッド・ジョブ媚薬 1部  作者: 渡夢太郎
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裕子

「だめ。付き合って、

当分会えないかも知れないから」

「どうして」

「ICPOへ派遣の希望を出しているから、

2年間は会えないわ。

だから、お願い出来るだけ多く会いたいの」


「そうか、わかりました」

「やった!」

「ところでICPOってどこですか?」

「フランスのリヨン」


「いいなあ フランス」

「そうね。遊びに来て」

「はい」

「今から何処へ行く?」

「僕の部屋」

「きゃ」

美咲は子供のように喜んだ。


翌日、亮は朝8時に池袋へ裕子を迎えに行った。

「お待たせ」

裕子は嬉しそうにNSⅩに乗った


「今日は松本でお泊りよ」

「あの僕は仕事なので。ご両親には会いませんから」

「わかったわ12時ちょっと前につくからおそば食べよう」

「はい良いですよ。研究所には午後に行きますから」


二人が松本に着くと

松本城のお堀の脇の『そば翔』と言うそば屋に入った。

「ここのそば美味しいよ」

亮は天ざるを食べながら微笑んだ。


「うまい!」

「美味しいでしょ。私のおごりだから好きなだけ食べて」

「はい」

亮は美味しそうにそばを食べていた


二人が店を出ると亮は頭を下げた。

「美味しかったごちそうさま」

「今日は何時に終わるの?」

「うーん連絡します」

「私実家に戻っているから」

「OK」


亮は裕子と別れると

20分ほどで研究所に着いた。

「お待ちしていました」

所長の小川が出迎えた。


「ご苦労様です。中村さんから連絡を受けています」

中村からは亮は経営管理室の人間と伝えてあった。

「済みません急に」

所長室に通された、亮は質問をした。


「今、新薬の方はどうですか?」

「臨床をしていて、90%効果が出ています」

「ところで、製造方法が盗まれる可能性は?」

「ありますせん」

小川はセキュリティの問題を

指摘されそうで機嫌悪そうに返事をした。


「以前も報告した通り何回かサーバーにアクセスした

後があるんです。だから、研究所内に犯人が居るはずです」


「それは、心外です。うちの部下に限って」

「ところで、最近本社からどなたかいらっしゃいませんでしたか?」

ええ、実は松田部長が新薬の話を聞きに、突然で驚きました」


「どのような?」

「臨床実験している病院、担当医師、

臨床検査師など細かく聞いてきました」

「それで?」


「今回のプロジェクトは真田専務の

担当なので、お断りしました」

「その件で真田専務に報告は?」

「報告はしていません」

「そうですか、何か理由でも?」

「いいえ、松田部長に報告をしたら

告げ口になるじゃないですか」

「分かりました、では僕の方も報告しません」


亮は小川は所長として充分管理の

役目を果たしていることを確信した。

「ところで松平さん、今夜のお泊まりは?」

「ホテル翔峰です」


「そうですか。夕食はホテルで?」

「ええでも、美味いところがありましたら」

「それじゃ、翔峰がやっている料亭で

山翔がありますからそちらは?」


「いいですね」

そう言うと亮は裕子を思い出して小川に言った

「友人がこちらに居りますので、一緒していいですか?」

「はい」

早速、裕子に電話をして山翔で食事をする話をすると

電話の向でキャーと言う声が聞こえた。

「そんなに、いい店なのかな?」

亮はつぶやいた


「では、所長アクセス履歴をチェックさせてください」

コンピュータールームへ行くと、

突き刺さるような目で亮を見つめる数人

がいた、亮は小川には言えなかったが、

亮は生活が派手になった人物を

あたるのが得策だろうと思った。


小川と亮が山翔へ着くとそこは

日本庭園の中庭にあり、どの部屋からも

庭を見ながら食事が出来るようになって、

亮達はその中の一番奥の部屋に通された。


「いいところですね、小川さん」

「ええ、この店に何度か来ていますが、

この池の見える部屋は始めてですよ」

10分ほど過ぎると、裕子がやって来た。


「済みません。遅くなりました」

小川は裕子の美しさに、驚き立ちあがった。

「初めまして、小川です」

「雨宮裕子です」


「小川さんご存知の高級シャンプーを取り扱ってくれている。

ヤマトの雨宮チーフです」

「雨宮さんご出身がこちらなんですか?」

小川は裕子に親しげに聞いた


「ええ、里帰りしている時に松平さんから電話がりまして」

「ご実家は何を?」

「ええ、自営業を」

「そうですか。なるほど美容院ですね」

小川は勝手に思い込んだ


「今度行かせていただきます、あはは。男は無理か

お店の名は?」

小川が質問したちょうどその時、

仲居が料理を運んできて笑顔で亮に挨拶した。


早速三人は料理に手を付けると

「これは美味しい。裕子さん、

松本は美味しいところばかりですね」

「ええ」

小川は裕子を気に入った様子で何度も裕子を見ていた。


「昼間は何処で?」

「そば翔というところです」

「ああ,それはここと同じ経営者です」

「そうですか」


裕子はしばらくすると、女将が挨拶に来た。

「いらっしゃいませ、東京から遠いところありがとうございます」

「へえ、女将自ら挨拶はめずらしい。初めてだ」

小川が驚いた。


「そう言えば、研究所の人今来ているみたいだよ」

裕子が亮の耳元で囁いた

「小川さん、研究所の人が来ているみたいですよ」

亮は小川に裕子が行った事を伝えると


「ほう、ずいぶん景気がいいなあ」

「芸者さん呼びますか?」

女将が言った

「すみません、僕達は食事に来ただけですから」

亮は丁重に断った


「小川さんもしよかったら、私の妹呼びますか。

お酌くらいしますよ。かわいいですよ」

裕子が言うと小川が嬉しそうに返事をした


「そうですか、お願いします」

それから5分くらいで妹の

雨宮奈津美が和服姿でやって来ると

小川は突然の和服美人の登場に驚いて奈津子に聞いた


「いつも和服なんですか?」

「はい、仕事の関係で」

「それはいいですね」

小川は、奈津美に進められ酔っていた。


「松平さん、姉とは長いんですか?」

「2ヶ月くらいです」

「お付き合いは?」

「あはは」

亮は小川の手前笑うだけで

奈津美は裕子を見てにっこり笑った。


「ご両親と会わないて言ったのに、

妹さんと会っちゃったね」

「小川さん酔っているから大丈夫そうだから言うけど、

研究所の人って誰かな?」

「聞いてこようか?」

「大丈夫?」

「ええ」


裕子が戻ると答えた。

「三井さんという」

「一人?」

「ううん、人相の悪い人、地元の人じゃないって」

「ふーん」


「さあ、小川さん帰してホテルへ戻ろう」

帳場へ寄ると、1万500円だった

「安すぎませんか」

亮は文句を言った。

「いいえ。これは女将の指示で」

「女将は?」

「ちょっと用事が」


「あ、そうですか」

「裕子さん、安すぎるよ」

「いいんじゃない。きっと亮のフェロモンで」

「そうかなあ」


小川をタクシーに乗せると裕子に言った。

「僕も飲んじゃったのでタクシーで

ホテルに帰らなければ、じゃあ明日」

「うん」

「私送ります」

裕子の妹奈津美が言った


「いいえ。悪いから」

亮が断ると

「実は私ホテル翔峰で働いているんです」

「そうなんですか?ありがとうじゃあ車置いていきます」

「裕子さん、また明日」

そう言って亮は裕子と別れた。


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