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グッド・ジョブ媚薬 1部  作者: 渡夢太郎
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直子

「変わった奴だ。薬学部始まって以来の天才と言われて、

漢方薬の研究に関してはうちの教授連中も

歯が立たないのに営業とは・・・」

「もったいない話ですな」

「彼ならいつかすごい薬を作ってくれるはずだ」

二人は嬉しそうに歩く亮の後姿を見送った。


~~~~~

亮は全国東都大学病院系列20病院へ納品を決め

すぐに直子に電話を掛けた

「池田さん、納品が決まりました。ありがとうございます」

亮はすぐに直子に電話を掛けた。

「ほんとう、じゃあ今度の私の早番の時食事おごって。

それから約束を守ってよ」

「わ、わかりました」


~~~~~~~~


その日、亮は初めてとった契約が嬉しくて絵里子を食事に誘った。

「今日は契約が取れたのでお祝いです。好きなもの食べてください。

と言ってもファミレスじゃ、たいしたもの食べられませんけどね」

「しょうがないわ、私も仕事の前だから」

「絢香は元気ですか?」


「うん、パパにまた会いたいって、

今イヤイヤ期なのに亮の話をすると

 大人しくなるの」

「でも、中々会いに行けませんよね、人目があるし」

「そうね、あの子の父親があなただってわかった大変よ、

もう少し時間を置きましょう」

「はい・・・」

絵里子と別れると直子からLINEが入った。


「今日早番だよ。食事行こう」

「了解です。何が食べたいですか?」

「もちろん・・・こってりしたイタリアンが良いわ。

激しいブラジリアンでもいいわよ」

意味深な直子の言葉に亮は一瞬たじろいだ。

「どこかあっさりとした和食の美味しいところ探しておきます」


「松平君、すごいなあ。東大と東邦落としたんだって」

木村が亮の肩を叩いた。

「たまたまです。うちの薬が良かったから」

亮は肩を叩かれた反動でずれたメガネを戻した。

「じゃあ、今夜は祝杯だ!」

大橋が亮の後ろに立って声を上げ大原智子の顔を見た。


「ご、ごめん今日は約束があるんだ」

小声で答えた。

「大丈夫、大丈夫」

亮は肩を叩きながら大橋の言った大丈夫の意味が分からず

発注書の処理を始めた。


~~~~~


「おかげさまで新薬が売れました。ありがとうございます」

新薬が売れたのは直子より下村教授のお蔭だったが、

きっかけを作ってくれたのは

直子だったので亮は感謝していた。


「ううん、ちょっと電話をしただけだから」

「池田さんどうして東都大学付属病院の

院長を知っているんですか?」

「私、加藤院長の愛人だったの」

直子は恥ずかしそうな顔もせず簡単に言った。

「あ、愛人ですか?」

「うん、ほぼ毎日関係があった」

「えっ?」


~~~~~~

小学校の時直子の両親は離婚して

母親と祖母と妹と四人で暮らしていた。

「私どうしても東京へ行きたい」

そんなわがままで直子は岩手県盛岡にある

看護専門学校を出ると

東京の大学付属病院に就職した。


北国生まれの直子は色白で身長162cm

細身だったが形の良いお尻の美人で、

老人病棟担当から始まった。

仕事は決して楽ではなかったがとても

充実感のある毎日だった。


早速それに目をつけたのは、当時の院長

加藤で回診の時に直子に声をかけた。

「池田君はまだ、東京は知らないだろう?」

「はい」

「今度東京を案内してあげるよ」


その週の土曜の7時に直子は池尻大橋駅前で

待っていると目の前にベンツが止まった、

窓が開くとそこに院長がニコリと笑った


「お待たせ」

「こんばんは」

直子は生まれて初めてベンツに乗れる期待でドキドキし

院長の加藤は直子を乗せるとすぐに車を走らせた。

「みんなに見られるとまずいからね」

「はい」

「飯島君はお酒を飲めるのかな?」


「ええ、出身が岩手なので強いと思いますよ、うふふ」

「そうか、じゃあ」

加藤は六本木の駐車場にベンツを入れると、ダイニングバーに入った。

個室の薄明かりの部屋、直子が夢の世界に入るには十分だった。


日本酒を10杯ほど飲と夜勤明けの直子に睡魔が襲ってきて

体が柔らかいベッドに弾む感覚目が開いた。

直子はボーとして見慣れない天井を見つめていると

その視線の中に腰にバスタオルを巻いた加藤が現れ

直子のシャツのボタンをはずし始めた。


「止めてください」

その言葉を発することが出来た頃には

直子は真っ白な下着姿になっていた

加藤はブラをはずすまもなく、直子の胸にしゃぶりついた。


「あまり男を知らないようだな」

加藤は直子のパンティを降ろすと手に唾をつけ直子の股に塗り

「痛い!止めてください。止めて」

直子は痛みと悲しさで涙を流しながら

加藤の一方的な行為を受け入れていた。


加藤が果てると、直子はシャワーで股を洗った。

直子ふらついた体で浴室から出てくると加藤が仁王立ちしていた。

「まさか処女だとは思わなかったよ。何度もやっているうちに

 痛みが快感にかわるさ」

そう言って加藤は壁に直子を押しつけ唇を押し付けてきた


「お願いもうやめて」

直子は唇でふさがれた口で言った。

加藤は嫌がる直子の髪をつかみしゃがみこんだ

直子を引きずり濡れた体のままベッドに投げ

そこに直子の両手を押さえながら凄んだ。


「池田君、悪いようにはしないから。

お母さんに心配かけたくないだろう」

直子はその言葉で全身の力が抜け

自分の上で上下する加藤を黙って感じ取った。


加藤との関係を何度か続けているうちに、

直子の体も心も変化していった。

都会で一人で生きる寂しさはS○Xをする事で

解消されるようになって来たのである。


その秋に加藤は大学病院へ帰る事になった。

「院長、私どうしたら?」

「落ち着いたら本院に呼ぶから待っていてくれ」

「どれくらい?」

「三ヶ月だ」

それから院長から一度も連絡は無かった・・・・。


「今、どうしているんですか?」

亮は悲惨な直子に同情していた。

「今の柴田院長に払い下げられて同じことが続いている。

 加藤は本院にも同じような女を作っているわ、きっと」

亮はそれを聞いて加藤の秘書を思い出し

どことなく直子に似ているような気がした。


亮と直子は食事を終えるとレストランの下の

階にあるホテルの部屋に入った。

「シャワー一緒に入る?」

直子が積極的に誘った。

「あっ、池田さんが出たら入ります」

「そう」

直子はシャイな亮が可愛いらしく思っていた。


バスタオルを巻いて出て来た直子と入れ替わりに

亮がシャワーを浴びて腰にタオルと巻いて出て来た姿を

見た直子は息を飲んだ。

「イケメン、しかもマッチョ」

髪を洗ってボサボサの頭にメガネを外した亮は

ファッション誌に載っているモデルのようだった。


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