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グッド・ジョブ媚薬 1部  作者: 渡夢太郎
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再会

プロローグ

「やっと完成したね。これがパパやった仕事よ」

「うん」

手を繋いだ二人の目の前には朝日を浴びた深い渓谷が見えその上には

巨大な風車が何本も立っていた。

「ママ、あれな~に」

男の子は崖の上に立った白い建物を指さした。


「ドライアイス工場よ。あれで地球温暖化を防止するの」

「それっていい事?」

「そう、世界の子供たちの未来の希望を作るのよ」

「凄い!」

「そう、パパはすごい人なの。今からDVDカットよ、さあ行きましょう」

男の子と手をつないだ女性が言った。


渓谷の上には巨大なドームがありそこに工場建物が建てられていた。

その前にはセレモニー台が用意されスーツ姿の男たちが立っていて

テレビカメラが何台も設置されカメラマンが待機していた。


「やりましたね、キャシー」

男たちは次々にキャシーと握手をした。

「ありがとう」

そこに47代アメリカ大統領ラルフ・スチュアートが

登場しキャシーと握手をした。


「キャシーおめでとう」

「ありがとう、ラフ」

「キャシー、私の前にコメントもらえないか。

彼の功績をたたえてくれ」

キャシーは息子の手を繋いで壇上に上がった。

「みなさん、この施設は地球温暖化防止の為に

作られたドライアイス工場です。


 発案は私たちの愛する日本人ダン・アキラです」

キャシーが言うと会場から大きな拍手が起きた。

「この施設は南極大陸、シベリア、グリーンランドに作られ

 まもなく始動します。

彼はテロからアメリカを救いました。そして今から

 地球を救うのです」

再び大きな拍手が起こるとキャシーは男の子を抱き上げた。


キャシーはマイクに顔を近づけて言った。

「I LOVE YOU」

続いてラルフ・スチュアートが演台に立つと手を振った。


「みなさん、こうして私が大統領になれたのもダン・アキラが私と妻の

命を救ってくれてからなんだ。そして彼はアメリカを助けてくれた」

ラルフはそう言って頭を下げた。

 「ダン・アキラの功績をたたえよう。グッド・ジョブRyo」


大統領の演説が終りボタンが押されるとドームからドライアイスが

落とされ谷底を埋めていった。



1章 再会


新橋駅から歩いて5分ほどに銀座八丁目東京駅に向かって七、六・・・

四丁目には三越百貨店、和光がある交差点がある。

有名な銀座のクラブ街は八丁目から七丁目近辺に多くある。

そこに高級クラブ蝶があった。

「いらっしゃいませ」

むかい入れたホステスはあまりにも若い男が一人に

怪訝な顔していた。


「お一人様ですか?」

「はい」

ホステスは困った顔をして席に案内をした。

銀座のクラブは座っただけで数万円を請求される店が多い

決して若い男が一人では行くところではない。


「あっ、カウンターで良いです。絵里子ママは?」

「いつもは八時ごろ参りますけど」

「わかりました」

亮はカウンターで水割りを飲んだ。


「あら、亮さん!」

着物が似合う美しい絵里子が声を上げた。

「千佳さん、席を用意して!」

絵里子は荷物を置いて亮を席に案内した。

「亮さん、いつ日本に戻ったの?」

「昨日です」


「じゃあ・・・ほとんど真っ直ぐ来てくれたのね」

「はい、そうですね」

「今日お父様は?」

「一人できました、会いたくて」

「嬉しい」

絵里子は亮に体を寄せた。


「アメリカに何年行っていらっしゃったの?」

「ええと、大学が2年大学院が2年です合計4年です」

「うちに初めて来たのが大学1年の時だから」

「今27歳です」

「そうかあれから10年になるのか・・・」

絵里子は天井を見上げていた。


7年前

亮のところへ絵里子から電話があった。

「お久しぶりです。今日会えませんか?」

「はい、何時ごろ?」

「授業が終わってからでいいわ」

「今日は土曜日なので何時でもいいです」


「じゃあ、ランチを食べましょう」

亮は有楽町の駅絵里子と待ち合わせた。

「こんにちは」

「はい?」

若い女性が亮の前に立った。


「どちら様?」

「私よ、絵里子」

目の前にはミニのワンピースを着た絵里子だった。

「すみません、なんか雰囲気が違うので、それに・・・」

「それに何?」

「若い」


「当たり前よ、私まだ27歳よ」

「えっ?そんなに」

亮にとっていつも着物姿のママと

言ったらそれなりの年齢だと思っていた。


「今日お誕生日ですよね。お寿司にしましょう」

絵里子と行った寿司屋は銀座で有名な寿司店で

寿司ランチをやっていて

と言ってもコースで一人10000円以上である。

寿司のシャリはネタによって変えるそうで

夜のお任せコースの値段は30000円する。

さすが銀座のママ!



「次はお買い物ね」

絵里子は亮の腕を引いて美宝堂へ向かった。

「えっ?うちで買うんですか」

「そうよ」

入口はドアボーイがドアを開けた。

亮は顔を見られないように頭を下げて速足で入った。


「こんにちは」

亮と絵里子はエスカレーターに乗って5階に上がった。

「絵里子さん、いらっしゃいませ」

姉の千沙子が絵里子に声をかけた。


「亮!どうしたの?」

「絵里子さんに付き合って買い物です」

「どうして・・・」

千沙子は亮と絵里子は店内で

時々会っているとしか思っていなかった。


「じゃあ、亮あなたがお相手してあげて」

「わかった」

亮は絵里子に似合う服を選びそれに合う靴を選んだ。

「絵里子さんスタイル良いですね」

「ありがとう」

「なんでも似合うから選びやすいです」


「今度はスーツ」

絵里子はスーツを選び亮に着せてみた。

「僕が着てもいいんですか?」

「プレゼントをする相手はあなただから」

「えっ!]

絵里子の選んだのは30万円の高級スーツだった。


買い物を終えると16時になりケーキ店

ル・フルールに入った。

「亮さん、誕生日の今日からお酒飲めるわよね」

「はい、そうですね」

「じゃあ、私が最初のお酒の相手になってあげるわ」


「でも、何から飲めばいいですか?」

「そうね、とりあえずワインからがいいかしら」

絵里子と亮は銀座金春通りの近くの酒屋へ行った。

「こんにちは」

店員は昼間の絵里子に気づかず挨拶するだけでいた。

「そうね、ブルゴーニュワインはエシェゾー、

ボルドーはムートンにしましょう」

「これ、どこで飲むんですか?」


「私の家よ」

亮と絵里子はワインを持って絵里子の家に向かった。

有楽町から晴海通りを下った勝鬨橋を渡るとタワーマンション

マンショングランドベイ築地がありタクシーが

着くと絵里子がマンションを指さした。


「ここよ。私のマンション」

亮は2001号室へ案内された。

「わあ、いい部屋ですね。レインボーブリッジがよく観える」

亮は窓ガラスに顔をつけて外を眺めた。


「すみません、絵里子さんってスポンサーさんっているんですか?」

「えっ?いたわよ」

「じゃあ、まずいですよね」

「大丈夫よ。もう死んじゃったから」

「亡くなった・・・」

亮は夫でもない人が亡くなった事、

なんて言って良いか分からなかった。


「だからこの部屋、男性がそれから来ていないのよ」

「そうなんですか」

亮はこのままどうしていいか悩んだ

27歳の女性が彼がいなんてとても寂しい話だ。


「まだ若いから旦那さん探せますね」

「そうね、でも私目当ての男性が逃げちゃうから

 無理かも」

「ねえ、亮さんのコイバナ聞かせて」

絵里子は話が上手で亮は自分と

沙織と良子の話をしてしまった。


「そうか素敵なクリスマスだったんだね、

それで?今は遠恋?」

「いいえ、そのままです。なんか好きな人が出来たみたいで」

「そうか、遠恋は難しいんだよね、私も京都に住んでいたんだよ」

「そうなんですか、京都いいですね」

「うん」

絵里子は顔を近づけてきた。


「それで、次の彼女が寝取られたのか・・・

じゃあ、亮さんまだ童貞?」

「えっ、まあ」

「そうか・・・」

「私とやる?」

「えっ?」


「私、着替えるから」

「はい」

亮は絵里子の着替え中広い部屋の中を見て歩いた。

さすがに高級クラブのママで宝石類が棚に並んでいた。

しばらくすると白いバスローブ姿で絵里子は亮に抱きつき

キスをした。


「さあ、しましょう。私は今から

あなたの初めての女になるの」

絵里子は嬉しそうに笑って亮の手を引いた。

「えっ、ええ」

絵里子は亮のシャツのボタンをはずし胸を出した。


「じ、自分で脱ぎます、それにシャワーを・・・」

「いいの、あなたの男の匂い感じる」

バスローブを脱いで全裸になった絵里子は

仰向けになった亮に覆いかぶさり激しく唇を吸った。

亮はズボンを脱ぎ上半身裸でボクサーパンツ1枚になった。


「きゃー、もう大きい」

「すみません」


亮は絵里子の上に覆いかぶさりキスをして

乳房を吸ったまるで恋人同士のように

絵里子を抱きしめた。

そして二人の結合で亮の初体験の動きは激しく

絵里子の眼球は動き、まぶたが痙攣すると

全身の力が抜け体をぐったりとさせた。


しばらくすると絵里子は大きなため

息とともに目を覚ました。

絵里子は横に寝ている亮の頬に手を当てた。

「あなた良かったわ」

絵里子は亮の股間を握った。


「あ、ありがとうございます」

ベッドに横になったまま二人は向かい合って

時々軽いキスをした。

「ねえ、あなた本当に童貞だったの上手過ぎるわ」

「はい、本当にはじめてです」


「うふふ、可愛い」

「これからも私が相手してあげる、だから勉強頑張って」

「いいんですか?」


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