決戦-2
「私の相手はあのヤギですか。相手にすらならないですが……終わればあなた達の戦いを見てますよ」
「ではずっと見守ってくれるということだな。もしかすると頼るかもしれんからな。その時はお願いしよう」
ローザリッサと赤い羽根は余裕綽々という様子であり、しかしどこか確かな絆が確かめられる会話を一つだけする。威圧するように展開する魔力は浄化の如き炎の力であり、その存在は神罰のようにすら見えた。
「まさか同等レベルの災害獣を呼びだし戦うとは……、予想できませんでしたね。シア、舐めてかかると死ぬのは私たちですよ」
「私はフィーア様とずっといたいです。だから……絶対に負けません」
対してフィーアとシアは主従関係を強く見せる。まるで同じような関係だと見せつけ、対等なものだと示すために。その魔力は呑み込んで塗り潰すような黒い力であり、ブラックホールのような底知れなさを見せていた。
だが主従の関係性を見せ合うという時点でどちらが上の力を有しているかは決していた。しかしどちらも負ければ死ぬどころか魂すらも消滅する規模の戦力だ。負けていると見せる訳にはいかなかった。
「シア、あなたは地上で戦いなさい」
「ローザリッサ。同じ場所に飛ばしてあげます」
シアの足元に黒い魔法陣が展開され、魔力が集束していく。その力は転移のためだけではない、シアに魔力を渡し、より強力な力を持って戦闘させようとするためだ。
ローザリッサと赤い羽根には何もなく、魔力の集束すら見えない。だが転移の魔力陣は気を付けなければ見えない程の極薄だが見えており、追いつくための準備はできていた。
「お願いします」
「頼む」
その言葉と共にローザリッサとシアは一瞬でその場から姿は消えた。
残った災害が二つ。地上どころかこの惑星でさえ抑えきれない規模の戦力を持つ二つは、その魔力を少しずつ展開していく。展開した魔力は現象と化し、自らの空間を創り出していく。
一つは漆黒の沼地。決して抜け出すことのできない何もかもを侵す邪悪な空間。
一つは灼熱の溶岩。全てを燃やし尽くし、消滅させる浄化の如き空間。
空間は一定まで広がるもそこで止まった。しかし密度を増し、惑星からも切り離されるかのように展開されていく。
「虫如きが、大人しく喰われて腹の中に沈め」
「木端程度が。足掻くといいですよ」
災害獣レ■ィ■■■■■と災害獣フィーア・レヴィリエントの支配する空間が、衝突した。
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