九尾狩り
空港の中は暖かく、むしろ暑いくらいだった。
いきなり多勢を連れてきたせいで、空港内は少し混雑したが、スタッフ達が自体を収集してくれたおかけで、意外にもあっさりと片付いた。
「さて、飯か……」
「あ、鬼雨! なにか美味しそうな匂いがするよー!」
鬼雨が思い悩んでいたところに、リリィが引っ張る。ついた先はフードコート。お寿司や、とんかつ、ラーメンなど、たくさんの食べ物があった。
中でも1番、食欲をそそられたのは――
「やっばり、ハンバーグだろ!」
「うんうん! やっぱり男の子だね! 私も選んでくる〜あ、そうそう! 支払いは端末でできるよ!」
美味しそうなやつを選び、端末で支払う。出来上がった時に鳴るアラームを貰い。席を取りに行く。時間が遅いせいか、空席がたくさんのあった。
手頃の席に座り、出来上がるのを待つ。アラームが鳴り、取りに行く時にリリィとすれ違った。
「あれ? 鬼雨、そんなけなの?」
リリィを見てみると10個ほど持っている。
「……これ、全部食べるのか?」
「うん♪」
ひとつ返事で返す。嬉しそうな顔が、口から出たヨダレのおかげで可愛い顔が台無しになったのが残念だ。
鬼雨が食べ終わるのに20分。リリィが終わるのに約1時間かかった。その間、何故かなにも起ころなかった。
「飛行機を爆破したのに、何もしてこないね〜」
「あぁ、それが不思議だ……そろそろ向かうか」
空港の外へ出ようと一歩。その瞬間、鬼雨は悟った。
――殺される。
まるで重力が何倍にもなって足に来るような感じがした。
「お、おい、リリィ!外に出るな!」
「え? なんでなの?」
「いいから、早く!!」
鬼雨はリリィを押し、中に入ろうとした時、目の前が青く光った。
再び目を開けると――
「う、うそ……ありえない……山が……無くなった……」
飛行機の上空から見た小さな塔の周りには山で囲まれていた。それが今、目の前で塔以外の全てが無くなった。もっと正確な表現をすると、全焼した。草木は多少残っているが、全て青い炎で包まれていており、徐々に灰と化していく。
「……リリィ、行くぞ! 任務続行だ! これから行うのは九尾狩りだ!」




