本当はさよならを言いたかった
【作者より】
拙作は瞳さま作の『時の流れ(200文字小説)(http://ncode.syosetu.com/n3968do/)』を原作にして書かせていただいた二次創作です。
僕は今、電車に揺られている。
今まで見慣れていた故郷の景色からどんどん新たな土地の景色へと変わっていく。
僕はふと思った。
君は今、どこかで泣いているのだろうか? と。
いつも一緒に遊んだり、たわいのない会話で笑いあってきた仲間が少しずついなくなった。
僕は君に無言でこの地を去ってしまった。
ごめんな。
本当ならば、君に「さよなら」を言ってから別れたかったのさ。
またどこかで君に会えると願っているから。