夢章【phantasm dreamer】3
『おう里原、俺だ。おはよう』
『オッサン……今度は朝かよ』
『ファンタズマの件、どうだった? 昨日調べてきたんだろう』
『いや、その。やっぱり冬音さんが関わってた』
『そうか……。佐久間冬音……あの娘は賢いと思っていたのだが、俺の思い違いだったようだな』
『どういうことだ?』
『やらかしたよ、ついに。警官を相手にメンバーの一人が暴力を振るったそうだ』
『……マジか』
『マジだ。こうなったら退職した俺にも、お前にもどうしようもできん。権力に睨まれたモノは、ただ堕ちてゆくだけだ。たとえそれが幻想の終焉だろうが、な』
『で、そっちは動くのか』
『いや。今回の場合、先に手を出したのは警官の方だ。短気で有名な奴だ。だから今のところは行動を渋っているようだが。いつも抑止の要となっていた佐久間冬音が、今回は動かなかったらしい。つまり……』
『本格的に事件になるのも時間の問題ってことだな』
『そうだ。あの佐久間と交渉ができるのは里原、お前しか――』
『生憎それは無理だオッサン』
『なに?』
『オレと冬音さんは喧嘩別れした。それにオレはもうファンタズマの人間じゃあない。意見力はゼロと考えてくれよ』
『ならば、もはやファンタズマは止められんってぇことか』
『だぁから、それを止めるのが優秀な警察さんだろうが』
『馬鹿野郎、それじゃあ遅いだろ。警察に止められたらもう終わりだぞ』
『だから終わりでいいんじゃねえの? 幻想の終焉。不良共が夢の後……ってな。もう掛けてくんなよ。こっちも忙しいんだ』
『オイ! 里――』
◇ ◇ ◇
【一週間後】
ナイトメアの加わった生活が始まってから、一週間が経過していた。
地獄での仕事も、さらっと終わるものが続き、オレの部屋で過ごすことが多かった。
蝉時雨の喧しさにも慣れた。
開け放った窓から吹き込む風も、なんとなく温かさが混じっているように思う。
温度と関係なく、揺れる風鈴の音は相変わらずだ。
「あらー、佐久間さんまだ旅行なの? メアちゃんは本当にしばらくここに居るってことね」
お茶を啜りながら、彩花さんは一人で頷いた。
正面に座ったナイトメアも、お茶を啜っている。
「はいー、そうなんです」
「賑やかになっていいわね」
「騒がしくてごめんなさいです」
この二人がゆっくりと会話する姿は、意外と珍しいかもしれない。なんてことを今更思ってしまった。
オレから見たらそう見えただけで、この二人も知らないところで何度か話しているのかもな。
この二人の仲は置いておいて……。
若干、不機嫌そうにお茶を啜るのが一人居た。
死神ではない。
死神はオレの隣で一緒にテレビを見ている。
そしてテレビを見ているこの顔はどう見ても爆笑しているとしか思えない顔で、もしこれがコイツなりの不機嫌な顔だったら、オレはコイツの彼氏を辞めようと思う。
というわけで不機嫌な奴は、彩花さんの隣に正座したヴァンパイアだった。
「むむむ」
「どうした。やけに不機嫌そうだな」
身を伸ばしてテレビの前からバンプに近づき、下から覗いて見る。
少し男らしくなったかな?
いやぁ、まだまだ。
髪の毛を伸ばせば女の子になりそうだ。わはは。
なんて言ったら怒られそうなので黙っておく。
「不機嫌も不機嫌さ。これじゃあ僕の立場がないんだもん」
「はは。なんだよそれは、話してみな」
「だって。半年ぶりに帰ってきて、久しぶりに料理を見てもらう気まんまんで来たんだ。そしたらメアが準くんの部屋の台所に立ってるんだもん。おまけに最近はロシュまで料理をするようになってるみたいだし……」
ははぁ。
バンプは、料理をする存在を一つの個性、みたいに考えていたんだ。
それは全くもってその通りだと思う。
里原宅ではオレ、須藤宅ではバンプ、佐久間宅ではナイトメアだ。
で、オレの部屋に集まる時なんかは大概オレとバンプが協力して作っていたわけだ。
ところが最近は状況が変わった。死神は何を思ったのか積極的に料理を覚え始めたし、ナイトメアがウチに来たことで協力者もできた。
つまり里原宅は料理をする人間ばかりになってしまったのだ。
そんな状況の中に帰ってきたバンプが入ってきたら、手持ち無沙汰になって困惑するのも無理はないだろう。
「おし、バンプ。こっち来い!」
「え?」
彩花さんの隣に座っていたバンプを引っ張る。
レザージャケットはいい感じの摩擦で引っ張りやすい。
つーか暑いだろ今の時季。
「ほれ、お前の定位置〜」
すとん、と銀髪の少年吸血鬼を座らせたのは、死神の隣。つまりテレビの前だ。
で、バンプを挟むようにオレも隣に座る。
「これでよし。ゆっくりテレビでも見るさ。な、死神」
「あっ。バンプだー!」
両側からポンポンと肩を叩かれたバンプは、少し驚いたような顔をした後、嬉しそうに肩をすくめた。
「うん! テレビ見るよー」
のんびりとした時間が、また流れる。
確かにのんびりとはしている。
けど――
何かが足りないような、そんな気がして仕方なくて。
そわそわと、若干気持ちが落ち着かないのはオレだけだろうか。
「――えー、ロシュ違うよ。これは3分の間に、弱火から温度を上げていくんだよ」
「そうなの? よくわかるねバンプ」
「僕も彩花さんの部屋で一回やってみたんだけど、失敗しちゃった」
「へー」
「遊びに来てた冬音さんにまでツッコミを受けたよ」
………!
どうしようもなく反応してしまう。
足りないのは冬音さんだって事に。
けど、冬音さんは以前とは違うんだ。
今の冬音さんを足したところで、なんにも意味はないんだ。
あの人は――最低なんだ。
ぎゅ、と胸を締め付けられる思いに耐えきれなくなったオレは、立ち上がってナイトメアと彩花さんの近くに座った。
「あら里原くん」
「準くん、どうしましたかー?」
二人が会話を中断してこちらに顔を向ける。
「いえ、なんとなくです。気にしないでいいですよ」
そう。
今はなんとなく、ナイトメアの近くに居てやりたかった。
――『冬音さんは用事があるから先に帰っちゃいました』
オレに嘘を吐いたのは、やっぱり恥ずかしかったんだろう。
人に嫌われてしまった。とても仲の良かった人に嫌われてしまった。
その事実をオレに知られたくなかったんだと、そう思う。
「ど、どうしたんですか? 私の顔、何か付いてますか!?」
「え? あ、いやいや」
「あらあら」
新たな目的ができた。
焦らなくてもいい目的だ。
閻魔さんに、訊こう。ナイトメアの事を。この子の両親の事を。
ナイトメアは弱い子だと閻魔さんは言っていた。
でもオレはこの子が弱さを見せたところを、見たことがない。
ナイトメアは強い子だよ。
オレに嘘を吐いた時、どんなに辛かっただろうか。
――『私はお前を嫌いになった。家にはもう来るな』
こんな事を言われた直後に。
その言葉を噛み締め、噛み砕き、細かく情報を把握して。
違和感のない嘘を考えたんだぞ。
ナイトメアがそうまでして隠したがる事を、閻魔さんが教えてくれるとは思えない。
長く付き合ってきた冬音さんにさえ口を閉ざしたんだから。
でも、何か得られるかもしれないじゃないか。
「メアちゃんはここに居ていいんだからな……」
「え? なにか言いましたか準くん?」
「んぁ! なんでもないぞ!」
おもわず漏れてしまった言葉を必死で隠す。
そんなオレの姿を、彩花さんが正面からニコニコ眺めている。
「な、なんですか彩花さん」
「んーん、別に。でも里原くん、それってセクハラよ?」
何?
と、疑問を抱くのと状況を把握するのはほぼ同時だった。
……は、はは。
いつの間にか、オレの顎の下にナイトメアの頭がある。
オレの胸の前に、ナイトメアの首がある。
オレの両膝の間に、ナイトメアの小さな身体がすっぽりと納まっていた。
コレはどう見ても……
「やりましたぁぁぁ! 私、準くんに後ろから抱きつかれましたぁぁぁ!」
「ちょ、メアちゃ――」
「ええ、私も見ていたわ!」
「あんたフォローしろよ彩花さん!」
「準くんの浮気者ー!」
「準くんは浮気者だ!」
「ほらみろ死神に聞こえ……いや待てバンプお前……痛だだだだだ!」
よし認める。
今のはオレが悪い。
反省している。
だからって袋叩きにするなあああああ!!
◇ ◇ ◇
かちゃかちゃ、と食器を洗う音。
ばりん、と食器が割れる音。
かちゃかちゃ、と食器を洗う音。
かちゃかちゃ、と食器を直そうとする音。
かちゃかちゃ、と食器を洗う音。
ばりん、と食器が割れ――
「お前何枚割ってんだー!」
「お前何枚割ってんだー!」
オレとナイトメアのツッコミが、同時に炸裂。
その先には死神が割れた皿を持っていた。
そして焦りながらキョロキョロと周囲を見回し――
割れた食器を背中に隠す。
遅ぇ……。
更に、苦し紛れに放った言葉が――
「お皿なんて……割ってないもん」
「彩花さんに怒られてこい!」
「彩花さんに怒られてきなさい!」
「ひーん! なんで彩花さんなのー!」
泣き叫びながらも、素直に死神は彩花さんの部屋に走って行った。
そろそろ彩花さんに叱られる怖さを知るべきだアイツは。
彩花さんは怖いぞ。
容赦がないからな。
禁煙ガムを口の中いっぱいに押し込まれた事は、今でもトラウマだ。
ピアス空けたての頃に思いっきり引っ張られたのもトラウマだ。
髪を染めていた頃に鷲掴みにされ、マンションの廊下を引き摺り回されたのもトラウマ……。
やっべぇ、あの人。今思うとかなりやべぇ……。
クラリと眩暈がしてふらつく。
その時、隣のナイトメアと肩がぶつかった。
「おお、悪い」
「い、いえ」
ん。
そういえばナイトメアと二人になったな。
「覚えてますか準くん」
「んー?」
隣で皿を洗いながら、ナイトメアはゆっくりと目を閉じた。
何かを思い出すように。
「準くんと初めて会った頃、二人で悪夢の中に入りましたよね」
「ははは! そうだったなー! 懐かしい」
「準くんの夢の中、美香ちゃんや三笠くん、それにロシュがいっぱい居ましたー」
「ありゃ本当に悪夢だったな。耐えきれなくなって、今度はメアちゃんの夢に逃げ込んだんだっけ」
「そうですー。遊園地の夢ですー」
「夜叉さんに追いかけられたなぁ。……あっ! そういえば、その時に初めて白狐さんとカブキさんの存在を知ったんだった」
「でしたね」
「懐かしい……」
「あの時、逃げきれるとは思いませんでした! だって閻魔さんでもあの三人から逃げきる確率低いんですもん!」
「今思うと、オレ達すげぇな」
「はい! だからその時に改めて思ったんです。準くんは凄いひ……ケホッ」
言いかけて、ナイトメアは言葉を咳によって遮られた。
「どうした」
「ケホッ……ケホッ! いえ、むせただけです」
驚いた。
急に喉を詰まらせたように咳き込むから。
「本当に大丈夫か?」
問いかけると、コクコクと頷く。
「はい。ちょっと興奮しちゃいましたー。えっと、その後に死神業者最強決定戦があったんですよね」
軽くもう一度咳き込んで喉を鳴らしながら、ナイトメアはまた思い出を語り始めた。
風邪でも引いたのだろうか。閻魔さんに任されているから、注意を払っておかないとな。
ナイトメアの話に頷きつつ、そんなことを思った。
「ペア戦での出場だったので、出ようかどうか迷ってたんです。そしたら、冬音さんが声を掛けてくれたんですよー」
「………」
「冬音さんと行動を共にしたのは、あれが最初でした―。強いのかお前? とか訊かれてばかりで。とりあえず頷いたらペアにしてくれました」
「メアちゃん」
「結局負けちゃったんですけどね。準くんペアに。その後は地獄街で大暴れですー!」
「なあ、メアちゃん」
「はい?」
きょとん、としてオレの顔を見る。
冬音さんの話をするナイトメアは、いつもとこれっぽっちも変わりない。
楽しそうに思い出を語っている。
でも、オレは知っているんだよ。
ナイトメアが冬音さんに言われたこと。
どんな仕打ちを受けたかを。
そんな子が、楽しそうに冬音さんの事を語っている姿が、オレには不思議で仕方無かった。
「あのさ……オレ、冬音さんに会ったんだ」
伝えることは、これだけで良かった。
この一言で、ナイトメア自身も嘘がばれたことに気付いた筈だ。
だからオレは、この子が次に何と言うのか、集中して待ち続けた。
「そうですかー」
それは意外にもあっさりとした返事。
しかし、表情は苦笑い気味で、照れくさそうだった。
「私、嫌われちゃったんです」
「らしいな」
「ロシュ達には言わないでください。恥ずかしいですから」
「……ああ」
「嘘ばかり吐いてます。私」
「……みたいだな」
「嘘で塗り固められた存在って、準くんはどう思います?」
「なんつーか。その人の正体が見えなくなるって感じかな」
「はい。そんな感じです。それって、なんだか怖いですよね」
「まあ……な」
何が言いたいのかよくわからない。
皿を洗い終えたところだったので、二人で手を拭きながら居間へと移動した。
キッチンから居間まで数歩なのに、なんだかとても脚が重く、距離が長く感じた。
今の真ん中にあるテーブル。
午前中に彩花さんとナイトメアが談話していたのと同じ具合に、向かい合って座った。
「冬音さんも、きっと私が怖くなったんじゃないかって思うんです」
「怖く……」
「私という、ナイトメアという存在が、一年以上経った今でもわからない。だから、呆れつつ、怖がりつつ、怒りつつ、うんざりして、私の前から消えたんです。きっと」
「両親の件か」
閻魔さんに訊くつもりだったが、本人の口から語って貰えるなら、その方がいい。
そんな風に考えているオレも、実は酷い存在かもしれない。こんな酷なことを訊くべきじゃあないと分かっていながら。
訊かないとナイトメアの為にならないとか、そんな都合のいい考えで居る。
「私の両親……ですか。冬音さんに聞いたんですね」
「どうして会わさない? どうして会わないんだ?」
「………」
やはり――語ってはくれないか。
「ごめんなさい」
冬音さんも、こうやって尋ね続けてきたのだろうか。
もっとこの子の事を知りたいから。仲を深めたいからと。
そして、このように拒否され続けたのだろうか。
それでも、ずっと笑顔で、優しく接し続けていたのだろうか。
「無理に話さなくてもいいんだ」
「……私、こうやって何度も何度も、冬音さんに謝って来ました。そしたら冬音さんはいつも『そっか、私はお前を信じてるからな。言わなくてもいいよ』って言ってくれてたんです。一緒に暮らしていると何度かそういう雰囲気になってしまって。何も言われていないのに私はいつも謝っていました」
「その度に、冬音さんは笑顔で返してくれたんだろうな」
「はい。とても大きな人。とっても綺麗な人。私の、誇りのお姉さんでした」
なんだろう。
こんなに唐突に冬音さんが嫌いだと言い出したのが、とても不自然に思えてきた。
二人を繋げているモノって、簡単に切れるものじゃないと思う。
「そこまで冬音さんを慕っているなら、どうして食い下がらなかった」
「………!」
「正直、嫌いだなんて言われてショックを受けるのは当然だとは思う。だがな、今メアちゃんと話していて思ったんだ。その時、一緒に居たいと言うことができたんじゃないか?」
少し黙ってオレの言葉を聞いた後。
ナイトメアは少し俯き気味に笑った。
「準くん、厳しい人です」
「あ……いや。スマン」
「私、そんなに強くないですよ」
「………」
「そこまで図々しくないです。冬音さんが可哀相です。ずっと耐えてきて、限界だと感じたから離れようとした。そこに私が食い下がったらそれはただ鬱陶しいだけです」
そこまで話して、ナイトメアの肩が――震えた。
口を真一文字にギュっと結んでいるが、その唇も震えている。
「冬音さん、優しいです」
「……そうか」
「冬音さん、正しいです」
「……そうか」
「ふゆ…ね…さん。とっても、とっても、良い…人……」
「………」
「ふ……うっ……」
ぽろぽろと――頬に雫が流れた。
ナイトメアは顔を覆って、嗚咽を漏らしていた。
「こんな嘘吐きを……ぅ……ずっとお世話……して…れ…て……。っく」
「メアちゃん……」
そのままナイトメアはテーブルに顔を伏せてしまった。
オレはただ、どうしようもなく自分が浅はかだと感じた。
この子は、こんなにも冬音さんを慕っているのに。
オレは、それを最低だのどうかしているだのと責めることしかしなかった。
扉が開く音がして、死神が部屋の中に入ってきた。
彩花さんのトコから帰ってきたのだ。
突っ伏して泣いているナイトメアを見て、オレを睨む。
オレは片目を閉じて片手を顔の前に上げた。
(スマン死神)
(もー、話はあとで)
死神がナイトメアに近づいて、頭を撫でる。
こういう状況では、一緒に育った死神は慣れているようで、ナイトメアの隣にくっついた。
「メアー」
「……ひ…っく」
「私の部屋行こーうねー」
「………」
顔を覆ったままナイトメアは立ち上がり、死神と一緒に居間を出て行った。
その時、ぼそりと――
「準くんも……良い人です……」
そう残して。
(どうすりゃいいんだ……)
居間に一人だけ残されたオレは頭を抱えた。
やっぱり、頼るしかないのか。
閻魔さんに。
なんだ、オレは。
一週間でもう閻魔さんに頼ろうとしているのか。
なんて弱い男だよ。
……自分で考えよう。
オレが保護者だ。
死神だって居てくれる。大丈夫、また以前みたいに戻れるさ。
オレは――
もう冬音さんを軽蔑していなかった。敬遠していなかった。
冬音さんも、ナイトメアも、以前のように元通り。
これを望んでいた。
まずすべきこと、それを考えよう。
互いの気持ちが離れ続けている今の状況、これを止めなきゃいけない。
ファンタズマか。
オッサンと最後に会話したのが一週間前。
暴走したファンタズマが一週間でどうなったのか想像すると、背筋に悪寒が走った。
でもまずはこれを止めなきゃ。
もう一つはナイトメアか。
彼女の気持ちも、聞いておかないとな。
正直な気持ちを。
そろそろバンプが両親に会う時期か。
その次は死神の両親だ。
それまでになんとか風向きを変えたい。
善は急げ……か。
オレは携帯電話を手に取り、電話帳欄を開いた。
引き出す登録名は――オッサン。