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リピート・ヴァイス〜悪役貴族は死にたくないので四天王になるのをやめました〜  作者: 黒川陽継
三章

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43# 休暇

3章スタートです。3章完結までは0時、毎日投稿を致します。

 時は遡り、ローファスがガレオス公爵家主催のパーティから帰還し、ステリア領に発つ少し前。


 ローファスの命により、執事カルロスは一週間の暇を出されていた。


 その原因と言うのも、元よりカルロスは、ローファスの日常の様子の報告を、当主のルーデンスに密かに行なっていた。


 それは約二年前、ローファスが別邸に移り、それにカルロスが付き添う形で専属になってからずっとだ。


 しかし、それも当然の話。


 当時まだ10歳にも満たなかったローファスを一人にさせるのは、ルーデンスからしても苦渋の選択だった。


 故に、ルーデンスは最も信頼のおけるカルロスをローファスに付け、その様子を逐一聞いていた。


 ローファスは当然その事実を知らず、それが明るみになったのはローグベルトの一件で、本都を発つ際にルーデンス宛に置き手紙を残していた事が発覚したのが発端だ。


 それにより、これまでもそんな手紙のやり取りがあったのではと疑ったローファスは、カルロスを問い詰め、主人に対し嘘を吐く事が出来なかったカルロスは、全てを話した。


 それにより、ローファスからカルロスに対する罰則などは与えられなかった。


 しかし、やはり不満はあったらしく、ガレオン領へ赴く道中でルーデンスにフォルの話題を出された事で、それが爆発した。


 そうしてガレオン領から帰還して直ぐに、カルロスは一週間の暇を出される事となった。



 とは言え、カルロスも今まで働き詰めだった。


 休暇を貰うのも随分と久しい。


 なのでカルロスは久々の休暇を満喫——する様な気分になる筈も無く、かと言ってローファスの元に戻る訳にもいかず。


 しかしこれまで、纏まった時間を中々取れなかったカルロスは、これを良い機会と割り切る事にした。


 ローファスから出された暇は一週間。


 これだけの期間があれば、ちょっとした小旅行が出来る。


 カルロスはこの休みを、心残りを晴らす為に使う事に決めた。


 そうしてカルロスが向かったのは、他でも無い。


 漁村ローグベルトだった。


 馬車など使わず、己の魔力と脚力のみで走り抜ける。


 ローグベルトに辿り着いたのは本都を出てから丸一日経った頃。


 時刻は昼前。


 随分と時間が掛かってしまった、とカルロスは己の歳を実感する。


 この位の距離、若い頃であれば半日と掛からなかっただろう。


「全く、歳には敵いませんな…」


 休み休みとはいえ、走り通しだったカルロスは一先ず休む事にし、ローグベルトの食堂に足を運ぶ。


 そこは以前訪れた宿屋の、隣の食堂。


 小規模の漁村であるローグベルトに、飲食店と呼べる所はここしかなかった。


 カルロスが店に入ると、カウンターから「いらっしゃーい」と気さくな声が響く。


「あら、貴方は確か…」


 店員はカルロスの顔を見るや否や、驚いた様に目を丸くした。


 カルロスからしても、その店員は知った顔だ。


「貴女は確か…リリアさん、でしたか?」


 ローファスと共に初めてローグベルトに訪れた際に会った、宿屋の娘だ。


 店員、リリアはにこりと笑う。


「覚えていて下さったなんて光栄です。カルロス様でしたよね、ローファス様のお付きの」


「ええ。しかし貴女がいると言う事は、この店は宿屋の系列でしたか」


「そうなんですよ。日中は私が切り盛りしてるんです」


「それはそれは、若いのにしっかりされている」


 ぐっと細腕で力こぶを作って見せるリリアに、カルロスは微笑む。


「それで、今日はどうされたんです? ローファス様も来られてるんですか?」


「いえ、実は休みを頂いたので小旅行をと。なので坊ちゃんは居られません」


「あー…それは残念」


「?」


 眉を顰めるカルロスに、リリアは慌てて手を振る。


「あ、すみません失礼な事を…」


「いえ、それは構いませんが…残念と言うのは?」


 リリアは「あはは…」と苦笑いしながら、言い難そうに口を開く。


「大した事じゃ…ただ、フォルが会いたかっただろうなって」


「ああ、成る程…」


 フォルの名を聞き、合点がいった様にカルロスは頷く。


「実は、そのファラティアナ様に会いに来たのです。今は漁に?」


「漁と言うか、魔物駆除の方に」


「駆除? …まだ魔物被害が続いているので?」


「あ、違うんです。ローファス様のお陰で魔物被害は収まりました。ただあの子、もっと強くなるんだーって自発的に魔物を駆除しに…」


「ほう…」


 苦笑しながら言うリリアに、カルロスは目を細める。


「貴族になるんだーって張り切ってて…ローファス様とどんな約束をしたのやら」


「成る程、大体分かりました」


 ローファスとフォルの間で交わされた約束を、カルロスは大まかにだが把握している。


 ローファスとフォルの間にあった事は、ローグベルトから帰還した後、言い渋るローファスにしつこく聞き、あの手この手で聞き出していた。


 又、当時近くに居たユスリカから状況を聞き取り、限り無く事実に近い情報を得るに至っている。


 平民の身で貴族になると言う無理難題を、どうやらフォルなりに考えて実現しようと奮闘しているらしい。


 その方法が強くなると言うのは、結果に繋がるかが非常に怪しいものであるが。


「フォルなら、午前の仕事を終えてもう直ぐ帰って来ると思いますよ」


「そうですか。では、村外れの丘で待っていると伝えて下さい」


「分かりました。必ず伝えます」


 カルロスはリリアに言伝を頼み、そのまま店を後にする。



「…あれ、お客さん来てたの?」


 ふと、店の奥からノルンが顔を覗かせる。


 寝起きらしく、といてすらいない髪には寝癖が跳ねていた。


 リリアは「やっと起きた…」と呆れた目をノルンに向ける。


「カルロス様が来てたの。ほら、ローファス様のお付きの——」


「ええええー!!?」


 リリアの言葉に被せる様に、ノルンは驚きの声を上げる。


 そして、慌てた様子で鏡を見ながら身嗜みを整え出した。


「もーリリア、何で起こしてくれないのよー! もう行っちゃった? まだ近くいるよね…あ、また来るって言ってた?」


 寝巻き姿で外用の服選びを始めたノルン。


 その姿はまるで、恋する乙女の様。


 リリアは顔を引き攣らせる。


「え…あんた、そう言う感じなの? 歳、離れ過ぎじゃない?」


「何言ってるのリリア、歳は関係無いよ。カルロス様、紳士的でとっても優しいんだよ?」


「いや、それは分かるけど………あ、そう」


 リリアは諦めた様に、遠い目で窓の外を見る。


 あの貴族嫌いのフォルが貴族に恋したかと思えば、今度は誘拐されていたノルンが執事に想いを寄せている。


 確かに、ノルンをローグベルトまで連れて帰って来たのはカルロスだった。


 その際に余程優しくエスコートされたのだろうか、とリリアは思う。


「皆恋してんなー。あーあ、私の前にも良い男現れないかねー…」


 頬杖を突き、リリアはぼそりと呟いた。



 海猫の鳴く声と、塩の香り。


 それらを楽しみながら、カルロスは一人丘に佇む。


 最近は何かと忙しかった為、この穏やかな時間は、思いの外心が洗われる。


 意外と良い休暇かも知れない、とカルロスはふと思う。


 そして時刻が正午を回った頃、丘にフォルが現れた。


 走って来たのか、僅かに息を切らしている。


 フォルはもうバンダナも胸のサラシもしておらず、男を装っていた三ヶ月前とは違い、今は透き通る様な金の髪を後ろで括り、男勝りな少女と言った風貌だ。


「カルロス、さん…!」


「お久しぶりです。呼び捨てで結構ですよ。ファラティアナ様」


 カルロスはにこやかにフォルへ向き直る。


 フォルはキョロキョロと周囲を見回す。


「あれ、ローファスは、いないのか…?」


「残念ながら、今日は私だけでございます」


 息を切らしながらも眉を顰めるフォルに、カルロスは苦笑する。


 リリアには言伝ていた筈だが、どうやら碌に話を聞かずに突っ走って来たらしい。


「…そっか」


 露骨に肩を落とすフォルを、カルロスは何処か微笑ましげに見る。


「お元気そうで安心しました。その様子だと、ローファス坊ちゃんへの想いは変わらず持たれているのですね」


「うぇ!? う、あー…ローファスに聞いたのか…?」


 フォルは頬を朱に染め、居心地悪そうに目を逸らす。


 聞くも何も、最早それは周知の事実では無いだろうかとカルロスは苦笑する。


 ただ、かなりしつこくフォルとのやり取りを聞き出していたのは事実である為、カルロスは首肯する。


「まあ、はい」


「マジかー…じゃあ、あの約束の事も…?」


「聞き及んでおりますよ。今回はその件で伺いました」


「え、その件でって…」


 カルロスの言葉に、フォルは僅かに顔を強張らせる。


 約束の件で、何故ローファスでは無くカルロス一人で来ているのか。


 フォルの脳裏に、嫌な可能性がチラついた。


 まさか、約束の破棄を言い渡しに来たのでは、と。


 フォルの様子からそれを察したカルロスは、慌てて首を横に振る。


「あ、勘違いされませぬ様。今日は私の独断で来ました。特に坊ちゃんから伝言がある訳ではありません」


「なんだ、そっか…」


 フォルは安堵した様に胸を撫で下ろし、そして首を傾げる。


「あれ、じゃあその件って?」


「貴族になる為に、随分と頑張られていると聞きました。しかし、行き詰まっているのではありませんか?」


「そ、そんな事は…」


 目を逸らすフォル。


 明確に肯定しないのは、強がりからか。


「強さを求めると言うのは悪くはありません。しかし、それで貴族になれる訳ではありません。平民が貴族に成る方法を、ファラティアナ様はご存知で?」


「…いや、知らない」


 目を伏せるフォルに、カルロスは穏やかな口調で話す。


「知らずとも無理はありません。平民が貴族になる例はそれ程多くありませんから。しかし、その方法は意外と単純なのです」


 カルロスは人差し指を一本、天に指す。


「国王陛下より、貴族として任命される事です」


「国、王…」


 国王と聞き、フォルは顔を引き攣らせる。


「そう聞くと敷居が高そうに聞こえますが、ここはそれ程難しくはありません。申請さえすれば、余程の理由が無い限り大概通ります」


「そ、そうなのか…?」


「ええ。しかし大変なのは、申請する条件を満たす事です。この条件が非常に難儀です」


 カルロスは三本指を立てて見せる。


「その条件は三つ。一つ、魔力持ちである事。二つ、伯爵家以上の上級貴族を後見人に据えている事。そして三つ、王国に対して利益を齎す事」


「上級貴族、利益…」


 フォルは反芻する様に呟く。


 この顔はきっと、あまり理解していない。


 カルロスは苦笑し、続ける。


「魔力持ちである事と、上級貴族との繋がり。この二つが非常に難しいのです。魔力を持たない者はその時点で条件から外れますし、上級貴族との繋がりも、平民が縁を繋ぐのは非常に困難でしょう。しかし、幸いにもファラティアナ様は、この二点を既にクリアしています」


「え、クリアって…そうか、ローファスも上級貴族なのか」


「ローファス坊ちゃん、と言うよりもライトレス侯爵家ですね。尤も当主のルーデンス様と面会し、貴族になりたいと言う意向を伝える必要がありますが」


 フォルは緊張した様に目を伏せる。


「当主…ローファスのお父さん、か」


「まあ、それについてはまだ先なので、今から緊張しても仕方がありません。今ファラティアナ様が考えるべきは、三つ目の条件です」


「三つ目って…王国の利益?」


「そうです。これまで平民から貴族に成られた方々の例を挙げると…災害指定される強力な魔物の討伐、金鉱山の発見、荒地の開拓、新たな魔道具の開発…等々、利益と言っても、その功績は多岐に渡ります」


「あー、うーんと…何か難しそうだな。アタシに出来そうなのって魔物の討伐くらいか?」


「王国より災害指定された魔物は非常に危険です。こちらも例を挙げるとするなら、魔の海域に居た巨大クラーケンや、空を飛翔していた鯨が挙げられるでしょう。どちらも坊ちゃんが討伐されましたな」


 あの鯨は規格外でしたが、とカルロスは締め括る。


「鯨や、あのクラーケンレベルか…」


 フォルは苦い顔をする。


 鯨は論外として、巨大クラーケンも今のフォルでは厳しい相手だ。


 カルロスは微笑む。


「そこで提案なのですが、魔の海域を開拓されるのはどうでしょうか?」


 カルロスの提案に、フォルは目を丸くした。



 魔の海域の開拓。


 魔の海域は、船食いの悪魔とされた巨大クラーケンの存在により、三百年もの間人が立ち入れなかった未開の海域。


 海図も存在するが、遭難時に地図に無い無人島に漂流した様に、未発見の島があるかも知れない。


 それに、船食いのクラーケンを討伐したとは言え、危険な魔物が存在する可能性もある。


 今後魔の海域は、ステリア領とライトレス領を繋ぐ航路と成り得る。


 それの開拓となれば、それなりの危険も伴うが、功績としては十分なものだ。


「開拓、か…」


 カルロスの話を聞き、フォルは悩ましげに俯く。


「不安ですか? 確かに危険は伴いますが、ファラティアナ様の身に万が一があってはいけません。腕利も数名雇い入れますし、身の安全は保証致します。探索隊の編成や、備品の調達はこちらで行います。開拓には万全の体制で望んで頂きますので、どうぞご心配なさらず」


 余りにも至れり尽くせりな状況を提示され、フォルは眉を顰める。


「カルロス…何でそこまでしてくれるんだ? アタシはローファスが好きなだけの平民だぞ」


 やや警戒にも似たフォルの視線を受け、カルロスはただ真っ直ぐ見返す。


「ファラティアナ様、貴女はローファス坊ちゃんを好いていて下さる。その上で、坊ちゃんと対等でいて下さる。貴女と過ごしていた坊ちゃんは、とても楽しそうにしておられた。それだけですよ。それ以上の理由はありません」


 その楽しげな顔は、ローファスが家族やカルロス相手にすら見せなかった顔だ。


「そ、そっかぁ…ローファスが楽しそう、か」


 余りにも小っ恥ずかしい事を真面目な顔で口にするカルロスに、フォルは顔を真っ赤にして目を逸らす。


 フォルは暫し思案し、再びカルロスに向き直る。


「ありがたいけど…やっぱり、その申し出は受けられない」


「…それは何故です? これが貴族に成る一番の近道でしょう」


「だって、それってアタシの功績じゃ無くて、殆どカルロスの功績だろ? ローファスは、アタシに貴族に成れって言ったんだ」


「いや、しかし…」


「魔の海域の開拓はする。それはありがたく請け負うよ。でも、準備とかは要らない。それはアタシがやる——アタシ自身が成し遂げなきゃ駄目なんだ」


 フォルの決意の籠った目に、カルロスは溜息を吐く。


「…そこまで言われるなら、分かりました」


 カルロスは静かに頷き——腰に下げたレイピアを抜いた。


「…は?」


 突然の事に呆気に取られるフォルに、カルロスは剣先を向ける。


「で、あれば予定変更です。ファラティアナ様には、早急に強くなって頂きます。誠に勝手ながら、一先ずは私の休暇期間を全て、貴女の訓練に()てましょう」


「く、訓練…!?」


 戸惑うファラティアナの頬すれすれに、カルロスの鋭い突きが吹き抜ける。


 その突きが速過ぎて見えず、フォルは顔を青くする。


「ご安心を。貴女はローファス様の奥方になるかも知れぬお方。誓って痕が残る様な傷は付けません」


 和かに笑うカルロス。


 しかしその言葉、裏を返せば残らない傷ならば幾らでも付けると言う事。


「聞きましたよ。貴女、ユスリカ相手に手も足も出なかったそうではないですか。ユスリカはライトレス家が誇る暗黒騎士、戦闘のプロです。しかし、それでもユスリカの強さは、暗黒騎士の中では下から数えた方が早い。そんな腕では、魔の海域は任せられませんよ」


 カルロスは言いながら、見えない突きを矢継ぎ早に放つ。


 フォルはそれに全く反応出来ず、身体の至る所に、無数の浅い傷が残る。


「え、いつ切られ…」


 顔を真っ青にしてへたり込むフォルに、カルロスは遠隔から治癒魔法を掛ける。


 鋭利な切り傷は、即座に治癒魔法を掛ければ、打撲や裂傷と比べて傷痕は殆ど残らない。


 治癒魔法により、カルロスに付けられた傷は、痕を残す事無く綺麗に消えた。


「貴女にはこれより三日の内に、最低限この突きを避けられる程度にはなって頂きます。それが叶わぬなら、素直に私からのバックアップを受け入れるか…坊ちゃんの事は諦められた方が良いでしょう」


 憂いの混じる目で、カルロスは鋭くフォルを睨む。


 フォルはキッと勝気にカルロスに睨み返し、腰に下げた舶刀カットラスを抜き放つ。


「ぜってえ諦めねぇ。やってやるよ」


「その意気です。因みに私、若い頃に八年程、剣聖を務めていた事がありまして。剣には多少の覚えがあります。指導の方にも自信がありますので、そこはご安心下さい」


 舶刀カットラスを構えるフォルに倣い、カルロスもレイピアを構える。


 しかし避けるだけで良いのだから剣を抜く必要は無いのだが、とカルロスは心の中で突っ込む。


 その直後、フォルはカルロスに対して切り掛かった。


 直進的な攻撃、カルロスには呆気無く躱される。


 そんなフォルに、カルロスは僅かに顔を引き攣らせる。


 おや、もしかして趣旨を理解してないのだろうか? とカルロスは先行きに僅かながらの不安を感じていた。


 *


 因みに、ローグベルトにワイバーンが現れると言う騒動が発生したのは、この日の夜である。


 まるで何かを探す様に空を旋回するワイバーンを遠目に見たノルンは、それが自分を送り届けてくれたフリューゲルである事に気付く。


 ノルンは住民達に事情を説明して回り、多少の騒ぎにはなったが、その日の夜は事無きを得た。


 しかし翌日、通報でもあったのか、近隣の村からワイバーンの討伐隊が派遣された。


 しかしこれを相手に、ノルンから事情を聞いていたフォルや、ログを筆頭に若い衆達が、フリューゲルを守るべく大立ち回りを見せ、あろう事かこれを撃退。


 その後、正規兵を率いて現れた代官役人(ローファスが締め上げて傀儡化されちゃった人)。


 一触即発な空気を見兼ねたカルロスが仲裁に入り、カルロスの指示にて代官役人はローファスへ緊急の連絡を入れる事となった。


 と、そんな一幕がありつつも、フォルの訓練は続く。

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