ご紹介
皆さん、西門慶という男をご存知でしょうか。
中国四大奇書に数えられる「金瓶梅」。
他の3つ、「三国志演義」、「水滸伝」、「西遊記」が悪を倒す英雄譚のような内容であるのに対し、「金瓶梅」は性をおっぴろげに書いた、いわば官能小説です。
なぜ、そのような本が四大奇書として数えられているのか。
それは「金瓶梅」の描写の巧みさにあります。
この「金瓶梅」では確かに絶対的悪は出てこず、英雄譚のような文調ではないですが、その当時の時代背景が鮮明に描かれているのです。
明の時代の社会、風俗。そういったものがそれは巧みに描かれている本。いわば教科書のようなもの。ただの官能小説ではないのです。勿論、学校では読み合わせは出来ませんよ?
また、この本の中では、冒頭通り、様々な性の営みが描かれます。
それはそれは声に大にして出せないものから、一体どんなプレイなんだと少し困惑してしまうものまで。
加えて、登場人物もとても個性的。多くいる登場人物の中には大胆な人間もいれば、陰湿な人間、奥手な人間もいます。
そういった様々な人間の性を巧みに描き、人間の深淵を覗かせるような内容であるからこそ、私はこの本は多くの人の興味を惹いたのではないかと思います。
では、本題へ。
西門慶という男。
この男をみなさんはご存知ですか?
何を隠そう、彼はこの「金瓶梅」の主人公なのです。
薬屋で財を成し、権力を手に入れ、数多の女性の浮名を流し、最後は破滅した男。性欲は無尽蔵でその自慢のイチモツで多くの女性を虜に。
「金瓶梅」はこのような男の一生を時代背景も交え、描いたものなのです。
今回のお話の舞台は現代の日本。
東京です。
ひょんなことから死んだはずの西門慶が東京の地に蘇ります。
電子機器からファッション、食べ物、建物など、何から何まで彼の理解の範疇を超える世界。
唯一、同じと言えるのは彼の好きな女が存在していること。
彼はこの東京の地で自分らしく生きていくこととなります。
「好きな事で生きていく」、現代では聞きなれた言葉ですよね。
彼が明の時代に培った力はどれほど通用するのでしょうか。
商売上手と女好きの男の行く末は。
もしかしたら自分の愛していた女もこの東京の地に飛ばされていたり??
それではそれでは中国が誇る女好き性欲大魔王の東京生活の始まり始まりです。
性描写が多くなります。
また「金瓶梅」の原作が好きな方にも受け付けられない描写も散見するかと思われます。
自分も「金瓶梅」は何度も読みました。
その上で執筆しているということをご理解頂ければ幸いです。