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禁術の大魔法使い  作者: うぇに
第四章
182/200

182 全員経験者に決まってんだろ!

 獣の直感は役に立つかなと思ったけど、残念ながら食欲が全面に出ているようだ。

 性欲じゃなくて食欲なのは珍しいけど。てっきり黒くて太い城とか言い出すのかと思ってた。


「ひとまず、軽く挨拶でもしてみるか?」

「ならアタシがやってみる。聖剣の攻撃なら魔力消費はないし」

「まかせた」


 復活した聖剣のお披露目だ。

 ぶっちゃけ、地面に巨大な穴を開けてしまうような威力の聖剣を帝都内で振るうというのはマズい気しかしないが。

 状況が状況である。

 現在帝都に逃げ遅れた人がいるわけではなく、調査の結果魔方陣が有害であると判断した場合は俺たちの判断で帝都の破壊を皇帝陛下より許可されている。

 俺の屋敷も無事じゃすまないだろうなぁ。

 あんまり使えなかったのが悔やまれる。


 もしドラトニスが魔王の復活を未来永劫阻止するためにこの魔方陣を発動させたというのなら。

 あまりにも重大な内容を黙っているだろうか。

 敵対する魔王の魔力があふれ出している時点で攻撃対象として見なして

問題ないだろう。


 ニーナがドラゴンの背中で聖剣を振り上げ――、勢いよく振りかざした瞬間。

 聖剣に込められたギラギラとした精霊の魔力が集約し、通常の人間でも可視できる魔力へと変換されていく。

 眩い光を放つ聖なる斬撃は魔王城(仮)に衝突し――、相殺されてしまった。


「まあ、一筋縄じゃいかないよな」


 城の強度が高いというわけではなく、魔王の黒い魔力によって防がれたといった感じだ。

 聖剣レベルの威力を防いでくるということは、魔王の力は魔精霊シルフィードと対峙した時よりも格段に高いものと思われる。


「城の中にいる魔王本体を叩かないと難しいかもしれませんね」

「それも一筋縄じゃいかないだろうな……」

「大丈夫、リリーできる娘」


 ナニができるのか、深くは問いたださない。

 リリーは肉体強化魔法を発動し、俺たち全員に付与を行った。


「やるからには本気でいこう。俺とリリーは経験したことあるけどリンシアとニーナはまだだよな?」

「え……まさか、あれだけ激しかったのに経験に入らないの……?」


 ニーナがギョッとした表情になっているが。


「アレクシス様は精霊化魔法の経験の可否を言われてます、言葉足らずですね。そういうところも好きですよ」


 リンシアが補足してくれた。

 好きだと言ってくれるのは嬉しいが……今の貶されてた?

 いやぁ、言葉足らずですみません。二人とも、そっちの経験は百点満点だよ。


「ともかく、精霊化魔法だ。感覚を掴むのに戸惑うかもしれないけど、すぐに慣れるよ」


 魔力を込めて術式を構築し、全員分の魔法を発動させた。

 四人全員が立体的に組み合わさる魔方陣に包まれる。

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