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コロナでドタバタしてて、リアルが急がしかったんですよ
でね、どんなときでもラーメン屋でラーメン食いたいなって
そんな、感じです。リハビリ用かな?なんも考えてない^^
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嫌々、死ぬ勇気が無くて惰性で自分の世話をしている。
なんとなく続けているアットホームな仕事を終えて、終電の時間を確認しながらラーメン屋に来た。
「ぃらっしゃっせー!」
いわゆる行きつけのラーメン屋である。若い衆が挨拶。券売機でいつもの奴を買う
「大盛りバリカタ、ふつう、ふつう、ハンライス」
「あーい、トンダイバリライスでーす!」
注文詠唱して着席。冷やを飲んでひと心地ついて、スマホなぞ弄っていると
「豚骨大盛り、バリカタ半ライスでーす!ごゆっくりどうぞー!」
着丼。さて食うか。
「すまんのう、おぬしは死んだんじゃ」
目の前になんかジジイが居た。
「あれ、俺のラーメンは?」
「すまんのう。色々あって、おぬしは死んだんじゃよ」
「ん~~~??」
「ほれ、神様の都合で死んでしまって、チートで転生って言うんかの?最近流行っとるやつじゃよ」
「なるほど」
超速理解した。最近ネット小説に飽き足らずアニメでやってるアレだな?
「そう、そう」
読心術もあるらしい。だがな?俺がさっき食おうとしたラーメンは、どうしても食いたかったラーメンなんだ。
「むぅ、しかし、すまん、それは無理なんじゃ」
生前の元の状態に戻せない。中世ヨーロッパとかいうお猿さんに毛が生えた程度の世界に問答無用でぶち込むと、お詫びに糞みたいなチートくれると。俺はな、ラーメンだけが楽しみで生きてたんだよ。
「すまんのう、そのとおりなんじゃ、チート、考えてみんかの?」
嫌だ、ラーメンラーメン、ラーメンラーメンラーメンが食いたーーーーーい!
「じゃあ、ラーメンが食べられるチートじゃな?」
俺は森羅万象、この世のありとあらゆるラーメンが食べたかったんだよぉーーーー、分かるかじじい!ぶっころすぞーーー!
「あらゆるラーメンが食べられるチートじゃな?それで良いか?」
ああん!?さてはじじい、俺から了承の意を取らないといけない縛りがあるな?そう、健全な肉体と精神のもと、あらゆるシチュエーションであらゆるラーメンを食すことが可能となる能力だ。なにか呪縛や制限を受けないものとする。
「なんじゃおぬし、急に賢くなりおって」
口答えするな!じいい、返事!こちとら被害者様だぞー!おれのラーメンを奪った罪は重い!
「むぅ、わかったのじゃ。ではそれでな。おぬしの来世に幸があらんことを祈っておるよ」
ホワイトアウトの後、視界が正常になるとやたらと広い、中世お城のいかにも王座の間って感じの場所だった。
「ようこそ、勇者よ。よくぞ―」
「ラーメン、聞き覚えは?」
偉そうな、推定王様のジジイの発言をぶった切って問うた。言語は通じるらしいな。
「なんたる無礼!あの子ども!」
「王の御前だぞ、膝をつかせろ!」
「ラーメンとはなんだ?知ってるか?」
「いや、聞いたことが無いな、人種かなにかか?」
取り巻きのなんか偉そうなおっさん達が喋ってる。ラーメンを知らないだと?ここに用は無い。俺は美味しいラーメンに会いに行く。
「ぬん」
ポリポリ食べられるベビーの星、アレを食いたい、出ろと念じた。
出てきた。よし。俺は速攻で袋を開いてポリポリとしながら回れ右しておっさんの間から出ることにした。
「待たれよ!勇者よ!」
門の両サイドのゴテゴテした鎧の奴が門を長槍でクロスして通せんぼした。背後からガヤガヤ、王ジジイの待ての声、待てと言われて待つやつおるん?
ま、でも俺ポリポリしてご満悦。話くらいは聞くか。振り返る。これただの醤油味じゃ無いな、豚骨?うめぇわ。
「勇者としてそなたを召喚した!魔王の軍勢が人類を脅かしておる!これを倒して欲しい!報酬は出来る限る約束する!」
話を聞いている今が好機とみたか、要点を俺に告げた。喜多方豚骨麺マシ野菜マシ味油マシマシに似たスタイリッシュな口上、まぁまぁだな。
「まぁ気にかけておく。報酬はラーメンだ」
「ラーメン、とは?」
「えっ・・・・」
めんどくさくなった俺はやっぱ帰る事にした。
ラーメンの基礎、塩ラーメンを王座の前に台と一緒に出ろと念じて出した。これがラーメンだ。
俺のラーメンは何人も止められなかった。
門衛の剣はラーメンとなった。
押しつけた盾は海苔に。
扉はメンマとなった。
掴みかかる奴は全員油で転けて起き上がらなくなった。死んだか?確認してないが。
城下町でラーメンらしい物を物色したが汁物で小麦の練った物が入ってるのが精々だった。すいとんみたいなやつ。
食った。お代は手の平に握っていた。出しておく。
まぁまぁ、悪くない。
みっつくらい頼んだ。
保存しておきたい念がすいとんモドキをどっかに収納した。でもこれ、召喚すれば同じの出るな。まぁいいや。
この世界でラーメンらしい食い物のある店の前に行く気持ちになった。
目の前に店があった。
「それ、一人前」
「あいよ、お嬢ちゃん。子どもは麺少なめで肉野菜多めだ」
なるほどな?俺は幼女だったらしい。幼女だから食べられるラーメンがあると。お子様セットとレディースセットあるからな?そりゃ幼女が万能だ。
「店主、遠慮はいらん。大盛りマシマシだ。味は濃いめで。これで足りるか?」
金色の硬貨が出た。
「こんな往来多い通りでそんなん出すな、魔物の特盛りな、釣りは後で渡す」
「釣りなぞいらぬ」
「そうかい、待ってな」
着丼。麺、啜る。ほう、よく知るラーメンでは無いが、出汁、歯ごたえ、具材、喉ごし、なかなか、やるな。特にこの肉…圧倒的素材のポテンシャルを俺に感じさせる。
体感3分足らずで消えた。
「店主、もう3杯」
「すげーな嬢ちゃん、待ってな」
「ござっしたー!」
「おう、帰り道気をつけてな。また来てくれよ」
満足。
発作で書いた。続くとか期待しないでくれ
でもこれ書きやすいからこれだけ書きそうな予感(^_^;)