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鍛治師?多分そのはずですよ?  作者: 羽柴飴李
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第八話

メンテナンスが終わり、私は〝AWO〟にログインしました。メンテナンス中にイベントの情報が出ていたことをリューくんが教えてくれて、サイトを見てみるとイベントのルールや詳細が詳しく発表されていました。今回のイベントはサバイバル形式だそうです。特殊フィールドで制限時間内に最も多くイベントモンスターを倒したパーティの優勝だそうです。今回はPvPはなしで妨害も禁止だとか。そして1番大切なのが、生産職を必ず1人パーティに入れることです。何でも今回のモンスターはHPではなく耐久値を削る攻撃をしてくるそうで、デスペナの危機はなくリタイアもないですが武器の不足が予想されます。


かくいう私もリューくんに何本か予備の武器を頼まれています。そこまで性能は高くない武器ですが、耐久値を高めてみました。


先程表通りの方に行くと生産職のパーティ勧誘やNPCのところでの武具購入で大わらわでした。ふと時計を見上げるとリューくんがいつも訪ねてくる時間帯になっていました。


「姉貴!出来たか?」


リューくんがノックもせずに店に入ってきました。ノックもせずに。


「出来ましたよ?ですがドラグくん、ノックはしましょうね?後もっと丁寧に扉を開けて下さいね」

「あっと!悪りぃ……」


さて、リューくんにあの件について話を持ちかけてみましょうか?断られないと良いのですけど。


「あの、ドラ「姉貴!俺達とパーティを組んでくれないか!?今回だけで良いからさ!」……えぇ、勿論良いですよ?ただ人の言葉に被せるのはやめなさい」

「すんません……。良いんだな!?」

「勿論ではないですか」


先に言われるとは思っていませんでしたが目的は達成できました。珍しい素材などがあると期待しましょう。イベントモンスターも何か良いものをドロップしてくれると良いのですが。それに特殊フィールドにも新しい薬草などがあれば良いのですけど。パーティだからと武器は無料で良いと言ったのですけどやはり断られてしまいました。正直最近お金が貯まり過ぎなくらいなので少し買い物にでも行きましょうか?ですが冒険者ギルドに生産職用のクエストが出されていると聞きましたのでそちらに行くのも良いですよね。


結局私の前にそびえ立つのは冒険者ギルドの方でした。冒険者ギルドに来たのは初めてですので正直生産ギルドとの違いに戸惑っています。生産ギルドと同じくらいの大きさですが圧倒的に人が多いので人が異様なまでに密集しています。


生産職用のクエストボードには比較的街の中での安全なものが大半を占めています。


「えー!? どうして!」

「規則ですのでお引き取りください」


何やら揉めているようですね?話を聞く限りあちらの少女が戦闘職だと間違えて生産職の魔具師を取ってしまったようです。普通案内AIがつくはずなのですが。


「そんな……、カルちゃんになんて言おう!」


カルちゃんとはおそらく友人でしょう。ですが魔具師ならば自分で作って自分で使えば良いではないですか。それで手に入れた素材を商人か生産ギルドに売れば良いだけの話ですのに。私は基本的にリューくん達に武器やポーションを売っていますがたまに生産ギルドで買い取ってもらっています。どちらのギルドでも買取はしてもらうことが出来ますから。


「何かお困りのようですね?」

「えっ?お姉さん、そうなんだ。友達と一緒に前線でバリバリ戦おうねって約束したのに職業選択を間違えちゃうなんてさ?条件をクリアするにもレベルも足りないし職業差もあるから難しそうだもん」

「自分で魔道具を使えば良いだけでは?」

「え!?」

「魔道具は攻撃系から支援系まで幅広くあるそうですから自分で使って戦うことも出来ると思いますよ」


少女はしばらく固まった後フレンド申請をしようと言いましたが少し保留にしていただきました。一応名前だけ教えあいましたが。


少女の名前は金平というそうで、好物が金平糖らしくその名前になったそうです。こんちゃんと呼ぶことにしました。


あ、ちなみに私が受けたクエストはお使いでした。ギリアおばあさんというそうでとても優しい方でしたよ。後、受付の方の態度が違うのですよね。顔で選んでいるのかと思ったのですけど厳ついおじさんなどには優しくて端正な顔立ちの方でも罵詈雑言を吐く方にはとても厳しいのです。私は結構優しくしていただきました。



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