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鍛治師?多分そのはずですよ?  作者: 羽柴飴李
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第三話

5人分の武器がようやく完成したのはゲーム時間で4日です。夏休みとはいえ一日中ゲームは不健康ですから運動したりするとこのくらいかかるんです。今回追加でとったスキルは【調合】【錬金】【細工】【木工】【裁縫】です。これでスキルポイントがほぼなくなって後取れるのは一つだけになってしまいました。ですがその分いい武器が出来たはずです!


☆4 金属製の大剣(炎魔剣)

魔力を流すことで炎を剣に纏わせることが出来る魔剣。製作者であるセロムが全身全霊の力で鍛えた剣。

所持者:セロム(仮)

武器スキル:【煉獄】

特効:【STR上昇】【INT上昇】


☆4 木製の弓(白夜)

素材は木だが鋼のような硬度を誇る弓。スキルにより連射が可能。

所持者:セロム(仮)

武器スキル:【連射】

特効:【AGI上昇】【DEX上昇】


☆4 木製の杖(星乱)

素材は木だが鋼のような硬度を誇る杖。魔力を流すことで杖を透明化させることが可能。

所持者:セロム(仮)

武器スキル:【星砕き】

特効:【VIT上昇】【INT上昇】


☆4 銅製の盾(風音)

魔力を流すことで自由に重さを変更可能な盾。普段は軽量化されている。

所持者:セロム(仮)

武器スキル:【鎌鼬】

特効:【VIT上昇】【AGI上昇】


☆4 鉄製の槍(奏影)

伸縮自在の槍。スキルにより影を纏うことが可能。

所持者:セロム(仮)

武器スキル:【影縫い】

特効:【STR上昇】【DEX上昇】


中々の出来ではないでしょうか?ついでに私用の装備も新調しましたから少し強くなった気がします。フレンドメッセージを見るともうすぐで着くとのことでした。ならばそろそろお茶を用意した方が良さそうです。


私、この4日で気づいたのですが【裁縫】スキルと新たに手に入れた【人形】スキルを同時に使うと作ったぬいぐるみに魂を込めることが出来るんです。このうさぎのぬいぐるみは私が初めて作った子のツムギです。まだお茶を淹れたり、物を運んだりしかスキルのレベル的に出来ないのです。早く戦えるようにしてあげたいですね。まぁ、【人形】の会得方法が裁縫で作った人形に一定時間以上話しかけ続けるというものなのですが。その時の私の精神状態は誰にも教えられませんね。


「いるか、セロム?ドラグだ」

「いますよー?今開けますね」


ドアを叩いたのはリューくんのようです。扉を開けると5人が笑顔で待っていました。


「セロムさん、久しぶりっす!」

「「久しぶり……です」」

「ご無沙汰しております」

「はい、久しぶりですね。武器なら既に完成していますよ」


出来た武器を渡すと全員が固まってしまいました。鈍感系ヒロインではないので分かります。流石に他の武具屋の武器を見ておくべきでした。


「姉貴!? 何だこれ!こんな性能の武器なんて見たことないぞ!?」

「呼び方が姉貴に戻っていますよ、ドラグくん?」

「あっ!すまん、だがこれは……」

「10万イラの武器じゃないっすよ!100万イラはくだらないはずっす」

「そうですよ」


そこまで言われるとどうしたらいいのか迷いますね?ヒナタちゃんとヒカゲくんの無言で肯定は目を逸らしたくなります。


「これ、何イラくらいするんだ?ベルルダ、どう思う?」

「リフの言う通り100万イラ以上が妥当だと。こんな性能のプレイヤー産の武器は前代未聞ですから言い値でよろしいかと」

「言い値ですか?そこまでお金には困っていないのですが」


大抵のものは自分で作ってしまいますからね。でも初めてのお客様ですからそんなに高額はとれませんね?


「100万イラで良いですよ?」

「は!? いや安すぎだろ!もっと高くて良いんだよ!前払い分は抜いて100万イラ払うとしても安すぎだろ?」

「じゃあ、次からも私の店でお買い物してくださいな?今日から店を開けることにしましたから」

「でも、そんなに武器は買わないっすよ?それに裏通りだから人も少ないし」

「私の店、ポーションも装備も全部作っていますから。ああ、でもこのお店信用できる人しか入れたくないので一見さんは基本お断りにするつもりです」

「全然良いっすけど、セロムさん何でも出来るんすね」

「セロム、分かった。その値段で良いから。でも次からはもっと高い値段にすること!素材は俺達が無料で提供するのを許可することが条件な!?」


あんまり高い値段で売るのは嫌なんですがこれでは堂々巡りになってしまいそうなので仕方ありません。リューくんとはいつもこんな感じがしますね。結局、前払いも含めて、550万イラももらってしまいました。嗚呼、ちなみにポーションも買って行ってくれたので私のお財布が潤っていますね。


私の店は私のフレンドしか入らないようになっています。鍵が開いていてもです。


「ご主人様、お茶片付けるね?」

「ありがとうございます、ツムギ」


ツムギが部屋を片付けてくれているので私は身の回りを少し片付けるだけで済みます。ツムギには皆が来ている間は隠れておいてもらいました。戦えるようになったらお披露目をしようと思います。


「ご主人様、ポーションはどこに置く?」

「テーブルの近くの棚にお願いします」


私はやっぱりツムギと一緒にお店でゆったりするのが性に合っていそうです。

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