雑な理由で召喚されることもあるんだ
バイトの帰り道だった。
いつも通り、疲れた体を引きずって家に帰るだけのはずだった。
なのに――
足元が、突然“抜けた”。
「……え?」
踏みしめたアスファルトが消え、視界が反転し、
気づけば俺は、底の見えない闇へ真っ逆さまに落ちていた。
叫ぶ暇もなく、落下の感覚すら途中で途切れた。
次に目を開けた時、知らない天井があった。
「……どこだ、ここ」
木造の天井。
見慣れない模様の布。
空気は妙に澄んでいて、甘ったるい匂いがする。
状況を理解する前に――
「やった! 成功だ!」
「本当に来たぞ、異界の人だ!」
「すごい…術式は本物だった!」
見知らぬ三人が、俺のすぐそばで大喜びしていた。
……いや、誰?
「えっと……ここ、どこですか」
俺がそう言うと、白髪の老人が満面の笑みで答えた。
「ここはお前のいた世界とは別の世界だ」
……異世界? 何言ってんだこの老人。
「つまり……異世界ってことですか?」
「お前からしたらそうだろうな。術式が本物だと証明できた。次は改良して――」
……俺を無視して研究の話を始めたぞ。
「あの、呼び出した理由って……何かあるんですよね?」
「理由? 術式が本物か試すためだ」
「……呼び出すこと自体が目的ってことですか?」
「そうだ」
雑すぎるだろ。
「あー……じゃあ、邪神を倒す勇者になれとか、そういうのは?」
「邪神? ああ、千年前に倒されたらしい。もうおらん」
……世界、もう救済済みなのかよ。
しかも召喚主らしき三人は、俺を放置してどこかへ移動する準備を始めている。
「……あの。じゃあ俺はこの後どうすれば――」
「そうじゃな。とりあえずお前は私たちと――」
その瞬間、
ドォンッ!!
という轟音と衝撃が部屋を揺らした。
「なに!? まさかもう奴らが……!」
「いくらなんでも速すぎます!」
「まずい、早く逃げなければ!」
三人の慌てようからして、ここは何者かに襲撃されているらしい。
……いや、それ普通にヤバい状況だろ。
「ちょ、俺はどうしたら!」
衝撃は続き、床が震え、襲撃者が近づいてくるのが分かった。
「くそ……折角これからだというのに……
とりあえずお前は逃げろ!!」
老人が正面のドアを指さす。
俺は反射的に走り出した。
――何に襲われているのかも知らないまま。
生まれて初めて小説というものを書いてみました。
とりあえず書きやすそうな異世界系で始めたんですがありきたりすぎですかね……
とりあえず続けてみようかなと思います……




