あとがき&作者コメント
ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
物語『坩堝』は、最初から最後まで「一人の少女の願い」を軸に描いてきました。
異能力に翻弄され、世界を変えてしまった存在――それでも彼女は「普通に笑いたかった」だけの、ごく普通の少女でした。
その願いは儚くも切なく、けれど確かに誰かへと受け継がれ、そして伝説となっていきます。
本編のラストに描いた「双子の妹」という存在は、もしかすると救いであり、あるいは新たな混乱の火種かもしれません。
ですが、彼女もまた姉と同じように“生きて笑うため”に旅を続けるのだと思います。
この物語はここで幕を閉じますが、
読んでくださった皆様の中で「もし自分に異能力があったら?」「もし普通に笑えない世界だったら?」と、ほんの少しでも想像を巡らせていただけたなら、作者として幸いです。
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作者コメント
最初は「異能力バトルもの」を書くつもりで構想を始めました。
ですが執筆を進めるうちに、ただ戦うだけではなく、「力を持つがゆえに壊れてしまう少女」と「それでも願いを残していく姿」が、物語の中心になっていきました。
途中で少しだけ切ない恋を挟んだのも、ただ力やバトルだけでなく、“人としての弱さや優しさ”を描きたかったからです。
そしてラストに仕込んだ「実は双子だった」という真実――これは物語を書き進めるうちに自然と生まれたアイデアで、自分でもとても気に入っています。
彼女の物語が完全に終わってしまうのではなく、「まだ続くかもしれない」と思ってもらえたら嬉しいです。
読んでくださった皆様、本当にありがとうございました。
また新しい物語でお会いできることを願っています。
――赤虎




