二話 夢って最高!
二話
「…………」
「…………!」
ん?……何か聞こえたような………気のせいか
「………………!!」
うん……やっぱり聞こえる……
「えいっ!」
「ぶるあぁぁ!?」
何が起きたか分からず、ドラ○ンボールの吸収するヤツ見たいな声を出す。
「なにすんだ!?ってか冷てぇぇ!」
浴槽一杯分くらいの水をぶっかけられたように感じた。鼻にも耳にも入り込んだのでむせまくった。
訳もわからず慌てふためいていると目の前に女の人が立っていた。
歳は十八〜二十くらいだろうか。髪は長く腰くらいまである。胸は普通だが全体的にスタイルが良いしオマケに顔もめちゃんこ可愛い。手には杖みたいなものを持っていて服装は日本で着てたら明らかに浮くコスプレのような格好をしていた。
「あなたこんな所でなにしてたの?」
急にそんな事を聞かれた。
だが聞きたいのは俺の方だ。
俺はついさっきまで確か家で寝ようとしていたら謎の体調不良と頭痛に死にかけていたところなはず…。
ここはどこなんだ?見たこともない木や花に囲まれているし、森か森林の中なのか?
うーん…ん?まてよ、これはもしやしなくてもあれなのでは?
俺の頭の中で一つの答えが導き出された。
そう、これは夢だ。
うん、この展開なら普通は
「異世界転生だ‼︎」とかいうセリフだと思う。
だがそんなのは存在しない。
俺も異世界ものの作品にどハマりした事があった。
その時に俺も勇者になりたいなぁ。
こんな可愛い女の子に囲まれたらなぁ。
なんて事を考えたことはあった。
でもこんな事はありえない。何回でも言う。ありえない。
でもまてよ。これが夢なら都合が良い。
これは多分たまにある自分の夢をコントロール出来るやつだろう。
うんそうだ。そうである。
この状況ならやる事はひとつしかない。
男なら絶対考えるアレだ。
「エッチな事」だ。
夢の中でだけ許される男の欲望。
ふふふ、でも俺はそんなに性欲は強い方ではない。
どっちかというとハードなものは受け付けない。
だ・け・ど・俺だって一応二十歳の雄だ。
エッチな事に興味がゼロな訳がないし、女の子のパンツの中は気になったりする。ああ違う、間違えたスカートの中だ。間違えちまったぜ。ぐへへ
「もしかして迷子?迷子になるような歳には見えないけど…あなた行くあてはあるの?」
「あ、ありません。というか水びたしで寒いんですけど!」
「ああごめんごめん!面白い顔で寝てるから水魔法で起こしてあげたのよ!」
ニッコニコの笑顔でそんな事を言ってきた。初対面で人の顔をバカにして、起こすというよりほぼ溺れさせる量の水をぶっかける行動からしてこのお姉さんは少しおかしいのだと思う。あとでやり返してやろう。
「夢なんだからもうちょっとこう膝枕で起こすとかそういうシチュエーションでやってくれよ!!」
「ひざまくら?ゆめ?何を言っているのかわからないけれどあなたビチョビチョで寒くないの?」
寒いな。というか夢なのにこんな寒いとか感じるもんなのか。さっきの鼻に入った水の感覚とか服が濡れて気持ち悪い感覚といいリアルな夢ときたもんだ。
夢なんだよね?これ?
もしかして本当に転生してるの?これ?
「何をぶつぶつ言ってるの?それじゃともかく風邪ひいちゃうわよ?着替えとか持ってないだろうからよかったら私の家に来る?」
これはもしや?家に招かれるとはこれはアレなイベントが発生するって事だろう。
ありがとう。夢よ。まだ覚めないでくれよ。
「ぜひ!ぜひよろしくお願いします!」
彼女は俺の興奮と期待の混ざった返事に少しひいていた感じがするが気のせいだろう。
「じゃあ家までテレポートするから手を出して。」
お姉さんは俺の手を掴んで。杖で地面をポンっと叩いた。青白い光に包まれ、視界が急に変わった。
すると目の前に現れたのは上を見上げるほど大きい城だった。




