表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
4/7

【第3話】少女ドン引き

「マリさんには悪いですが、私、赤ちゃんに転生しなくてよかったですわ……」



 私が当時を思い出して嫌そうな顔で話していると、少女がぽつりとそう言った。



「え?どういうこと?貴女は違うの……?」

「私は、この体が5歳くらいの時でしたわ。高熱でうなされている中、ふっと前世の記憶というか意識がわいた感じで……、体の持ち主の知識をそのまま引き継いだので、色々な情報が入ってきて……、すぐにゲームの世界だと気付きましたわ。」

「えっ、そんなパターンもあるの……?!」

「そういう系の小説ではよくあるパターンですわね。むしろ、マリさんのパターンのが珍しいんじゃないでしょうか。」



 あの幼少期をスキップできるパターンが存在してたという事実がしんどい。

 しかもこっちがマイナーパターンなのがダブルでショック!!



 私が悔しそうに顔を顰めていると、少女が空咳を一つして、


「マリさん、すごいお顔ですわよ……、いつ如何なる時も笑顔を崩さない事で有名な白薔薇様(フェローテ・ヴァイセ)とはとても思えませんわね……」

「……今はソフィアじゃなくてマリとして喋ってる部分もあるし……、もうなんか色々今更でしょ……」


 口ではそう言いつつも表情を取り繕う私をみて、少女はクスクスと笑った。

 私としては教師も白薔薇様(フェローテ・ヴァイセ)も進んでなったわけではなく、半ば成り行きだったのでなんとも言えない気持ちになる。



「そういえば、少し気になったのですが、マリさんはサブカル系のものが趣味だったというわけではないのですね。」

「あぁ、そうね。マンガもゲームも、薦められたらとりあえずはみてみるけど……って感じで、自分からはあんまり。」

「このゲームについても、詳しいわけではなかった……と」

「そうね、プレイしてはいたけど高校生の時だったし、すっかり記憶が薄れちゃってて……」


 少女はウンウンと相槌を打ちながらニコニコしている。


「それでも気付いたんですから、すごいですよね。……あ、また話を遮ってすみませんでした。続きを聞かせていただけますか?」


 気にしないでと告げてから、私はまた話し始めた。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ