第12話 〜洗濯機〜
「めんどくせぇ」
藍と2人きりなった勇人は愚痴を零す。
藍が床に倒れたあと勇人は日佐人共にベットに藍を寝かせた。その後は日佐人と勇人は慌てふためいたが、慌てふためいている時、勇人がたまたま薬袋が開いていないことに気がついた。
その後は日佐人が藍に薬を飲ませ、藍の容態を2人で心配しながら見ていた。
1時間が経った時、藍の熱を測ってみると藍の熱は少し下がっていた。
2人が安堵感に包まれた時、日佐人が口を開く。
「勇人、申し訳ない」
突然、勇人に向かって頭を下げる日佐人。日佐人の行動に絶対に面倒事を押し付けられるそう思った勇人。
「妹に飯を作ってやらねぇといけねぇんだ。だから、帰ってもいいか?」
————黙れ。俺が帰るんだよ
今までの勇人なら絶対に言っていた言葉を心の中で喋る。今まで簡単だった言葉が言えない勇人。
勇人は自分の意思と違う行動をする。
「ありがとう。絶対にこの恩は倍で返すから」
勇人は首を縦に動かしていた。
自分で自分が意味が分からない。おかしい、全てがおかしいと感じる。
日佐人は感謝の言葉を述べて足早に部屋を出る。
————まってくれ、俺をこいつと2人にしないでくれ
勇人の心の声は誰にも聞こえず、勇人と藍は2人切りになった。
そこから数時間が経ち、今は夜の10時。
「なんで……ここに居るんだろう」
勇人はまた疑問に思う。なんで俺は日佐人を先に帰らせてしまったのか? いいや元々はなんで俺は藍の家にいるか?
その疑問を衣類を洗濯機で洗濯している時のようにぐるぐると疑問と疑問が回っていた。
「ゆうと……くん……?」
か弱い声が聞こえた。音のないこの空間には十分に聞こえる声。
数時間も何も聞こえない、空間の中にいたためこの声が藍の声だと気づくのに数秒かかった。
勇人は藍の方を向くと、藍は勇人の方を目を開けて見ていた。
「ごめんね」
藍の声色はもう元に戻っていた。勇人は2度目の藍の謝罪にどうしたらいいか分からなかった。
「さっきまで私、馬鹿みたいな事してたよね」
————ああ、自覚があったんだ
「あれ、全部演技なの」
「は?」
すいません。凄い中途半端です。この続きは明日ちゃんと投稿します。