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第10話 〜ギューしていい?

(帰りたい)


(藍さんの部屋、むっちゃいい匂いだな。やべぇ、一生居たい)


(お腹空いたなー)


 日佐人は藍の家に初めて入るため興奮が収まらない。勇人はいつもの如く面倒事がイヤなので今すぐにでも帰りたい。

 藍はなにか美味しいものを食べたい。

 3人共違う意見で部屋に居座る。

 勇人、日佐人、藍が誰も喋らないで数十秒間時間が経った時、満を持して藍は口を開く。


「なにか、美味しいもの食べ———」


「よしっ! 俺が作ります!」


 藍の言葉を遮り、ガッツポーズをしながら立ち上がる日佐人。その顔は自信が満ち溢れていた。


「藍さん、なにが食べたいですか!?」


「う〜ん、オムライス!」


「分かりました! 一瞬で作ってきます!」


 日佐人は制服の上着を脱ぎ床に置く。

 そのまま日佐人は、部屋の扉を横に動かし開け、勇人の方に振り返り勇人の目を見る。

 日佐人の目線に気がついた勇人は日佐人の目を見てしまう。前までは誰かに見られても気にしなかった。なのに今は誰かに見られると相手の目を見てしまう勇人。

 勇人と日佐人の目が合っとき、日佐人は勇人にアイコンタクトで訴えかける。


(藍さんの相手は任せた)


 アイコンタクトでそう言ってきた日佐人。何故かそのアイコンタクトの意味が分かった勇人。


「じゃあ藍さん、台所借りますね」


「うん、いいよー」


 藍からの承諾を受け意気揚々と、キッチンに行く日佐人。

 日佐人がこの部屋から出て行ったことによって必然的に藍と話さなければならないとなった。

 勇人は、何を話そうか悩みながら藍の方を見る。

 勇人の視線の意味が分からず、首を傾げる藍。


(よし。帰ろう)


 藍と目が合い、数秒間で答えを決めた勇人。

  勇人は立ち上がり、藍の部屋を出ようとする。


「ッッッッーーー!?」


 だが、それは藍が許さなかった。藍は、勇人の手を掴まえベットの方に引っ張った。引っ張られると思ってなかった勇人は、そのまま藍の方へと倒れる。


「捕まえた〜、勇人君また逃げる気だったでしょ?」


 勇人は引っ張られたことによって藍に倒れ込む、その体重で藍も倒れ込む。

 藍と勇人の体勢は、昔あった蕾ちゃんとの体勢と酷似していた。

 思い出す昨日の蕾ちゃんとの夢。そのせいで藍の唇を見てしまう。その唇はプルプルしていた。


「私なんか寂しいの。だから、ギューってしていい?」


 あ、やばい


 その純粋無垢の声で囁くなよ


 藍の純粋無垢な声のせいでギューぐらいなら良いんじゃないかと思ってしまった。だが、これ以上友好的になったら駄目だ。いやそれ以上に抱き合うなんて、それは将来結婚する人がやる事だ。


 だが、普通に勇人も高校生だ。それぐらいの事ならいいだろうと思い始めている。

 いいや駄目だ。何を考えているんだ?

 勇人の理性と欲望が闘う。

 その時間約3秒。その中で物凄い葛藤が生まれた。


「やめろよ」


 勇人はいつものように冷たい言葉で喋った。

 勇人は、藍から離れまたさっきと同じ位置に座る。

 勇人は欲望に勝ったのだ。それは日佐人には絶対出来ない行動。勇人が心の闇を患っていたからこそ出来た芸当。


「な〜んだ、面白くないの」


 不貞腐れた顔で喋り、さっきの座っていた体勢に戻る藍。

 そんな事は気にせず自分の欲望に勝ったご褒美で、後でコーラを買おうと勇人は決意した。


「じゃあ、なんか面白い話してよー」


 まだ心臓が激しく鼓動を打ってる中での藍からの突然の無茶ぶり。

 日佐人が居なければ勇人はまともに藍とは話せない。

いや、それ以上に昨日何故か話せたが、今は絶対に話せる気がしない。


 昨日は普通に暴言以外を話せたが、改めて話せと言われると困る。

 何度目か分からない沈黙が続き、勇人は自分の面白い話題を掻き集め1番面白い話をしようとする。


「む————


 そこで、勇人は気づく。俺は何をやっているんだと。

 なんで、自分から話そうとしているんだと。


 勇人はまた葛藤する。果たして藍と話すべきなのか? いいや、話さない方が勇人にとって良いのかもしれない。だが、昨日の藍との会話でなにかが勇人の中で崩れた。

 そのなにかが崩れたことによって、今まで溜めていた普通に話したいという感情が出てきたのだ。


「私、勇人君が普通に話そうとしてくれて嬉しいな」


 藍の率直な感想に少し、いいや大分戸惑う勇人。

 勇人はそこで自分は変わってしまったと思った。

 日佐人に藍の家まで案内してくれと言っても、前までは絶対に教えなかった。

 藍が来てから勇人はだんだんと変わり始めていた。



すいません。何度直してもなんか違う感じになってしまい一生良くならない気がしたのでもっと小説をかくのが上達したらこの話を直したいと思います。


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