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少女は狼に問いかける
「歌いましょう?」
少女は震えた声で俺に語りかける。
―――すまない、もう歌う力も残ってないんだ。
少女はかすれた声で歌い始める。1人で、寂しそうに、でも俺を包んでくれるような優しい声で。ああ、心地が良い。瞼が重くなる。その心地の良さと身体の疲れか。もう眠ろう。少し疲れた。大丈夫、大丈夫、すぐに目は覚めるから。
「やめて、眠らないで。目を開けて。私を1人にしないでよ。私にはあなたしかいないの・・・。」
大袈裟だなあ、少し眠るだけだって。
更新ペースも量も赤子のような作品ですがお付き合いいただけると幸いです