EPISODE5:Settlement
~ キャラクター紹介~主人公orヒロイン編
藍葉 優希
主人公。苗宮荘の住人の一人で風間第一学園に通う普通の高校生。今年に入り、2年に進級した。放課後はほぼ毎日アキハバラに行きAKO部と呼ばれる部活動に参加している。周りの友達に振り回されてるためか、ツッコミを主に担当する場合が多い。
アクア・F・イザール
メインヒロイン。異世界であるバリアフール大陸にある東にある国"イザール聖王国"のフォルティッド領の姫。西に位置する"アスティール帝国"の強攻で攻められたため、敵の刺客から逃れるため地球へとやってきた・・・偶然にも優希の部屋に召喚され彼と出会う。少し強気な性格だが、それと反対に恥ずかしがり屋な一面もある。
樟葉 月美
ヒロイン。優希と同じく苗宮荘の住人である。部屋が隣りで彼と学校に通う事が多い。性格は思った事を口に出すためか、少し毒舌。しっかりしているけど、以外と人見知り。学校は風間第一学園で今年入学したばかりなので一年生。学校では風間第一学園唯一のツインテールなため風間第一学園アイドルランキングと呼ばれる通称女子ランでは四位を占めている。
神谷 里美
ヒロイン。優希とは幼稚園から高校まで同じで、幼馴染である。クラスからは、アホの子と呼ばれるほど天然で優希や卓人からはよくからかわれている。甘い物が好きらしく、日中食べているとの噂もあるらしいが・・・
女子ランでは三位を占めている。
遠藤 朱鳥
ヒロイン。風間第一学園に通う二年生だが、実は一歳年下だが、飛び級をしている。優希と同じクラスでクラス内ではアイドル的存在で学園中の男子の評価は高い。ファンクラブまでできるほどらしい。身体が弱くよく体調を崩すときがある。午後は、AKO部の活動場所である一階のメイド喫茶でアルバイトをしている。女子ランでは二位を占めている。
浅倉 エリーゼ(あさくら えりーぜ)
ヒロイン。風間第一学園三年生。学園ではトップアイドル的な存在でAKO部の部長を務めている。負けず嫌いで、部活のスローガンは"絶対勝利"をあげている。何故かAHO団をライバル視しているため、部員はよく彼女に振り回される。女子ランではダントツの一位を独占している。
足立 里奈
ヒロイン。風間第一学園の二年生。優希とは違うクラスだが、よく彼のクラスに遊びにくる。学園一のムードメーカと呼ばれているほど元気な性格をしている。ヲタクであり、特にギャルゲーが好きらしい。優希とはよく道端コントをやっている。女子ランでは何位にいるのかわからないらしい。
※ランキングが分からないため、本人は不満を持っている模様。
スーパーで買った食品を袋二つにわけ持って我が家でもある苗宮荘に着く。階段を上がり自分の部屋まで歩く。
「それでは、先輩。また後で来ますね。」
「うん。月美ちゃんが来るまでケーキはつくっておくよ。」
「はい。楽しみにしてます。」
ぺこりとお辞儀をすると、月美ちゃんは隣の部屋の鍵を開け入って行く。
「さてと・・・」
不機嫌になって魔法を飛ばしてこないといいんだが・・・
ノブをゆっくり回しドアをゆっくりと開ける。
「むっ?ユウキか。」
テーブルのそばに座っていた姫様は不機嫌な様子もなく、テレビを見ていた。逆にテレビを見ていた姫様に俺は驚いてしまう。
「た、ただいま〜・・・」
「な、何をオドオドしてるんだ?」
「いや・・・何かと今日は姫様の事ほったからしだったから、怒ってるんじゃないかと。」
「怒る?逆に感謝しているくらいだ。」
姫様はテレビを見るのをやめ俺の方に体を向ける。
「ユウキ。昨日は、本当にいろいろ失礼な事をしたな・・・魔法の証拠は見せると言っては、ユウキに銃を向けたり、私に触れたら銃で撃つとか言ったり・・・その・・・本当にすまなかった。」
「いや、その・・・」
そう謝罪されるとどう反応したらいいのか困ってしまう。
「俺の方こそごめん。その・・・こっちもいろいろと不足だったな。それに少し姫様の事、誤解してたから・・・」
「誤解?」
「不機嫌になって魔法を飛ばしてくるんじゃないかって思ってたから・・・」
「ふふ・・・お前にはそう見えるのか?」
軽く笑う姫様に俺は少し動揺してしまう。
「い、今は違うぞ?昨日は、姫様も異世界に来てそれに初対面である俺の部屋にいたわけだから、警戒してて当たり前だったんだから姫様の昨日の対応は間違ってない。」
「ユウキ・・・」
「だから、昨日の事は姫様が謝ることじゃないと俺は思う。」
「・・・うん。そう言ってもらえると助かる・・・ユウキ。」
緊張が解け姫様は安堵と同時に、微笑んだ。
「アクアだ。」
「え?」
「私のことはアクアと呼んでくれ。」
「アクア・・・」
それが、姫様の名前・・・
少し抵抗はあるが、彼女が名前で呼んでくれと言ってるのだから、言葉に甘えておこう。
「分かった、アクア。」
「・・・!」
「どうした?」
「いや・・・私の名前を呼び捨てで呼んでくれるのは、限られた人にしか呼ばれたことがなかったから、少し不思議な気持ちだ。」
「あ〜・・・なるほど。」
確かに、アクアの言うことはよく分かるな。
「ユウキ・・・迷惑になると思うが・・・」
「迷惑?・・・ああ、気にするな。姫・・・アクアが自分の世界に帰る方法が見つかるまでこの藍葉さんが面倒みてやるさ!」
「・・・ユウキ。」
思いきって言ってみたけど、恥ずかしいな、これ。
※
台所に立ち今日の夕飯を作っていると俺はふとあることに気付く。
「そういえば、アクア。俺が帰ってきたときテレビを見てたけど、使い方分かるのか?」
「テレビ?・・・この動く絵のことか?」
動く絵?・・・ある意味、合ってるのは合ってるけど。
「その事だが、ユウキが学校に行ってしばらくしての事だ。いきなり戸が開いて昨日のミカエルという人物が来たんだ。」
「ミカエルさんが?」
よくよく考えれば、戸締りしてなかったな俺。
「そしたら、この部屋にある電気製品というものの使い方を教えてくれたり、料理を作ってくれていたぞ。」
「なるほどな・・・」
どおりで台所が綺麗に片付いてると思ったよ。
「後でミカエルさんにお礼を言わないとな・・・」
コンコンッ
すると、誰かがドアを叩く音がした。月美ちゃんが来るにしては、少し早いと思うが。
布巾で手を拭きドアの方に向かいゆっくり開ける。
「はい。どちら様・・・」
「こんばんは少年。」
そこにいたのは、何やら大きな袋を抱えたミカエルさんだった。
「・・・ミカエルさん?どうしたんですか?大きな袋を持って。」
「なに。ちょっとしたサプライズプレゼントだ。」
笑顔でそう答えると。
「少年。少し中いいか?」
「はい。構いませんけど。」
俺は後ろへ下がるとミカエルさんは後を続くように部屋の中へと入ってくる。
「さて、少年と・・・アクアと言ったな?」
「ああ・・・」
「ふふ。これは何か分かるかな?」
ミカエルさんは袋から何か服のセットのようなものを取り出す。
「それって、風間第一学園の女子生徒の制服じゃ・・・!」
「さすが少年。察しがいいな。」
いや。察しがいいと言われても、アクアにとったらなにが何かわからないと思うんですが。
「確かアクアは通う学校は決めてないのだな?」
「私がか?」
「その様子だと決めてないな。」
アクアが帰れる方法が分かるまでここに居ていいと言ったのはいいのだが、確かに、ずっとこの部屋で何もせず、いさせるのはマズイよな。
「アクア。学校に興味はないか?」
「ある!凄くある!」
アクアは興味心身に目をキラキラさせそう答える。
「少年もよく聞いておけよ。」
「は、はい・・・」
「実はだな・・・すでにアクアの入学手続きは済ましてあるんだ。」
「ま、マジですか!?」
「嘘はつかん。」
た、確かに、ミカエルさんを見る限り、嘘をついているようには見えない。何しろ制服を持って来ているわけだし・・・
「なに。心配するな。あの学園の学園長とは長い付き合いでな・・・」
「は、はあ・・・」
「という事だ少年。明日アクアと一緒に学園長室に行くといい。」
ミカエルさんはそう言うと、部屋から出て行く。
「ミ、ミカエルさん!」
「む?」
「ありがとうございます!」
「うむ。」
笑顔でそう答えるミカエルさん。多分、気にするなと言ってると感じた。
ドアが閉まると俺はアクアの方に振り向き。
「良かったなアク・・・!」
「わ、私は嬉しいぞユウキ♪」
興奮するアクアは俺の体をギュッと抱きしめていた。
「まさか私が学校に行けるとは思わなかったぞ!」
「お、おう・・・とりあえず、落ち着け。」
そう言っても聞こえてないのか俺の体から離れようとしない。本当に嬉しいのだろう。
それに今日は何故か女の子と密着する事が多いような。
「ア、アクア?」
「何だ?」
「その・・・離れてくれないとちょっとアレなんだが・・・」
「離れる?・・・!」
すると、アクアはやっと我に戻ったのか顔を赤くし俺から突き放すように離れた。
「す、すす、すまない・・・私とした事がその・・・」
「き、気にするな・・・」
と言っても無理だよな。俺が動揺してるわけだし・・・
「そ、そうだな!ユ、ユウキは気にせず、料理に専念するといい。」
「あ、ああ。」
「私は・・・その。テレビというやつでも、見ておく。」
すると、アクアはテレビの方に振り返る。
(よ、よし。アクアに言われたとおり、夕飯作りに専念するか。)
そう思い台所に向かおうとした時だった。
コンコンッ!
また、誰かがドアを叩いた音が部屋に響く。
「はい。」
台所からUターンし玄関のほうに向かいゆっくりとドアを開ける。
「せ、せんぱーい・・・」
「わおっ!?つ、月美ちゃん!?」
涙目になった月美ちゃんが体を震わせながら、立っていた。
「な、何があったの?」
「うう・・・隣から・・・隣の部屋から変な声がします・・・」
「隣の・・・部屋?」
隣の部屋というとここじゃないよな?まあ、現に月美ちゃんが訪ねて来てるわけだし・・・
「えっと、具体的にどんな声がしたの?」
「何か唸る声です・・・」
唸る声か・・・う〜ん、確かに、月美ちゃんが怖がるのも無理はない。大体月美ちゃんはオカルト系は苦手だからな・・・
「右の部屋といったら、浩二だよな?」
浩二。フルネームは宮河 浩二。風間第一学園の生徒で卓人同様俺の悪友でもある。クラスは同じで今日、『アニメ的な展開〜・・・』とか言ってた奴が浩二だ。しかも、ここ苗宮荘の住人でもある。
「様子を見に行ってくる。」
靴に履き替え月美ちゃんの部屋を通り過ぎ浩二の部屋へとたどり着く。
「おい、浩二?」
・・・・・・
反応がない。
「おい浩二!居るなら返事をしろ!」
ドアを叩きながら呼びかけるが
・・・・・・
やはり反応がない。
「せ、先輩?」
月美ちゃんが心配そうに呼びかけてくる。
仕方がない。失礼だけど、ドアを開けるか。 俺はゆっくりとノブを回しドアを開ける。
「浩・・・うおっ!?」
すると、ドアを開けた矢先に浩二がうつ伏せで倒れていた。
「どうした浩二!?」
「ゆ、優希か?・・・」
浩二は弱々しく話しかける。
「腹が・・・」
「腹が?」
「腹が・・・へった。」
「そうか。」
俺はすぐさまその場を離れる。
「おいっ!?」
どうやら、本気で心配した俺がバカだったようだ。
「大丈夫だ月美ちゃん。浩二がアホな演技をしてただけだから!」
「誰がアホな演技だ!いや、マジなんだって・・・!」
「ツッコミをいれる気力があるなら大丈夫だな。」
「お願いだから信じてくれ!」
いや、信じるもなにもツッコミが元気すぎて、信じれないのだが。
「分かった。とりあえず、話を聞いてくれ!」
「ん?」
「率直に言ったら、仕送りが延期になった。」
「バイトしろよ。」
「給料日がまだなんだよ!」
目をウルウルさせながら、浩二は俺の右足に絡みつく。
「お願いだ!今日だけでいいから、まかないを恵んでくれ!」
「だーっ!分かったから引っ付くのやめい!」
こうなると以外に頑固だからめんどくさいんだよな・・・浩二は。
「マジか!?」
「マジだから、離れろ。」
「ウィっす!」
浩二はそそくさに俺の右足から離れる。
(あっ・・・そうだ。)
俺は今日エリーさんの言ってた事を思い出しある事を思いつく。
「よし、浩二。条件付きだ。」
「な、何だ?」
「野球メンバーに加わってくれ!」
「よし、キタ!」
~浩二が野球メンバーに加わった~
(って、即答かい!)
躊躇なしに言ってきやがったなこいつ。それはそれでいいんだけど。
「さ、さすが先輩ですね・・・」
やり取りを見ていた月美ちゃんはいつの間にか恐怖心は何処かにいったのか苦笑いでこっちを見ていた。
「そういや月美ちゃんは夕食の準備はしてる?」
「いえ。これから作るところだったのですけど・・・」
「よかったら、月美ちゃんも一緒に食べようか?」
「ええ!?」
「そうだぜ月美ちゃん!料理はみんなで食べた方が上手いんだって!」
二カッと笑う浩二はさすがというべきだな。食べ物の事になるとたまにいい事を言うが・・・
「いいんですか?先輩・・・」
「ああ。紹介しておきたい人がいるからな。」
「紹介しておきたい人ですか・・・・・分かりました。では、お言葉に甘えさせていただきますね。」
微笑みながら、月美ちゃんは承諾してくれた。
「んじゃ、俺はちょっと戸締りしてから、行くわ。」
「私もそうします。」
「了解。ドアの鍵は開けとくから適当に入ってくれてもいいからな。」
「うッス。」
「はい。」
二人はそう言うと、自分の部屋の中へと入って行く。
(二人はすぐ来るだろうし、アクアに伝えておかないとな。)
俺はそう思いドアを開けっ放しにしてある自分の部屋へと戻る。
「アクア。」
「むっ?」
「・・・・・・」
部屋の中を見ると、アクアは制服を持ち上げ見つめていた。目をキラキラさせながら見つめており、面白いのと同時に、可愛く見える。
「この世界の人は皆これを着て学校に行くのか?」
「ああ・・・やっぱり珍しいか?」
「うん・・・」
本当に珍しそうな表情をしてるな・・・っと、本題に入らないと。
「アクア。この後、俺の友達が来るけど、構わないか?」
「友達?・・・構わないが、どうしてだ?」
「自己紹介がな・・・・」
思いっきり不安だ。
「自己紹介がどうしたのだ?」
「言い方はわるいけどアクアの世界の事を言っちゃうと変な人と思われるかもしれないんだ。」
「むっ・・・どういう事だ?」
う〜む・・・どう言ったら伝わるか悩むな。アクアはまだアニメとか漫画という言葉は知らないだろうし。
「えっと、つまりだ。こっちの世界の人はアクアが住んでる世界は存在しないと思ってるから。」
最初に聞いた時は、俺もそうだった。
「なるほど。つまり、私の出身地の事を言ったしまうとアホと思われてしまうのだな?」
「ま、まあ、意味としてはそうなるな・・・」
「では、どうすればいいのだ?」
「そうだな・・・・・」
簡単な方法は、この世界の国籍を言ってしまえば、いいのだが後でややこしくなりそうで不安が心に積もってくる。
(不安だが、それでいくしかないよな。)
「とりあえず、アクア。一応、ヨーロッパの方からきたという事にしてみようか?」
「ヨ、ヨーロッパ?」
「簡単に言ったら、外国だな。」
「外国か・・・」
「一応、イギリスから来た事にしようか。」
「イ、イギリス・・・?」
う〜ん・・・あまり彼女にまだ分からないことを言い過ぎるとキャパ超えしてテンパってしまうかもしれないから簡単に設定の流れを教えておこう。
あの二人がアクアの出身地についての追求がなかったらいいのだが・・・
「おじゃまするぜ優希〜!」
「おじゃまします先輩。」
開けっ放しにしてあるドアから浩二に続き月美ちゃんが入ってくる。
「先輩。ドアを閉めときますね。」
「うん。ありがとう月美ちゃん。」
「さてと・・・今日のまかないは何かな〜っと・・・うおっ!?」
浩二は何か衝撃的な物を見たように目が丸くなっていた。
「ゆ、ゆ、ゆゆゆゆ優希!誰ですとか、その美人さんは!?」
「説明するから、落ち着いてくれ。」
「あっ、その方が・・・」
動揺する浩二に対し月美ちゃんは冷静だった。確か、駅で月美ちゃんに従姉妹という事で言ってたんだっけ。
「えっ?月美ちゃんは知ってたのか?」
「知ってたわけではありませんけど今日駅で先輩が話してましたから。」
「んだよ優希〜・・・俺にももったいぶらず教えてくれたらよかったじゃん♪」
「お前に話すとめんどくさいからな・・・」
「ひどっ!?」
めんどくさいのは事実だ。浩二は女性の話になると少し長くなることがある。休み時間もたまに浩二の女性講義に巻き込まれる。
「俺はそこまで講義ほど熱く語らねーよ!!」
俺の心を読み取ったのか否定混じりのツッコミが入る。
「宮河先輩・・・最低です。」
「ほら、見ろ!月美ちゃんが誤解してるだろ!?」
「いえ。前から思ってました。」
「グサッ!」
トゲのある追い討ちを受けた浩二は口から効果音を出すほどショックを受けたようだ。
「お、俺は変態な目で見られてたのか・・・」
「誰も変態とは言ってないけどな。」
「慰めはよしてくれ!」
別に慰めてもいないんだが・・・
「確かに、好みのタイプで初エッチはあーだこーだ優希に言ってたかもしんねーけどよ・・・」
「・・・・・・」
「ジー・・・」
月美ちゃんが俺の方にジト目で見てくるせいか、気まずい・・・
とにかく、このままだとアクアを紹介するどころか、浩二のおかげで変な空気になってしまい話が進まない。それにアクアもどうしたらいいのか分からない様子だ。
「よ、よし。とにかく、紹介するな。」
俺はアクアの方に目を配り合図を送る。
「ア、アクア・F・イザールだ・・・ヨ、ヨーロッパという国のイギリスからやって来た。」
「ヨーロッパという・・・国ですか?」
流れは完璧だが、根本的なところでつまづいたな。キャパ超えはしてないと思うけど完全にテンパってるのは分かる。
「ち、違うかったか?えっと、イギリスという国のヨーロッパか?」
「ぶっ・・・!?」
「な、何故笑う優希!」
「いや、イギリスという国のヨーロッパって・・・」
「あはは・・・え、えっと、アクアさんでしたか?」
「う、うむ・・・」
「私は樟葉 月美といいます。」
「ツ、ツキミ?」
「は、はい。よろしくお願いしますね、アクアさん。」
月美ちゃんはニッコリと微笑みアクアと握手を交わす。
「こ、こちらこそ、よろしく・・・お願いします・・・」
「俺は宮河 浩二だ。よろしく!」
復活早いな浩二の奴・・・
「う、うむ・・・よ、よろしく頼む・・・」
何とかはらはらする自己紹介は終わったようだ。俺もホッとし胸を撫で下ろす。ひとまず
「さてと。俺は夕食作りに戻るからあとは、適当に話しててくれ。」
「おいおい。まだ作ってなかったのかよ。」
「はぁ・・・」
「宮河先輩は少し黙っててください・・・」
「ご、ごめんなさい・・・」
調子にのってるのか知らないが、集中砲火を浴び自重したようだ。
この様子だと月美ちゃんがいるから浩二もあまり羽目を外せないし大丈夫だろう。
俺はそう思いつつ、台所へと入って行くのだった。
EPISODE5:Settlement