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姫と騎士 -プリンセスナイト-  作者: 中村 リョウ
第零章:騎士の目覚め
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EPISODE10:ラジオと夜会話

18時が過ぎるとみんなは野球の練習を終えそれぞれの帰る場所へと帰宅した。苗宮荘に帰り自分の部屋でスマートフォンのメール確認すると、そこには、"春川 瑠美"と表示されたメール通知が12件を超えていた。12件を超えると言うことはけっこう怒ってるようだ。まあ、今までもこういうことが何回かあったから、慣れてるんだけど。


「そうだ・・・今日からアミさんとルルさんのラジオ番組が始まるんだった。」


「ラジオ?これと一緒か?」


アクアが指をさしたのはテレビだ。


「近いけど、違うな。」


ラジオはスマートフォンのラジオアプリで聞いているのだが、アクアが興味を持っているため、コンポでチューニングを合わすことにした。


「えっと、周波数は・・・」


ダイヤルで周波数を調節していく。


「これでよし。」


「ん?」


ラジオから流れてたCMが終わると・・・



「ハロー!!みんな元気かな!?声優の永井 亜渼ことアミでーす!アミさんやアミちゃんって呼んでねー!」


「今晩わー!同じく声優、押川 ルルことルルでーす!あっ、そのまんまか・・・ということで、ルルちゃんやルルやんと呼ばれていますので、よろしくねー。(≧∇≦)」


「えーっ以後、私達がトークを・・・ってお便りを読んでダベるだけなんだけどね。私達が話すとどっちが喋っているのか分からなくなるので、"ア「」"で表しまーす!アはアミのアなので、お見知り置きを!!」


「私の場合だと"ル「」"です!」


ア「さて、前置きを話した所で・・・今日から始まりましたねルルちゃん。」


ル「はい。今日から私達二人のラジオ番組"アミとルルのチャーミングスマイル!"がスタートしました!」


ア「そうなんですよー!私とルルちゃんは魔法少女マジカルナナイで共演していまーす!ちなみに、私がナナイちゃん役でルルちゃんがニーナちゃん役です!」


ル「はい!今月には劇場版が公開しますので、みなさん楽しみにしててくださいねー!劇場版公開ということもあって、早くもゲストが来る事が決定したみたいです!」


ア「おっ!ゲストですか・・・」


ル「まだ内緒なんで、お楽しみにね!」


ア「では、早速最初で最後のお便りを読みたいと思いますよー・・・」


ル「あっ・・・最初で最後なんだ・・・」


ア「だって、生放送は置いといて、少ししか時間がないんだよ?30分!!30分!!放送でいいじゃない!」


ル「アミちゃん・・・」


ア「いけないいけない・・・怖いスタッフさんに睨まれましたので、早くお便りを読みますねー・・・えっと、『トウキョウ在住でペンネームは"オッスオラゴリラ(=゜ω゜)ノさん"からです。』顔文字可愛いねぇ。そんなオッスオラゴリラさん(=゜ω゜)ノが書いたお便りは・・・『こ、こんにちはですぅアミ炭ルル炭。』 はい、こんにちは・・・って炭って"アミたん"の方だよね?」


ル「う〜ん・・・そうしときます?」


ア「そうしとこう・・・と、とにかく内容は『最近ボクはゲームとバイクにはまってるですぅ(=゜ω゜)ノ

ゲームジャンルはギャルゲーとエロゲーですぅ。』おお・・・さすがアキバ系男子。ゲームジャンルの幅がすごいね。」


ル「今の年代だとFPSのオンラインが多いと思ってたんだけど・・・」


ア「あ〜確かにね。男の子はシューティングゲーム大好きだからね。」


ル「私も奮闘してた時期があったかなぁ・・・」


ア「やってたんかい!」


ル「うん。連合の青い悪魔って呼ばれてたよ?」


ア「ま、まあ、その話は収録後に聞くとしてお便りの続きを読みまーす。『そこで、ボクは気づいたてすが・・・ギャルゲーとエロゲーの違いって・・・何?ってことなんですぅ。PCからポータル機に移植するなら、そのまんまにしやがれって思うのですが、どう思いますですか?』・・・ありゃりゃ。お便りって言うより愚痴だね?」


ル「そうだね。」


ア「とりあえず、答えられることは・・・ゲームメーカーさんと交渉しやがれってんですよ!・・・こんな感じ?」


ル「結構さらっと怖いこと言うね・・・」


ア「やっば・・・また、怖いスタッフさんが睨んできた・・・というわけでオッスオラゴリラさん(=゜ω゜)ノのお便りの回答は"ゲーム会社のアンケートか何かで交渉してください"ってことになりました〜。お便りを送っていただいたオッスオラゴリラさん(=゜ω゜)ノには番組限定"アミとルルの直筆サイン入り限定図書カード1500円分"をお送りしまーす。」


ル「あとですね。劇場版魔法少女マジカルナナイの公開記念ということもありまして、ナナイちゃんのフィギュアも一緒にお送りしますけど、オークションでは出品しないようにね〜!」


ア「はい!というわけで、お別れの時間が近づいてきましたので、これにておさらばです!なお、このラジオ放送は週に2回放送しますので、覚えといてね!それでは、みなさん!」


ア、ル「アディオス!」



「やっぱり面白なぁ・・・この二人は。」


卓人が貸してくれたDVDの影響か俺は彼女達のファンになっている。夢中になるほどまでは、いかないが、彼女達がでる番組は一応チェックする程度だ。


「アクアはどうだった?」


「う、うん。また、テレビと違った面白さだな。」


「そうか。」


「これなら、頑張れば作れそうだな・・・ラジオというやつは。」


ま、まあ、ラジオは地球でも元祖的な情報機械だし、近いうちに彼女の世界でも作られるかもな。


「というわけで、ユウキ。このラジオという機械の作り方を教えてくれ!」


「いやっ!それは、無理だから!」


「何故だ?!このテレビという機械も一人に一台ある程だったら、自分で作ってないのか?」


そんなことできたら、電気屋さんは大赤字だな。いや、大赤字どころか、存在してないかもな。


「とにかく、勘違いしてるようだから、教えとくけど、テレビといった電気製品はみんな通貨で買ってるから。」


「で、ではテレビとかはその専門の職業の人達がつくってるのだな?」


「まあ・・・そうなるか。」


今の世代だとロボットがほとんどだと思うけど、一応、人でないとできない作業もあるしな。


「む〜・・・せっかくこの世界の技術が使えると思ったのに〜・・・」


「あはは・・・」


そういえば、アクアが住んでいる世界の事をあまり聞いた事がないな。電気製品や機械がなくて魔法があることにしてからずっと彼女の世界のことについて興味があった。


「アクア。」


「む?」


「答えれる範囲でいいけど、アクアが住んでいる世界のことを教えてくれないか?」


「え・・・?」


「い、いや、言いたくなかったら別にいいぞ!」


「ま、待て!誰が言いたくないと言ったんだ?私は別にユウキなら教えていいと思ってるのだが・・・」


アクアは頬を赤らめながら、そう言った。


「うん。ユウキは特別だからな・・・」


「特別?」


「・・・深い意味はない。」


「・・・?」


あまり聞かないでほしそうな目をしている。


「まあ、いいか。それでアクアの世界ってどんな感じなんだ?」


「どんな感じ・・・う〜ん。何と言うか、城のしたに街があって、海があって・・・そうだ!フォルティッドの街は"水の都"と呼ばれているぞ!」


「水の都か・・・」


イタリアのベネチアみたいな感じだろうか?見てみないと分からないけど、何となく想像はできる。


「何か機械とかないのか?アクアと最初に会った時に出した銃は結構新しく見えたと思うけど・・・」


「うん。ユウキの言う通りだ。この世界みたいに機械はまだないけど、鉄砲だけ進歩してるんだ。」


「先込め銃か?」


詳しいことは分からないが、火縄銃より少し進歩したマスケット銃みたいに銃口から弾を込め火薬を入れて撃つみたいな感じだ。それにあの時アクアが出した銃には銃剣が付いていたからな。


「それは旧式の方だな。今は弾を入れるだけで飛ばせるようになったんだ。」


「へぇー・・・それじゃあ、結構進歩してるんじゃないか?」


「ふふ、確かにそうだな。」


「俺は逆に魔法に驚かされたな。こっちだと架空でしか存在しないからさ。」


アクアが一瞬で銃を直した時は、寿命が縮むくらい驚いた。何せ本当に魔法が存在したのだから。


(本音を言えば、まだ半信半疑だけど・・・)


「まだ信じていないのか?ユウキと最初に会った時に見せたではないか!」


プクぅっと頬を膨らませるように不機嫌になったアクアはこちらに詰め寄ってくる。


「悪い悪い。でも、それくらい俺にとって魔法は不思議な存在だからさ・・・」


「むう・・・何だかいい感じに誤魔化された気がするぞ・・・」


「さて、どうだろうな?」


アクアはまた、不機嫌な表情になるが、何処か楽しそうにも見えた。


「そうだ。アクア?明後日何処か出かけるか?」


「明後日?二日後か?」


「ああ。明後日は土曜日で学校は休みだしアクアにももう少し外の様子を見せようかなぁ・・・って思ってるんだけど。」


「ぜひ行くぞ!今日行ったアキバという街に興味がある!」


「そんな近くでいいのか?」


「うむ!」


確かにアキバは外国人でも人気がある場所だからな・・・異世界の人にとっても何処か惹かれる場所があるのだろう。


「よし、決まりだな。明後日の行き先はアキバで決定だ。」


「アキバ・・・いい響きだ。」


・・・アクアも以外にヲタクの才能があるかもな。


EPISODE10:ラジオと夜会話END

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