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5、木の箱

木の箱、鳴り響く警報、集中する視線。と、哀れなエレベーターガール。



今回はそんな感じの第5話。



楽しんで読んでいただけると嬉しいです

っと。召使が乗ったところでうるさく警報が鳴る。

どうやら定員オーバーらしい。

さて、ここで誰が降りるのかが問題だ。

普通に力関係を考えれば召使なんだろうけど…。

ちらりと召使を見る。

しかし、召使は降りる気配を見せない。

「あちゃぁ…どうするのこれ!?誰!重いの誰!?」

いやいや。違うぞ元気っ子。

重いのは誰か一人ではなく、みんなが乗ってるからだ。

「しかし…我々全員で行かないと女王様の処罰が怖いでござる。」

少し顔をしかめて発言する侍。

もちろん俺はこんな状況でも発言できない。まだ口に付けられたガムテの様な拘束具が外されてないからだ。

「そうね、指令では四人全員でずっと行動すること。帰る時も同じだわ。」

こちらも困ったような顔で口を開くドSさん。

いいかげん皆さんの名前が知りたいんだが…この口じゃ聞くこともできない。

相変わらず召使は口を閉じたまま無表情。執事って名前も似合うかもな。意味はあまり変わらないか。

「じゃー…選択肢は…。」

元気っ子の視線がある一点に注がれる。

「そうね…」

元気っ子と同じ方向を向いたドSさんが言う。

「あなた、降りて下さらない?」

端っこに気配を消して乗っていたエレベーターガールに向かって。

「はぁ…。」

ため息をついたのは降ろされそうになってるエレベーターガールさん。

「お話に聞いてた通り変な方々ですね。まったく。何故女王様はあなた方を一番側に置くのか分かりませんわ。」

とてもきれいな澄んだ声でぼそぼそと言っている。

「では。失礼します。」

こちらに向かって丁寧に一礼してから出ていくエレベーターガールさん。

降りると同時にずっと鳴っていた警報が静かになる。

そしてカタカタと音を立てて閉まる扉。

「いやぁ…何でエレベーターガールとか乗ってるんだろうね!いらないのに!」

さらっと怖いことを言ってのける元気っ子。

ちょっとキャラ崩壊してませんか?

そこで俺はふと気付いた。

目的の階を設定してないんだ。っていうか、ボタンすら無いんじゃないか?

戸惑っているうちに何も指示していないエレベーターは動き出す。

俺以外の四人はそんなこと気にせずそれぞれに勝手な方向へ視線を漂わせている。

…あれ?

なんだか違和感が。

このエレベーター…

「上へ行ってないか?」

思わずつぶやいた声もくぐもったものに変換されるが、もう俺の事などキャラの濃い人たちは気にしないことにしたらしい。

誰もこちらを気にしていなかった。

それにどんどん加速してる気が…

やば、さすがに今までのことを冷静に受け止めてきた俺でも混乱してくるぞ?

ほら、こうしてるうちにもぐんぐんと!

ジェットコースター並じゃないか!?

「キタキター♪」

なぜかテンションが上がってる元気っ子と、

「ふふふ…」

俺の方を見て楽しそうに笑うドSさん。

他の二人は特に表情も変わらない。

しかし、ここからのことは覚えていないんだ。

なぜなら俺はあまりのスピードにここで気を失ったらしいから。

うっすらと覚えてるのはドSさんの大きな笑い声くらい…か。

読んでいただきありがとうございました



このエレベーターガール、私は結構気に入ってます←


なんか可愛いですよねw



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