☆2 地底の遊び人
本編が全然進まないのでいったん閑話投稿します...
東京中央地下シェルター。略して"ToCUS"と呼ばれるそれは、100階層以上あるとすら言われる、国内随一の大きさを誇る巨大な地下都市である。
......の最深部。居住区、経済区、植物・農業関連区、工業区、研究区、政治区などのどれよりも深いその場所にある関係者以外立ち入り禁止の施設の一画。
”東京中央治安組織ー情報部個人3課”
情報部の中でも、組織に所属しない個人に対しての活動を専門とし、情報収集、接触、監視、刑務所施設への移送手配、暗殺など、対個人ならばなんでも行う実質的な何でも屋が情報部個人課であり、さらにその中でも突出して危険であったり、訳アリの人物などを主に担当し、まれに1課や2課が多忙な時に手助けしたりする苦労人である。
ちなみに、腕は一流だがピーキーで自由奔放なじゃじゃ馬としても知られている。
◇
休憩室の扉が急に開く。この時間だと課長か、後輩のくるみちゃん辺りかな?
「おはざまーすぅ」
「え、先輩!?よくこんな時間に起きれましたね?」
起きてきたのは先輩だった。今はまだ朝の5時。夜に作業することが多い先輩は、普通なら絶対起きていないような時間のはずなんだけど。
「失礼だねぇ...まぁ昨日は早く寝たし、寝る前にエナドリ飲んでたから......」
「あぁ、なるほど。あ、そうだ。【双剣列車】さんの件、案外すぐ片付きそうですよ?」
「え?まじで?2課のベテランちゃんが結構まじで泣きついてきたやつなんだけどなぁ...」
2課の人たちって真面目だし、やっぱりああいう頭がイカれてるタイプの人の対処は厳しいのかもしれないね。調べた限り裏の顔的なのもない普通の少女だったし。
「まぁまずは顔洗ってきてくださいよ。話はそれからです。」
◇
ファイル名 info*020165*
双剣列車
・性別 女性
・年齢 身長から推測すると、12歳程度と見られる。
・その他特徴
小柄、白に近い緑色の髪、黒目、主に青色のジャンパーを好んで着用する。
・戦闘特徴
銃は使わず、基本的に双剣のみを使って戦闘をする。対複数の戦闘を得意としており、本人の身軽さを活かした、構造物やモンスターを踏み台として利用したりなどの三次元的な戦闘が特徴。そのため、硬度の高い外皮を持つ魔物との戦闘は苦手としている。
・捜査理由
魔物を引き連れる"トレイン"と呼ばれる行動をして魔物を集めたのち、一気に斬殺するという行動を以前より繰り返しており、図らずも地域の治安維持の一助となっていた。しかし、その危険性や本人の動機の不安定さが問題視されたため、相手を刺激せず、こちらの利益を損なわない形で解決する必要が生まれた。
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◇
「顔洗ってきた」
「よろしい」
「ひゃい」
寝起きは本当に頼りない先輩だけど、その分かわいい。先輩のおかげで夜勤を頑張れてると言っても過言ではないのだ。もし先輩が変に市場なんかに行ったら、あんなことやそんなことになってしまうに違いない。先輩強いから実際はならないんだけどね。
「...またいかがわしい妄想してない?」
「し、してないですよ!潔白ですって!」
「まいーや。こんくらいにしとこ。で、結局どういうふうに?」
「完全な狂人というよりは"力の誇示"とかそっちタイプの感情もあったみたいで....平身低頭で交渉したら普通にいけました。」
「なんというか...拍子抜け?」
「ですね。」
「じゃあ残りの事務仕事やっとくよ。最近結構ヒマだし。それに寝てきな?今日徹夜でしょ?」
「なーんで分かるんですかね...私クマできない体質なのに...まぁ3時間くらいは仮眠とっておきますよ。なんかあったら起こしてくださいね。」
おっけ~と呟く先輩を横目に、私は休憩室へ入っていった。
「知られている」と言っても公的には情報部は2課までしかないと説明されており、知っているのは同じ情報部の人たちや、同じように公的に存在を隠されている部隊の人たちだけです。




