7 ドラゴン討伐
ドラゴンは手強い。冒険者2人が脱落した。マリエールの多重魔法が炸裂する。
7 ドラゴン討伐
連日同じ様な訓練をして、反省会もした。全員の技術は上がる。転移タイミングも取れる様に成った。
「実際ブレスこの何倍も強いわよ。受けたら命取りよ。」
マリエールが合流して10日が経った。出発の時だ。集団転移する。お互い手握り合って転移する。ドラゴンの巣から500メートルの地点だ。7人でフライして巣に居るドラゴンを攻撃した。ドラゴンは飛翔した。7人はフォーメションを取った。やはり正面のマリエールにブレスを吐いた。軽く躱して魔法を放つ。7人はそれぞれに攻撃する。ドラゴンは首を捻りながら他の者へもブレスする。躱すが掠る者もいる。
一進一退の攻防が続く。槍や剣は効果はあるが危険度は高い。冒険者2人がブレスのダメージを負って戦列を離れた。回復魔法使いも一緒だ。2人共命に関わるものではないが、戦列復帰は難しいだろう。
私は多重魔法を使い出した。火と闇の魔法だ。効果がある。ドラゴンが動き出す。マリエールに向かってくる。逃げずに迎え討った。ブレスを躱して多重魔法を撃つ。至近距離からの多重魔法は効く。ドラゴンは嫌がって逃げる素振りを見せる。チャンスだと思った。ドラゴンが逃げる。距離を空けない様に追跡する。他のメンバーに着地する様に伝える。6人は着地した。マリエールは魔王を葬った。火と土と風と闇の貫通魔法をドラゴンの後頭部をめがけて放った。ドラゴンは即死だ。収納してみんなのところへ帰った。
冒険者2人に回復魔法を掛けた。他のみんなにもエリアフィールして飲み物を出した。要望によりドラゴンを出した。シルビアは感嘆の声を上げた。マリエールは語った。
「一見、私が一人で倒した様に見えるけど違うのよ。あそこまでドラゴンを追いつめて逃げる様に仕向けたのはみんなのお陰。感謝しているわ。」
しばし宴会になった。お互いの健闘を讃えあい、このメンバーならどんな敵でも倒せると思った。
王城に戻る。国王に報告だ。王子とシルビアとマリエールの3人で報告に行った。王子はドラゴンを討伐した報告をした。
「あっぱれだ。これで心置き無く国王になってくれるな。」
王子は承知しました。と応えた。
「さて聖女マリエールよ。今回も見事な働き、感服する。世界最強と言われても信じるぞ。討伐した聖女は王子と結婚する慣わしだが昨年その慣わしを破ったその方だ。無理にとは言わぬがこの王子と結婚してくれぬか。」
マリエールは少し辛そうに言った。
「提案がございます。私は魔法のせいで王子と子が出来ません。王子との結婚は厭いませんが子の成せぬ女では意味がないでしょう。何とぞシルビア様を同時に結婚して頂き、第1王妃も第2王妃も無くシルビア様がお産みに成ったお子様を3人の子として頂ければこれ以上の幸福はありません。」
魔法のせいで子が成せぬか。
「稀代の英雄にも弱点はあるものよの。魔王ばかりかドラゴンを討伐した聖女を城以外に住まわせるわけにはいかぬ。王子もシルビアも良いな。」
2人は了解した。
国王との謁見だ。マリエールに結婚の打診がある。3人一緒なら可能だと応える。