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スキル汚部屋しかない俺が異世界で掃除スキルを習得してもしかしたら整理収納アドバイザーになれるかもしれない?!お話【仮】  作者: 三愛 紫月
第一章 真っ白な世界

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アオーの話

「あっ、魔物という言い方はおかしいですよね」


「いや、魔物でいいよ」


俺の言葉にパーンは、笑っている。で、またポシェットから何かを取り出した。


「何?」


「これが、アオーです」


そう言われて、見ると青色ってよりも、もっと何か鉄色の入ったような色をしてる。


「まさか、毎日降らないよな」


「残念ながら、毎日降るんです。だいたい、明け方と……。夜の10時頃から一時間程ですね。アオーがやむと一斉に拭き掃除をしなさいというアナウンスが流れて、掃除をして眠るんです。朝は、必ず朝食の前にアオーを拭き取ってから朝御飯を食べるんです」


「へーー。何で?」


俺の疑問にパーンは、ポシェットにアオー閉まってから俺を見つめる。


「アオーをうっかり飲み込んでしまうと身体に侵食されてしまうんです」


「身体が青色になるとか?」


冗談っぽく笑って言った俺をパーンは、真剣な顔で見つめる。


「よくわかりましたね。そうなんです。アオーが侵食すると身体が青色になるんですよ」


「じゃあ、死ぬのか?」


「いえ、死にません。アオーは、最終的に脳を支配します」


「支配されたらどうなるんだ?」


「黒王国の監獄に送られます」


パーンは、そう言いながら悲しそうな顔をしている。


「逮捕されるのか?」


「アオーに侵食された脳は、精神を保てませんから……。なので、監獄に閉じ込めておくしか出来ないのです。隣の黒王国は、基本的にこっちとは違いますからね」


「汚いって事か?」


「いやいや、違いますよ!あっちは……」


そう言って、パーンはポケットから何かを取り出した。


「あー、えーと、あなたの世界の警察や弁護士とかですかねー」


「あのさー、さっきからそれ何?」


俺の言葉に、パーンはそれを見せてくれる。


「これは、あなたの世界だとスマホって呼ばれてるみたいですね。検索機です」


そう言って、パーンはスマホみたいな形のそれを見せてくれる。


「検索機って何をするの?」


「例えば、こんな風にするんです」


そう言って、パーンは検索機を見せてくれる。調べるってのをパーンが押すとどの世界を調べますかと出てくる。そして、パーンは俺の顔写真を押した。


「ってか!これいつ撮ったんだよ」


「あー、眠ってる間にですよ。この国では、不審者を見つけたら必ず写真を撮るように教えられています」


そう言って、パーンはニコニコ笑いながら俺を見つめている。


不審者……。


不審者…………。


不審者………………。


「あのー、そんなに落ち込まないで下さい。今は、不審者じゃありませんから」


そう言いながら、パーンは嬉しそうにニコニコ笑っている。


そんな問題なのか?

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