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盛り付けすら……。

『どうやら、あなたは、盛り付けも出来ないようですね』


シェッフルに言われた器の中には、どう見ても、う……。

ピーーだな。


『何故でしょうか?さっきまで、サラサラだったはずなんですが……』


シェッフルは、クビを傾げる。


ガタン……。

ヤバい!!!

ヤバい!!!

ホウが出てきちまう。


どうしよう。

どうしよう。

どうしよう。


お皿を持ってウロウロする俺をシェッフルが止める。



『落ち着いてください。今回は、我々がやりますから』

「本当に?」

『そんな目で見つめないでくださいよ』

「どんな目?」

『ほら、捨てられた猫みたいな』

「そんな目は、してないよ」


シェッフルは、お皿にカレーを盛り付けてくれる。


『いいですか!運ぶのも僕達がやりますから……。あなたは、触らないでください。それだけ、持って行けばいいですから』


シェッフルに言われた通りにう……カレーを持って行く。

シェッフルが晩御飯を並べたあと、ようやくホウが現れた。



「すごいね。これ全部アーキーがシェッフルに作ってもらったの?」

「まっ、まぁなーー」

「所で、その手に持ってるのは……同じもの?」


ホウは、俺の手に握りしめられているカレーを見つめて嫌悪の眼差しを送ってきている。


「そ、底の方を取ったら固まってたんだよ。アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ」

「アーキー大丈夫?何か壊れた機械みたいで怖いよ」

「大丈夫、大丈夫」


俺は、シェッフル達を見つめる。

めっちゃ怒ってる。

ヤバい……。

どうしよう?


【お前のクソ(ぢから)のせいだろうが、バーカ】

【バーカ】

【バーカ】


シェッフルの口が動いてるのがわかる。


「お風呂上がりなんで、僕は水を……」


ヤバい、ホウにバレる。


「いや、水はカレーだから大丈夫じゃないか?」

「そんな事ないよ。ちゃんと水分は補給しないと……」

「だ、だよなーー」


【バーカ】

【バーカ】

【バーカ】


ヤバい!ホウにバレる。

どうしよう?

シェッフル、めっちゃ怒ってるし……。


ホウがキッチンに向かおうとした瞬間だった。


『それでは、我々はこれで失礼します』


盛り付けまで手伝ってくれたシェッフルが他のシェッフルを連れて行ってくれる。


た、助かった……。

バカって言われてんのがバレたらどうしようと思った。


「アーキー、食べようか?」

「あっ、うん。そうだな」


ホウと向き合って、ご飯を食べる。

この家で、誰かとご飯食べるなんてどれくらいぶりだろう。


「いただきます」 

「いただきます」


食べながら、ホウを見る。

学校にいる時より、少し疲れている気がする。

無理もないよな。

俺のせいだよな……。


「お、おいしい」

「だね」


見た目に反して、俺が入れたカレーはめちゃくちゃうまい。

やっぱり、シェッフルの腕は確かだ。

相変わらず、真っ白なう……カレーだけど。



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