俺が作る料理
シェッフルは、仲間を5人程、呼んできた。
『それでは、食材を切りますね!今回作る料理は、ピザであっていますか?』
「はい」
『では、オーブンを余熱していて下さい』
「はい」
俺は、シェッフルが呼んだ一人とオーブンに行く。
こいつは、喋れないようで……。ジェスチャーで、ここを押してから回すと伝えてくる。
俺は、指示通りにやる。
余熱とついてるのを確認すると、どうやら、スタートを押せというのでスタートを押した。
初めて使うけど、勝手にその温度になるようだ。
その間に、他のシェッフル達が玉ねぎを切ったり、ピーマンを切ったり、サラミを切ったりしている。
そして、洗い物がどんどん溜まっていく。
これ、洗えるかな?俺は、心配しながら洗い物を見つめる。
『出来ました。こちらをオーブンにお入れ下さい』
「あっ、はい」
俺は、シェフル達が作ってくれたものをオーブンに入れる。
『200度で、20分でお願いします』
「はい」
200度で、20分。
言われた通りに設定した。
『出来上がるまで、待ちましょう。その間に、お皿を洗ってもらえますか?』
「あっ、はい。わかりました」
俺は、シェフルに指示されるまま動く。
『これが、スポンジです』
「はい」
『こちらの洗剤を数適垂らして下さい』
「はい」
『あーー、かけすぎです』
「す、すみません」
数適と言われたのに、洗剤はスポンジにかなりの量かかってしまった。
『先に、水で、洗剤を流して下さい』
「わ、わかりました」
俺は、言われた通りに洗剤を流す。
くしゅくしゅ
くしゅくしゅ
スポンジを擦りながら流すと……。
と……。
真っ白だ。
『あ、あっーー。あーー。くしゅくしゅしちゃ駄目ですよ』
シェフルが慌てている声がするけれど
真っ白で、何も見えない。
『ちょ、ちょっと待って下さいね』
何が起こってるかわからないまま。
俺は、固まっていた。
『はぁーー。大丈夫ですか?』
やっと、シェフルが見えた。
「はい」
『ここの洗剤は、泡立ちがいいんですよ。だから、スポンジでくしゅくしゅすると、わかりますか?こんな状態になるんです』
シェッフルは、小さな手を差し出しながら顔を怒っている。色があったら、たぶん。顔を真っ赤に染めているんだろうなぁーー。
「泡まみれですね」
『そうですよ!どうするんですか?』
「どうすると言われても……」
スキルがないから、片付けられないとは言えないから俺は困る。
その時だった!!!
(ボンッッ)
いきなり大きな爆発音が聞こえてきた。
『な、何ですか?』
「わかりません」
俺は、泡まみれで動けない。
すると、小さな声が聞こえてくる。
『た、助けてぇぇーー』
え?何だ?
『ちょっと見てきます』
シェフルが、走って行く。