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スキル汚部屋しかない俺が異世界で掃除スキルを習得してもしかしたら整理収納アドバイザーになれるかもしれない?!お話【仮】  作者: 三愛 紫月
第一章 真っ白な世界

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修理

少しずつ読んでくれている人が増えている事に感謝です。ありがとうございます。

起き上がって、リビングへ行くとムキムキのおじさんが立っていた。


「えーー。あーー」


「アーキーさん、修理屋さんのヒローさんです」


「こんちはーー。さくっと修理しますんで」


「お、おじぃちゃん!!?」


「おじぃちゃん?」


「あっ、あっ、すみません」


修理屋としてやってきた、ヒローさんは俺のおじぃちゃんに似ている。


ただ、見た目はおじぃちゃんに似ているのだが……。


喋り方がチャラい。


おじぃちゃんは、チャラくはなかった。


何というか、若者だ。


「あーー。リズリさん。離れてくれますか?」


「あっ、すみません」


「直せないんですよねーー。そこに立ってられると」


「あっ、はい。わかりました」


俺は、懐かしくて微笑んでいた。母さんが、おじぃちゃんのセーターを縮ませた時を見ているようだった。


「アーキーさん、すぐ終わるんで。ちょっと待って下さいね」


「はい」


「ほんじゃあ、いきますか」


ヒローさんは、手を翳すと「カーベーダー」と叫んだ。


何かダサい。スキルの言葉……。何か、俺でも出来そう。


と思ったら、瞬きする間に壁が直った。


「終わりましたーー。ほんじゃあ、ここにサインもらえますか?」


俺は、パチパチと瞬きを繰り返していた。


「あのーー。アーキーさん?聞いてますか?」


「あっ!すみません。ボッーとしてました」


「そうでしょうね!じゃあ、サインお願いします」


俺は、サインをする。


「また、壁壊したら来ますんで」


「あっ、はい。よろしくお願いします」


「いやいや、壊すの前提っすか?そこは、もう呼びませんじゃないですか?」


「あっ、そうでした。きっと壊れる気がしますが、もう呼びません」


「いやいや、意味わかんないっすよ!あーー。それと俺、おじぃちゃんじゃないっすから!まだ、二十歳なんで!そこんとこよろしく」


(ヒローさんは、めちゃくちゃ怒っている。)


俺を睨み付けていた。


「怒ってないすからね!心、読めてっから」


(わ、忘れていた)


「まぁーー。忘れるのは誰にでもありますから!ドンマイっす。じゃあ、帰ります」


「あっ、はい。ありがとうございました」


俺は、ヒローさんに頭を下げた。


「あっ!さっきの壁直すの大工スキルなかったら出来ないんで、挑戦しないで下さいね」


「は、はい。勿論です」


何か、多分。バレてた。


「では、また」


俺が、出会った中で一番チャラそうなヒローさんは部屋を出て行った。


「アーキーさん、よかったですね」


外でリズリさんが待っていてくれていた。


「すみませんでした」


「いえいえ、大丈夫ですよ」


「じゃあ、俺はこれで」


「はい。頑張って下さいね」


「はい」


俺は、この一連のやり取りを繰り返す事になる事を知らずに笑っていた。



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