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スキル汚部屋しかない俺が異世界で掃除スキルを習得してもしかしたら整理収納アドバイザーになれるかもしれない?!お話【仮】  作者: 三愛 紫月
第一章 真っ白な世界

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食堂

食堂に入ると案内に従ってトレーを取った。一列に並んで歩く。


「はい、どうぞ」


トレーも、白。


ご飯も、白。


サラダも、白。


水も、白。(もはや、牛乳じゃん)


カレーも、白。


全部、白。


皿も、白。


スプーンも、白。


生物以外は、皆、真っ白だ。


俺とホウは、席に着いた。


『いただきます』


同時に言ってから、食べ始める。


「アーキーの所のカレーって何色?」


「茶色かな?」


「へーー。人参は?」


「オレンジ?」


「野菜も色があるんだねーー」


ホウは、そう言いながらキラキラした目で俺を見つめている。


「本当に白しかないんだな」


「まあ、そうだね。でも、服とか肌とか、生き物は色んな色をしてるでしょ?わかりやすいじゃん。カラーだから、生き物だって」


「そうだな。確かにな……。海も白いのかな?」


俺は、頷きながらシチューいや、シチューの色をしたカレーを食べた。


「海も白いよ!アーキーの世界は違うって言ったよね!写真も見た。だけど……。ここは、全部白しかないよね」


ホウもシチューの色をしたカレーを食べてる。


「色が戻ったら、ホウの世界も変わるのか?」


俺は、ホウに尋ねた。


「どうかな?ハッキリとは言えないけど……。変わる気がするんだよ!だって、今まで白だっただろ?」


ホウは、食べ終わって立ち上がった。

俺も食べ終わって立ち上がる。


ホウと俺は、食堂を出て歩き出す。


「さっきは、言えなかったけど……」


「うん」


「色がついてるものって、生き物以外では細菌だから……。ここでは」


「うん」


「だから、もし色が戻ったら……。」


「ホウの世界は、変わる?」


「そうだね」


ホウは、ニコニコ笑っている。


「あのさーー」


「何ですか?」


「敬語だったり、敬語じゃなかったり。お互いにやめないかな?」


ホウは、俺の言葉に目を丸くした。


「そうですね」


「それ」


「アハハ、そうだね」


「うん」


ホウは、立ち止まって俺に右手を差しのべてくる。


「この世界では、僕とアーキーは友達だね」


「そうだな」


「よろしくね!アーキー」


「よろしく、ホウ」


俺とホウは、握手を交わした。


ホウは、手を離した瞬間。


アルコールスプレーを、シュッシュッと手に吹きかけている。


雑菌なのは、すぐには変わらないよな。


「あっ、ごめん。癖で、つい……」


「別にいいよ!怒ってないし」


「そっか」


ホウと俺は、また歩き出した。


「アーキーは、スキルを習得しないといけないんだよね?何も、もってないから……」


「あ!うん。そうなんだよ……。だから、大変なんだよ。さっきみたいなのに……」


俺は、ホウに申し訳ない気持ちで話していた。


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