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スキル汚部屋しかない俺が異世界で掃除スキルを習得してもしかしたら整理収納アドバイザーになれるかもしれない?!お話【仮】  作者: 三愛 紫月
第一章 真っ白な世界

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見せてやるよ

「ホウ、いつか俺がこれを見せてやるよ」


「えっ?この国で見れるのですか?」


「ああ!いつか、見れる。約束してやる」


俺は、大嘘をホウについた。


「嬉しいです。この色が見れるなんて」


そう言いながら、ホウは検索機にアルコールをシュシュとしてから拭いて、画面に頬擦りをしている。


出来るか出来ないで言ったら、99%は出来ないとは思ってる。


でも、残り1%でも出来る可能性があるならやるしかない。


ってか、俺しか色を戻せないわけだしな。


「アーキー、お腹すきましたね」


「ああ。そうだな」


「食堂に行きましょうか?」


「うん」


俺は、ホウと部屋を出て歩き出した。


「マジ何だったんだよなーー」


横の部屋の男達が何やら怒っている。


「そうそう!マジ、有り得なかったわ」


めちゃくちゃ気になるから、俺は声をかけていた。


「あのさーー。何かあったの?」


一瞬、俺に何って顔をしたけど、すぐに気にせずに話した。


「いや、さっき部屋に戻ったらさ……。床埋め尽くすぐらいのゴミで溢れてて、マジでビックリしたんだよ」


「へーー。そうなんだーー」


「そっちは、大丈夫だった?」


「ああ、うん。大丈夫だったよ」


「そっかーー。じゃあ、やっぱ下の部屋の奴がスキル失敗したんだなーー」


そう言いながら、彼等はいなくなった。


俺のせいだ。


俺のせいで、何かよくわからないけど隣の部屋まで巻き込まれてるみたいだ。


「どうした?アーキー?顔色悪いよ」


「いや、何でもないよ」


魔法の呪文の声が、大きすぎたのかな?


ホウに聞いてみるか……。


「あのさーー。ホウ」


「何?」


「スキル発動する呪文の大きさって関係ある?」


「あるよ」


あるんかーーい。


俺は、心の中で突っ込んでいた。


「どんな感じ?」


「大きな声で叫んじゃうと広範囲になるから、部屋の掃除ぐらいなら小さな声で言うんだよ。目の前の机ぐらいなら、さらに小さな声で呟くんだ。自分にしか聞こえないぐらいの音量でね」


その言葉に、俺は驚いて目をパチクリさせた。


「そっか、そういうのがあるんだなーー」


もっと早く教えてくれよ!


魔法の言葉教える前に言わなきゃだろ!


フーー、危なかった。


明日は、もっとデカイ声で叫ぼうと思ってたわ……。


聞いててよかったわ。


明日、もしやってたら隣だけじゃなく上下も全部クレームきてたよな。


よかった、よかった。


マジ、危なかったわ。


「今日は、カレーだって」


ホウが、そう言って食堂で止まった。


カレーか……。


うまいだろうなーー。


って、シチューじゃね?


これ……


「シチューだよな?」


「カレーだよ」


そう言いながら、ホウは食堂に入っていく。

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