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スキル汚部屋しかない俺が異世界で掃除スキルを習得してもしかしたら整理収納アドバイザーになれるかもしれない?!お話【仮】  作者: 三愛 紫月
第一章 真っ白な世界

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ここからは、私が…

その言葉に、ソウヤ理事長が立ち上がった。


「ここからは、私が説明する。ピーカルン、ありがとう」


『了解しました』


そう言うとピーカルンは、いなくなった。


「最初に戻す色は、赤色になった」


「どうしてですか?」


「交通事故が増えてきているのが理由だ。音楽だけは、変えているが……。聴力がないものもいる。逆に聞こえがよすぎて耳栓をしているものもいる。色があった時は、簡単に赤信号がわかったけれど……。今は、無理だ。音だけで識別している現状。昨日だけでも、8件の交通事故が起こっている」


ソウヤ理事長の言葉に、俺は頷いていた。


確かに、俺のいる世界で信号機が白だったら?そう考えると恐ろしい。


音だけじゃわからないよな……。


「出来るだけ頑張ります」


俺は、うっかり、そう言ってしまった。


「よかったよー。やっぱり、アーキー君ならわかってくれると思ったんだ。是非、この国に色を取り戻そう」


「はい」


はいとか言って、出来もしない約束を俺は、ソウヤ理事長と交わしてしまった。


「私は、業務があるから!明日も頑張ってくれよ!アーキー君」


ソウヤ理事長は、そう言ってピーカルンがいる隣の部屋に行ってしまった。


「行きましょうか」


「はい」


俺は、ミズーにそう言われて部屋を出た。


「どうしよう、ミズー」


俺は、泣きそうになりながらミズーを見つめていた。


「そうですね……。やるだけの事は、するしかありませんよね」


そう言いながら、ミズーはポケットから検索機を出している。


「あのさーー。ミズー」


「何ですか?」


「さっき、ピーカルンが言ってた話なんだけど……」


その言葉に、ミズーは何かを検索している。


「確かに、そうみたいです」


そう言って、俺に検索機の画面を見せてくる。


何々……。


俺は、検索機に書かれた文章を口に出す。


「スキル汚部屋のみを持っている場合は、別スキルを増やす事は極めて難しい。いや、これは、もう駄目じゃん」


俺は、溜め息を吐きながらミズーを見つめる。


「待って下さい。駄目かは調べてみますから……」


ミズーは、そう言って俺を見つめる。


「いやーー。無理だよね。だって、レベル99だよ!って事は、俺は一生汚部屋の住人って事でしょ?そのレベルが1減ったって同じなわけじゃん。だから、無理だよ、無理無理」


俺は、左右に手をヒラヒラと振って苦笑いを浮かべた。


「ふざけないで下さい!アーキーに、この国の未来がかかってるんですよ!」


ミズーは、そう言って俺を睨み付けた。


未来とか急に重い荷物背負わさないで欲しいんだよなーー。


俺は、あからさまにドーンって落ちてますと体で表現してみる。



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