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スキル汚部屋しかない俺が異世界で掃除スキルを習得してもしかしたら整理収納アドバイザーになれるかもしれない?!お話【仮】  作者: 三愛 紫月
第一章 真っ白な世界

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授業再開

俺は、ゴミ箱に缶を捨てずに何故か教室に持ってきてしまった。


「アーキー君、それはまた何かに使えると?」


クリーン先生にそう言われて頷いていた。


「はあーー。どうやら、アーキー君は(必要なもの)と(不必要なもの)を分ける力がないようですね。仕方ありません。今日の授業では、ゴミを捨てる事を学習しましょうか?」


「はい」


三時間後……………………


「全部、必要でしたか?」


「はい」


クリーン先生は、もう俺を怒るのをやめてしまった。


「クリーン先生、さようなら」


「はい、さようなら」


幼稚園児達は、いなくなった。


「明日からも頑張りましょう。兎に角、アーキー君は、ゴミを捨てる練習をしましょう」


「はい」


俺は、クリーン先生にお辞儀をして教室を出た。


「頑張ってますね」


ちょうど、ミズーに声を掛けられる。


「あっ、お疲れ様です」


「ゴミが捨てられませんか……」


「どうやら、そのようです」


「そんな時もありますよ」


ミズーは、そう言って優しい顔で笑ってくれる。


案外、リスって可愛いんだなーー。


「あのーー。何かようでしたか?」


「あっ!そうなんです。ちょっとついてきて下さい」


俺は、ミズーに言われてミズーについていく。


しばらく歩くと部屋に止まる。真っ白だから、部屋が変わった実感はないんだけど……。


コンコンーー


「はい」


「失礼します」


そう言って、ミズーと一緒に部屋に入ると……。


そこにいたのは、キレート校長先生ではなかった。


銀縁の眼鏡をかけた、スラッとした男性が座っている。


「こちら、この学校の理事をしているソウヤさんです」


「あっ、初めまして……。アーキーです」


その人は、キリッとした顔を柔らかく崩して話す。


「キレート校長から聞いています。スキルが汚部屋だとか……」


「あっ、はい」


「この世界に色がないのが、困りませんか?」


「はい、困ります」


「そうですよね」


そう言って、ソウヤ理事長は、立ち上がった。


「そのソファーに座って下さい」


「はい」


俺とミズーは、ソファーに腰かける。


「いろんな白があると言っても、白は白でしかないですよね」


そう言って、資料を見せられるけれど……。


白に濃い白で内容が読みにくい。


「見にくいですよね」


「はい」


俺は、光が当たるようにしたり、向きを変えたりするけれど……。


全く読めなかった。


「すみません。読めないです」


「そうですよね」


そう言うとソウヤ理事長は、俺から資料を取った。


「昨日、キレート校長から面白い提案があったんですよ」


そう言って、理事長は俺をジッーと見つめる。



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