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スキル汚部屋しかない俺が異世界で掃除スキルを習得してもしかしたら整理収納アドバイザーになれるかもしれない?!お話【仮】  作者: 三愛 紫月
第一章 真っ白な世界

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プロコース?!

「どうかしました?」


パーンは、不思議そうに俺を見つめる。


「どうかされるわ!パーン、俺のスキルわかってるよな」


「はい。汚部屋です」


パーンは、それが何か?と言いたい顔をしながら話した。


「いやいや、汚部屋スキルしかないんだよ!産まれた時から一つのスキルしかないんだよ!そんなやつが、100個だぞ……」


「やってみなくちゃわからないですよ」


パーンは、満面の笑みでそう言った。


「やらなくてもわかるだろ」


「やらなくちゃわかりません」


思ったより、パーンはポジティブだった。


「100個、習得するまでに俺は死んでるよ」


「大丈夫ですよ。スキルが増えれば死にませんから」


パーンのキラキラした笑顔に何とかなりそうな気がしてきた。


「やってみるよ!プロ目指すよ」


「そうですよ」


パーンと話、終わった時だった。


ガチャリと校長先生の部屋が開いて、誰かが出てきた。


「初めまして、今から案内するミズーです」


「えっと……」


声は、聞こえるけど……。姿が見えなかった。


「液体とか?」


「ラヴィール」小さな声がした瞬間だった。ボンッ……。


「あっ、どうもーー」


リスだ。173センチのリスは、化け物だ。もはや、怖い。


「あのーー。私は、リスではありません。ミズーです」


あーー、また心を読まれていた。俺が知ってるリスの見た目だけれど、手は俺と同じだ。


「よろしくお願いします」


俺は、頭を下げる。


ミズーは、ニッコリ微笑んだ。


「こちらこそ!説明は、歩きながらさせてもらいます」


そう言ってミズーは、歩き出した。俺とパーンは、後ろからついていく。


「君の名前は、秋月ですね?」


「はい」


「ちょっと言いにくいですよねーー」


そう言うとミズーは、俺に「アーキーか、ヅッキー、どちらがいいですか?」


そう聞いてきた。


どちらも何だかなーー。センスがなーー。と思っているとパーンが代わりに……。


「ヅッキーで」


と言っていた。


「いやいや、そっちはないよ」


「じゃあ、アーキーにしましょう」


そう言って、ミズーは笑った。


白い部屋が続いていく。


「特待生について、説明しましょう」


そう言って、ミズーは前を見ながら話した。


「はい」


「特待生は、学費、入学費合わせて、60万きらりを払わないでいいんです。それと、寮も完備されています」


そう言うと、ミズーは壁についているボタンを押した。


ガチャン……。


という音がして通路が現れる。


「壁じゃないんだ」


俺の言葉に、ミズーは笑いながら「こちらから、寮に行けます」と言った。


「では、行きましょう」


「はい」


俺とパーンは、後ろからついていく。


目の前を広がる景色も白……。


窓から見える景色も白……。


何だか嫌な世界だな……。


色がないって怖いんだな……。


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