改めて始まります
本日2話目です。いや~今回はヘルプが長いなぁw
それではどうぞ("`д´)ゞ
ちなみに1章目ラストです。次回から主人公にチェンジします。え?ネモは主人公じゃないよ。
店に入るとすぐに
「いらっしゃい!おや?お客さんじゃないか今日は結構な活躍だったそうじゃないか」
「いえいえ、別に大したことはしてませんよ。それと2人ほど追加でお願いします。あと厨房お借りしますね」
「ああ、あんたの頼みなら好きに使ってくれて問題無い。その件も良いぞ」
「ありがとうございます」
彼は店の人にお金を払った。
「今から準備しますのでお嬢さん達はあそこのテーブルで少し待っていてください」
そう言われて私達は奥のテーブル席に座った。
「結局、ここは言われるままに来たね」
「そうね。ふーん…ここは宿屋兼食堂みたいな所のようね」
「私は結構好きかもね、こういう場所」
「確かにこういう雰囲気の場所って確かに新鮮で嫌いでは無いわね」
先程のことを疑問に思ったので
「そう言えば、あの時、何を言いかけたの?」
「あの時?」
「ほら!あの変な人が来る前のこと」
「あぁ、それね……」
スカーレットは少し時間をおいてから
「ネモ大事な話があるんだけど」
「何?」
「私とこれからもパーティーを組んで欲しい。私はあの時、あなたと一緒に戦ってとても楽しかったわ。もし、嫌じゃなければだけどどうかしら?」
「えーと、ごめん」
「そうよね…」
スカーレットは悲しそうな様子で顔を下に向けようとした時
「私は最初からそのつもりだったんだけど言ってなかった?」
「え?」
「いや~だからもしかして言ってなかったのかな~って」
「聞いてないわよ」
「あれ?やっぱり」
スカーレットはネモのほっぺをつかんで
「ちゃんと言ってよね!」
「ひゃはらほへんふへ」
「はぁー、悩んで損したわ」
「そんなに悩んだの?」
「えぇ」
ネモはスカーレットを真っ直ぐ見て
「悩むことなんか無いのに、だって私はスカーレットがいるからこのLIOに来たんだよ。これからもスカーレットと一緒に遊びたいに決まっているよ」
スカーレットもネモを見つめて
「そうね。私もネモだから誘ったのよ。ネモと一緒にこの喜びを分かち合いたいって思ったからだし」
「ならこの話はもう決まったからおしまいだね。改めてこれからもよろしくねスカーレット」
「えぇ、これからもよろしくネモ」
「話はまとまったかな?」
声の方向を見るとさっきの白髪の男性がいた。
「はい!(えぇ)」
「それじゃあ、せっかくだしご飯にしようか」
彼がそう言うと料理が次々と現れて
「サーモンのカルパッチョ、ラージボアのスープと黒パンだよ」
「スカーレット!美味しそうだね!」
「えぇ、そうね」
「それじゃあ食べようか」
「「いただきます」」
「それは君達の食べる前の挨拶かい?」
「はい。そうです」
「なるほど、では僕も真似をさせてもらおう。いただきます」
「うん!このカルパッチョサイコー!」
「スープも少し濃いめで美味しいわね」
「パンは固いね」
「ネモ、そのパンはスープにつけて食べるのよ」
「そうなの?!」
「だから少し濃いめなのよ」
「え?!そうなの?知らなかったよ」
「ははは…」
「「?」」
「いや、ごめんね。少し懐かしく思ってね」
「そう言えばあなたの名前聞いてなかったわね」
「あっ!そう言えば…」
「おっと、これは失礼したね。僕はアートルム。最近この辺りに来たばかりのただの魔法使いだよ」
「では改めて、私はネモ」
「私はスカーレットよ」
「ネモさんとスカーレットさんだね」
「話していると結構丁寧だしアートルムさんって絶対年上だよね。そう言えばアートルムさんって何歳なの?」
「僕かい?僕は16歳だよ」
「「え?!」」
「ん?どうしたんだい?」
「(年下だってよ)」
「(見た目といい、話し方といい、態度から年上だと思っていたわね。20歳は超えていると思ったわ)」
「もしかして僕より年上だったかい?」
アートルムはネモを見て
「君達2人は同い年に見えたからてっきり年下かと」
「えぇ、私もネモも17歳よ」
「いいよ…背が低いことは気にしてないし」
「気にしているなら高くすれば良かったのに」
「だって、身長弄って歩行感覚とか色々ずれるの嫌だったんだもん。スカーレットが言ったでしょ。でも私は平均身長だから、ちゃんと平均身長だから」
「分かってるって、もうこの話は触れないわ」
「なんか禁句に触れたようだね。ごめんね」
「謝られた方が辛い」
「気を取り直してご飯食べましょう」
「そうだね」
「はーい…」
▲▲▲▲
「「御馳走様でした!」」
「ごちそうさまでした」
「美味しかった!」
「そうね、料理人じゃないのが不思議なくらいね」
「美味しそうに食べてくれて良かったよ」
「ネモ、現実にそろそろ戻る?」
「あーもうそんな時間か~うん。そうするよ」
「さっき見たけど、ここはアナザー用の宿らしいから、それじゃあギルドの近くの宿屋に行きましょう」
「それならこの宿屋を使うといいよ。本来なら異邦人用の宿ではないけどまだ空いている部屋があるからさっき頼んでみたら使えるらしいからさ。それに料金ならもう払ってあるよ」
「「え?」」
(凄い親切ね…)
(親切すぎるんだけどなぁ…何か悪いなぁ)
「「ありがとうございます」」
「それじゃあ、僕はそろそろ寝るとするよ。明日、ギルドに朝早くに呼ばれているからね。じゃあおやすみ」
「「おやすみなさい」」
私達はこの時もまだ分かっていなかったのだ。私達が出会ったこの人がこのLIOにおいてどれだけ異質な存在であるのかということを…そして、私達もこの後どうなっていくのかということを…
宿の2人部屋に入ってベッドに横になり
「また夜にね」
「えぇ、また夜に会いましょう」
私達はログアウトした。
▲▲▲▲
「まだ4時か…」
LIOは時間の流れが現実よりも2倍も早く8時間以上もやっていたのに4時間ちょっとしか経ってなかった。
「あっ美紅に確認しないと」
『次何時にログインする?』
携帯で連絡すると少しおいてから
『私は8時までログイン出来ないから先に入っていて、入ったらチャットで連絡するから』
『了解』
さてと、夕飯の準備でもしますか。
「さてと、今日は何を作ろうかな…」
冷蔵庫を開けると
「サーモンあるね…玉ねぎもあったしせっかくだからアートルムさんの真似をして今晩はカルパッチョにしよ!」
▲▲▲▲
「完成!いただきます!」
〈一方その頃〉
「お嬢様本日のディナーはいかがいたしましょうか?」
「そうね、カルパッチョが食べたいわ」
「かしこまりました。」
(お嬢様がメニューをお決めになるとは珍しいですな)
▲▲▲▲
「「(やっぱりあっちの方が美味しかった(わ))」」
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